
ドン・キホーテなどで使える電子マネー「majica」が、ローソンやファミリーマートなどのコンビニエンスストアやマクドナルドのような飲食店などでも使えるようになったことは大ニュースで、これは、7月2日に始まった新サービスの「どこでもマジカ」によるもの。
QUICPay(クイックペイ)などとして街のお店で使えるようになるため、今までよりも一層便利になりそうで、このことにより、ポイ活の達人と呼ばれる筆者は、ドン・キホーテの運営のPPIH(パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス、7532)をはじめとした“街で支払いにも使える”「ポイント優待」にも注目しています。
※株価は2025年7月7日時点
ドン・キホーテ以外でも利用できる!設定はわずか5分
ドン・キホーテの電子マネー決済「majica(マジカ)」が、QUICPay(クイックペイ)として使えるようになります。これまで、ドン・キホーテやアピタ、ピアゴなど限られた店舗でしか使えなかったmajicaが便利になります。
majicaをすでに利用している人は、
・majicaアプリのバーコード下にある「どこでもマジカ発行」をタップ
・チュートリアルを確認して「どこでもマジカを発行する」をタップ
・利用規約を確認
スマホ認証をすれば、「どこでもマジカ」が発行されます。
この「どこでもマジカ」により、QUICPay+のマークの書かれたレジでの決済ができるようになり、iPhoneでは加えてVisaタッチ、アップルペイのレジでも支払えます。店頭では、「QUICPay+で支払います」と伝え、Androidの場合、ウォレットからQUICPay+を表示させて払えます。この時、税込200円ごとに1ポイント(0.5%)の還元も見込めます。
そして、新サービスを記念して、初めての利用で100ポイントが獲得できるキャンペーンを実施しています。アプリからエントリーし、「どこでもマジカ」での支払いを、期間中に税込500円以上利用することで100majicaポイントがもらえます。2026年1月31日まで実施しています。“ドン・キホーテやアピタ、ピアゴの店舗以外”で使いましょう。
PPIH(7532)の株主優待が使いやすくなり、株価は…
この発表によるものなのか、ドン・キホーテなどを運営するPPIH(パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス、7532)の株価は、発表直後の6月27日の株価は、「年初来高値」の4,938円をつけました。PPIHの株主優待の権利月は6月と12月で、いわゆる権利落ちだったのにも関わらずです。
そして、2025年7月7日のパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスの株価終値は5,043円で、上場来高値を更新。
優待族も、株主優待が使いやすくなると喜んだに違いありません。なぜなら、PPIHの株主優待は、アプリにチャージするmajicaポイントだからです。
株主優待は、100株でmajicaポイント2,000円分(年間4,000円分)。権利月は6月と12月です。
実は、このようなポイント優待は、利用しない人からは注目されないものの、ポイ活をしている人からすると“ほぼ現金”として利用できるわけで、かなり魅力的に見えます。課税されずに額面そのままがもらえるメリットもあり、ポイ活の達人とも呼ばれる筆者は、街で支払いにも使える「ポイント優待」にも注目しています。
■KDDI(9433)(株価2,487円、最低投資額24万8,700円)
KDDI(9433)の株主優待は、いくつかの商品からPontaポイントが選べます。このPontaポイントですが、1ポイント1円として提携店で使えます。具体的には、アルビスやライフ、成城石井のようなスーパーマーケット、ローソンやローソンストア100などのコンビニエンスストアもあります。
ローソンでは約170円の商品を90ポイントで交換できる「お試し引換券」もあり、1ポイント約2円として使えます。
また、このPontaポイントは、スマホ決済サービスのau PAYにポイントをチャージして使うこともできます。こうすることで、au PAYが使える店舗でも使えます。
(チャージ方法)
・au PAYアプリを起動して、画面中央のチャージをタップ
・Pontaポイントをタップ
・チャージ額を入力してチャージするをタップ
https://wallet.auone.jp/contents/sp/guide/charge-guide/dtl_ponta.html
アプリがあれば、街でau PAYが使えるお店で支払いに使えるわけで、現金のようにして利用できるわけです。KDDIのほか、沖縄セルラー電話(9436)でもPontaポイントがもらえます。
■トヨタ自動車(7203)(株価2,453.5円、最低投資額24万5,350円)
2025年3月に新設を発表したトヨタ自動車(7203)の株主優待は、トヨタウォレットです。これはトヨタのスマートフォン決済アプリで、インストールや登録が必要ですが、iDやQUICPayが使えるお店で支払いに使えます。
100株では、1年未満は500円分、1年以上3年未満は1,000円分、3年以上なら3,000円分がもらえ、配当利回りは3.87%、配当利回り+優待利回りは100株で4.07%~5.09%と上がっていきます。
1,000株以上、5年以上の保有では3万円分のトヨタウォレット残高がもらえます。1,000株には約250万円の予算が必要で、株価の変動もありますが、長期で保有していれば配当金のほかに「毎年3万円分もらえる」と考えることもできるわけです。
■ゆうちょ銀行(7182)(株価1,587円、最低投資額15万8,700円)
ゆうちょ銀行の株主優待は、500株でもらえるカタログギフトですが、そのうち、注目はWEBサイト限定商品の「ゆうちょPay」のポイント3,000円分です。
「ゆうちょPay」とはアプリをダウンロードして使う、ゆうちょのスマホ決済のことです。
どのようなお店で使えるかというと、ゆうちょPayと書かれているお店のほか、Sのアルファベットがマークに描かれた「Smart Code」と書かれているお店でも使えます。このSmart Codeで支払えるレジは割と多いです。
具体的に使える店舗は、セブン-イレブン、ファミリーマート、ウエルシア、そしてくら寿司、コメダ珈琲店、Seria(セリア)など。「Smart Code(スマートコード)で払う」とレジで伝えて、ゆうちょPayのアプリを開いた時に表示されたコードを読み取って支払いできます。
■ソフトバンク(9434)(株価222.2円、最低投資額2万2220円)
PayPayマネーライトがもらえるソフトバンク(9434)は、予算2万円で保有でき、こちらは100株、継続保有1年以上で1,000円分のPayPayマネーライトがもらえます。
権利は3月、9月の年2回。初回は2025年3月31日~2026年3月31日の期間で、この間、同一の株式番号で3月末、9月末に3回以上連続で記録されなくてはいけないのですが、現物を保有しておけば条件クリアは難しくないでしょう。
大変だと感じるのは、PayPayユーザー1アカウントに1名義の登録が原則で、家族が4人いる場合は、それぞれのアカウントが必要だったこと※2025年3月権利実績。
筆者は、幸い、子ども用のスマホが2台あったので登録できました。1台はLIBMO(TOKAIホールディングス(3167)の株主優待を利用)、もう1台は楽天グループ(4755)の株主優待(「楽天モバイル」の音声+データプラン、1年間無料で利用できる)を利用したものです。PayPayユーザー間で株主優待のPayPayマネーライトの譲渡はできるのですが、スマホを保有していない人は、そもそものポイントの受取が難しそうだったことを伝えておきます。
■TOKAIホールディングス(3167)(株価999円、最低投資額9万9,900円)
上級者向けかもしれませんが、TLCポイントをご存じでしょうか。これは、TOKAIホールディングス(3167)の株主優待で選べるポイントです。
TLCポイントは、ドットマネーへ1:1の等価交換ができ、そこからPayPayマネーライトやdポイント、楽天ポイント、Vポイント、Pontaポイント(au)などに交換できます。
TOKAIホールディングスの株主優待は9月3月の年2回。100株では1,000円分(年間2,000円分)、300株では2,000円分(年間4,000円分)のポイントがもらえます。聞き馴染みがないポイント名であっても、共通ポイントであるdポイントやPontaポイントに交換できるなら筆者は利用価値があると思うタイプで、いつも株主優待の交換商品として、ポイントを選んでいます(※ただしTLCを受け取るためにはTLC会員サービスに入会し、会員番号がわかること)。
株主優待ではQUOカードも選べるものの、100株で比較するとQUOカードであれば500円相当、一方、TLCポイントなら1,000円相当と倍額になることからもポイントを選んだ方が“お得”なのです。
文/谷口久美子