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「マリカー」や「龍が如く0」をプレイしてわかったNintendo Switch 2が描くオンラインマルチプレイの未来

2025.07.23

Nintendo Switch 2は、発売から1ヶ月以上経った時点でも抽選販売を実施せざるを得ないほど大注目されている新ハードである。

幸いにも、筆者はSwitch 2の購入権をAmazonの抽選で当てたため、発売日当日にこれを入手することができた。それからプレイを重ねて少しずつ分かったのが、任天堂の「オンラインマルチプレイ」に対する方向性である。

Switch 2が目指すオンラインマルチプレイの方向性、それは「肩の凝らない対戦・協力」だ。任天堂自身が送り出したビッグタイトルだけでなく、サードパーティーの作ったソフトにもそうした模様が表れているのは偶然だろうか?

今回は任天堂の『マリオカート ワールド』、そしてセガの『龍が如く0 誓いの場所 Director’s Cut』(以下『龍が如く 0』)から「Switch 2が何を目指しているのか?」を考察していきたい。

「何でもアリ」だからこそ確保された公平性

『マリオカート ワールド』が「何でもアリなレースゲーム」として、Xでも大きな評判になっている。

マリオカートシリーズの作品は、初代の頃から「アイテムを使ってライバルのカートの走行を妨害する」「コースの中にショートカットルートが存在する」という要素が実装されていた。これは当時としてはかなり斬新な設計だったはずだ。

子供向けとはいえ、「燃料という概念のないオートマチックミッションのカートを使ったレース」というのは現実的とは言えない。が、それ故にマリオカートシリーズは「単純な操作」と「プレイヤーの技量の差が極端な結果につながりにくい公平性」を獲得した。

甲羅をライバルに投げる、バナナの皮でスリップさせる、スターを取って無敵状態になる。これらは一見レースゲームを破綻させてしまうような要素でありながら、実は「車の知識やゲーム操作の技量が良い順位につながるとは限らない」という唯一無二の特徴をシリーズに与えたのだ。

誤解される表現になってしまうかもしれないが、マリオカートシリーズは小学生でも大人に勝てるレースゲームなのだ。

『マリオカート ワールド』は、その特徴をさらに突き詰めて進化させた作品と言える。

肩の凝らない「カチコミオンラインバトル」

一方、『龍が如く0』にもオンラインプレイモードが実装されている。このタイトル自体は初出というわけではないが、最大4人で共闘できる「カチコミオンラインバトル」が新要素として加わっている。

あくまでもオマケの意味合いのモードではあるが、これが非常によくできている。

ラウンド毎に襲いかかる数十人のモブ敵を他プレイヤーと協力して蹴散らしていく……というシンプルな内容であるが、こちらが何かしらのミスをして被弾したとしても、それが他プレイヤーの足を引っ張ることにはならない仕組みだ。全員に一定以上のゲーム技量を要求するものではなく、こちらはこちらだけのプレイに集中することができる。

一言で言えば、「肩の凝らないオンラインプレイモード」なのだ。

このあたりに、セガが「Switch 2はどのようなハードになっていくのか?」を熟考していることが表れているのではないか。つまり、Switch 2とはガチゲーマー向けのものではなく、学校終わりや仕事終わり、或いは週末に楽しくゲームをする人に向けたものということだ。そうである以上、ハイレベルの操作を要求する方向性のオンラインプレイはむしろ敬遠されてしまうだろう。

インフラストラクチャーの基礎になるか

現時点で、Switch 2対応のソフトはまだ多くはない。

が、今の段階で敢えてこのハードの展望を考えるとしたら、かつてのスーパーファミコンのような地位を2020年代に確立するのではないか。

筆者は1984年生まれで、小学生の頃はまさにスーパーファミコン全盛期だった。しかし、この時代の日本にあった家庭用ゲーム機は何もスーファミだけではない。NECがPCエンジンを、セガがメガドライブを発売していた。

筆者を含めた大抵の子供はスーファミを持っていたが、それに比べたらPCエンジンやメガドライブの普及率は明らかに低かった。ただしそれは両ハードが不人気だったからではない。PCエンジンとメガドライブは「本気のゲーマー向けのハード」と見なされていたのだ。

これと同じ構図が再現されていくのではないか。即ち、Switch 2が子供たちに「ゲームの基本」を教え、そこからよりゲーマーとしての道を進みたい子はPSシリーズやゲーミングPCをどうにか親に買ってもらう……という光景である。

これはある意味でのインフラストラクチャーと言えるものだ。ゲームはもはや我々の生きる社会になくてはならないもので、その基礎部分にあるのがSwitch 1及び2ということなのだろう。が、インフラの基礎となり得るには誰もが等しく楽しめるソフトや、高度な操作技術を要求しないオンラインプレイモードを用意しなければならない。このあたりは、まさに「ユニバーサルサービス」の発想である。

そうした角度からも、Switch 2の今後の売り上げやソフト発売情報には要注目だ。

文/澤田真一

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