
近年、美容業界では成分にこだわって化粧品を選ぶ〝成分買い〟が話題を集めている。最近はこの流れが同業界を飛び越え、食品にまで波及。化粧品と同様にビタミンCやコラーゲンなどが配合されたおやつが続々と発売されているが、このトレンドには美容大国である韓国の影響が大きい。『2Gummy LIPOSOME VC』を展開しているTWOの清信奏江さんは、この状況について次のように語る。
「美容大国である韓国ではインナーケアが注目されており、市場も拡大しています。その流れで美容をサポートする成分が配合されている商品が続々と日本に上陸し、注目度が高まっているのです。自社の調査では週に 1 回以上おやつを購入している女性の約4割が『健康や美容を意識しながらおやつを買う』と回答しています。どうせ間食するなら罪悪感なく自分にいいことをしたいという心理も、このブームを後押ししているように思います」
また、『matsukiyo BEAU DOLCE』シリーズで、日本における〝美容おやつ〟の火付け役となったマツキヨココカラ&カンパニーの會田 豊さんも、「化粧品を購入してくださる時、小腹を満たすお菓子を一緒に購入されているお客さまが多い。キレイになりたいし、おいしいものも食べたいという思いが垣間見えたことが開発のきっかけでした」と話す。
さらに見逃せない流れが、健康志向。無印良品でも健康をキーワードにした商品開発に力を入れており、美肌効果が期待できる『肌のことを考えてつくった』シリーズが好調だ。
「健康であれば肌つやが良くなると考え、内側から美しくなる商品として開発しました。健康・美容意識の高まりにより、間食でも体に良いものを選ぶ方は増えているように感じます」(無印良品・中根大輔さん)
美容成分というと女性向けのイメージがあるが、肌がくたびれている男性は意外と多い。思い当たるフシがある人は、取り入れてみては?
セラミド
皮膚の角質層に存在する潤い成分。内部の水分をつなぎとめるほか、外部の刺激・異物の侵入から肌を守るが、加齢とともに減少。
ヒアルロン酸
脳や皮膚、目など、体のあらゆる組織に存在する保水成分。年齢とともに減少するので、化粧水やサプリメントなどで補うことが重要。
目指したのはコスメのようなご褒美感
『matsukiyo BEAU DOLCE(マツキヨ ボウドルチェ)』
左/『乳酸菌ビスケットココア味』213円(42g)
中/『アーモンドキャラメリゼストロベリーチョコ』213円(35g)
右/『オートミールホワイトチョコ』213円(36g)

マツキヨココカラ&カンパニーが展開する美容サポート成分配合のおやつブランド。ナッツやビスケット、オートミールチョコなどはご褒美になるようなリッチな味わいで、パッケージもコスメを手に取るようなワクワク感を再現している。
コラーゲン
皮膚や血管、骨などを構成するタンパク質の一種。多くが皮膚に含まれており、水分の保持や体温の維持などの役割を担っている。
内側からの健康を意識。無印良品が込めた思い
無印良品『肌のことを考えてつくったマンゴーとサジーのゼリーコラーゲン入り』
290円(150g)

〝栄養添加〟という新たなチャレンジの中で、コラーゲンや鉄分といった不足しがちな栄養素に着目。ゼリー飲料によって1万㎎ものコラーゲンを素早く摂取することができる。
リポソームビタミンC
リポソームは二重膜構造を持つ球状のカプセルで、内部に有用成分を閉じ込める。そのため普通のビタミンCより体内への吸収率が高い。
カプセルでビタミンCを深く吸収
2foods『2Gummy LIPOSOME VC(トゥーグミ リポソームVC)』486円(50g)

美容に関心が高い層で話題の「リポソームビタミンC」を配合。1袋で1000mgのビタミンCを摂取することができる。グミは植物由来のペクチンを使用し、素材にもこだわった。
取材・文/高山 惠 撮影/黒石あみ 編集/原口りう子
※本記事内に記載されている商品の価格は2025年5月31日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。