
「ゴジラVSキングギドラルーム」は、「ゴジラフロア」と称される最上階30階においてもたった1室だけ設けられた、特別ルームだ。
怪獣たちに囲まれながらいい夢見ろよ!
エレベーターで8階ホテルロビーに降りるとドド~んと目に入るのは『ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃』(2001年作)をイメージしたジオラマだ。こちらは半期に一度ずつ刷新されるというゼータクさ。壁には歴代ポスター画像も飾られ、チェックイン以前にいきなりゴジラワールドへ誘われる!


ロビーの「グレイスリーラウンジ」では通年のスペシャルゴジラメニューと、新ルームオープンと合わせての新メニュー「プリントアートラテ」(1870円)、「アート和パフェ」(2420円)、「プリントアートソーダ」(1870円)が登場。定番人気の「ゴジラVSモスラ パンケーキ島の決戦」(3300円)ともども、国内外のファンの舌を楽しませる。


隣にはゴジラスーベニアコーナーも。日本らしい製品や、Tシャツなどがよく売れるという。


そして ♪窓の下には神田川……ではなく、窓の外には「ゴジラヘッド」がどどーん!


エレベーターを乗り換えて30階「ゴジラフロア」へ!

エレベーターの中も30階フロアもゴジラ満載大迫力なのだが、通路壁面にはゴジラ名場面ずらりの「ゴジラフォトギャラリー」が展開。

この写真をじっくり眺め、ひとつひとつコメントを読むだけでも、ファンなら軽く1時間はかかりそうなボリュームだ。
そして東側角部屋がお待たせしました「ゴジラVSキングギドラルーム」。

ホテルにたった1室のスペシャルルーム。広さは32平米、1泊1室(定員2名)で9万8400円(消費税、サービス料込み)からのダイナミックプライシングとなっている。
ちなみにゴジラ部屋としてはゴジラの仕掛け満載の「ゴジラルーム」(32平米。同10万2400円から)や、




窓からゴジラヘッドを間近に見られるとファンにはお馴染みの「ゴジラビュールーム」(下写真/18平米。同2万8200円から)ほか、「ゴジラスタンダードツインルーム」(24平米。同3万3600円から)等がある。

1/50のゴジラとキングギドラがベッドを睥睨!
さて「ゴジラVSキングギドラルーム」だが、入室して驚くなと言う方がムリのこだわりっぷりで、まずはアッパレ! コンセプトは「お客様だけの特別な「特撮」スタジオルーム」とされ、1/50のゴジラとキングギドラがベッドを睥睨するのだ。


悪夢でうなされそう(笑)なのはむしろ、ファン冥利に尽きるというもの。また照明やサウンドを楽しめるコントロールパネルは時を忘れて遊んじゃいそうだ。

サウンドは咆哮とサウンドエフェクトの3種類。個別にも、3つ同時にも再生でき、大迫力サウンドにはきっと驚かされるはず!
ほかディレクターズチェアとメガホンにカチンコ、動かして自分流のセットを組める特撮ビル群に東宝カポック(踏み台)もスタンバイ! バス・トイレに至るまでこだわりまくりで、やっぱりアッパレ!




実はここ「ホテルグレイスリー新宿」宿泊客のおよそ9割はインバウンドだという。客室数は全970室。そのうちゴジラ関連ルームは44室だから、単純計算では95%以上の宿泊客はゴジラと関係なく利用していることになる。しかし、限られた部屋数だからこそ“特撮エリート”たちを魅了し続けるのだ。

ちなみに今回「ゴジラVSキングギドラルーム」を新設したきっかけだが、ホテルの建つ新宿が『ゴジラVSキングギドラ』(1991年作)で最後の戦いの舞台となった土地であることが縁になっているという。

決して「お気軽にどうぞ!」といえるプライスタグではないけれど、唯一無二の、それこそ「モノより思い出」の体験ができることは間違いない。ゴジラルーム各部屋の販売開始は、宿泊月の3か月前の毎月1日(仮に11月3日の宿泊なら、8月1日が販売開始日)である。

君もゴジラ、キングギドラと夜を過ごしてみないか?
文/前田賢紀