
文部科学省は、2027年度までに「中学3年生で実用英語技能検定(英検(R))3級相当以上、高校3年生で英検(R)準2級相当以上の英語力を身につけた生徒の割合を6割以上にする」目標※を掲げている。
そこでイーオンは、保護者が子どもの英語・英会話学習にどのような関心やニーズを持ち、英語資格の取得についてどのように考えているかを明らかにすることを目的に、2025年6月に全国の4歳から15歳までの子どもを持つ保護者1,000人を対象に、「子どもの英語・英会話学習」に関する意識調査を実施した。
英語は早いうちから!子どもの英語学習、保護者の願いは「将来の可能性を広げるため」が最多
子どもが何歳のときから日常的(週に3回以上)に英語に触れ始めさせたかと尋ねたところ、「4歳未満」と回答した保護者は21.3%で、4歳未満から5歳までの未就学児の期間と回答した保護者を合わせると、全体の約3分の1に上ることがわかった。
多くの保護者が英語学習を早期から始めることの重要性を認識していることがうかがえる。

子どもに何のために英語を学んでほしいか尋ねたところ、1位は「将来の可能性を広げるため(70.2%)」、2位「コミュニケーション能力を高めるため(51.1%)」、3位「受験や就職で有利になるため(29.8%)」という結果に。
英語はキャリアや人生の選択肢を豊かにするための必須スキルであり、単なる受験や就職といった短期的なメリットに留まらない、より広範で長期的な視点での価値を見出していることがわかる。

自分の子どもが、英語が苦手と感じる保護者は4分の1以上!苦手と感じる理由1位は「文法が理解できていない」
保護者の目線から見て、子どもは英語が苦手かと尋ねたところ、「はい」と回答した保護者は26.0%、「いいえ」と回答した保護者は39.8%、また「わからない」と回答したのは34.2%となった。
「わからない」と回答した保護者が3分の1以上いることから、保護者が子どもの学習進捗や理解度を測る明確な基準や機会が不足している可能性も考えられる。

子どもが英語を苦手だと回答した保護者に理由を尋ねたところ、1位「文法が理解できていない(50.4%)」、2位「単語を覚えるのが苦手(41.5%)」、3位「英語を聞き取るのが苦手(37.3%)」という結果に。
文法・単語・リスニングといった基礎力の習得に難しさを感じている保護者が多いことから、効果的な基礎学習法や、苦手意識に向けた具体的なサポートへのニーズが高いと考えられる。

英語を学ばせる手段は「英会話学校」を重要視、通わせ始める時期は4歳未満が最多
英語を学ばせる手段として何がいいと思っているか尋ねたところ、1位「英会話学校に通わせたい(64.2%)」、2位「英語教材(市販のもの、通信教材など)を利用する(34.9%)」、3位「英語の絵本や歌に触れさせる(34.4%)」という結果になった。
単に知識として英語を学ぶだけではなく、対人での実践的な学習や専門的なカリキュラムへのニーズが高いと考えられる。

現在英会話学校に通わせているかを尋ねたところ、「はい」と回答した保護者は4割以上という結果に。そのうち、子どもを4歳未満から通わせている保護者が最多となり、4歳未満に続き、4歳、5・6歳、7歳と年齢の低いほど割合が高い傾向が見られた。
この結果から、保護者が英会話教室を主要な手段とし、特に未就学児からの早期学習に強い意欲を持っていることがうかがえる。対面での実践的な学習や専門的なカリキュラムで英語をより自然に習得させたいと思う保護者が多いようだ。


高まる英語資格ニーズ、一方で7割以上の子どもが資格未取得と判明
子どもにとって英語資格試験は大切だと思っているかを尋ねたところ、「はい」と回答した保護者は約7割を占める結果になった。

英語資格試験が大切だと感じている保護者に対して、現在子どもが持っている英検(R)の級は何級になるか尋ねたところ、7割以上が英語資格未取得と回答。
また、卒業までに英検(R)何級を持っていたいか尋ねたところ、割合が高い順に「3級(21.7%)」、「2級(9.8%)」、「準2級(9.6%)」が続く結果となり、比較的レベルの高い級も含まれることから、単に資格取得を目指すだけでなく、実用的な英語力を身につけさせたいという高い期待があることが読み取ることができる。
また、卒業までに必要な級を定めている中学校や高校が増えているという背景も踏まえると、資格取得がより一層、具体的な課題として保護者に影響を与える可能性が考えられる。


子どもが英検(R)などの資格を取るためにどうやったらいいか不安に思っているかを尋ねたところ、「はい」と回答した人は51.6%となり、半数以上の保護者が不安を感じていることが明らかに。
英語資格への高いニーズがあるにもかかわらず、「何から手をつければ良いのか」「どのように学習を進めれば効果的なのか」など、具体的な学習方法がわからないことが英語資格取得にあたって障壁となっている可能性が考えられる。

調査概要
調査名:「子どもの英語・英会話学習」に関する意識調査
調査対象:4歳から15歳以下の子どもがいる全国20~60代の男女1,000名
調査方法:インターネット調査
調査期間:2025年6月13日~6月16日
構成/Ara