
若い成功者は都市部にのみいるわけではない。地方にも確かな収入を得て、確固とした資産を築く若年のリッチ層は存在する。
読売広告社はこのほど、東北・九州エリアにおける、20代~40代の既婚者を一般層と定義した上で、20代~40代の若年富裕層「令和リッチ」の消費傾向との比較・分析調査を行い、その調査結果を発表した。
令和リッチの定義
読売広告社では、新たな消費をけん引する「令和リッチ」と定義し、「起業家リッチ」「世襲リッチ」「ダブルエンジン」と3つのカテゴリーに分類をして、2021年から最新の動向を探る調査を実施している。
「起業家リッチ」は「10年以内の起業」or「5年以内のIPO・企業や事業の売却」and「世帯年収1000万円」or「保有金融資産3000万円以上」と定義。また「世襲リッチ」は「世襲の金融資産1億円以上」or「1年以内に100万円以上の援助」or「3年間で300万円以上の贈与」or「5年以内に3000万円以上の相続」とした。さらに「パワーカップル」は「共働き」and「世帯年収2000万円以上」としている。

1.ローカル令和リッチの大多数は世襲リッチ
東北・九州における令和リッチは世襲リッチが大多数となり、ダブルエンジンが少ない傾向となった。東北では、起業家リッチが24.8%、世襲リッチが65.7%、ダブルエンジンが9.5%。九州では起業家リッチが31.1%、世襲リッチが58.5%、ダブルエンジンが10.4%となった。

2.地方においても令和リッチは消費をけん引する存在
直近一年間に購入・利用した高額消費を見ると、20代~40代既婚者を一般層として比べたときに、総じて高いスコアとなった。特に東北では「習い事(対一般+11.4P)」と「装飾品・宝飾品(対一般+7.7P)」が高くなっており、九州ででは「家具・家電(対一般+15.0P)」と「国内旅行(対一般+13.7P)」が高い傾向となった。

3.エリアで異なる高額消費ニーズと消費意識
今後欲しい高額商品を見ると、TOP2はエリア共通で「株・投資信託など」、「投資用の住宅・不動産」となった。3位以下は東北では、「高級ジュエリー」や「自動巻き・手巻きの腕時計」など宝飾品へのニーズが高く、九州では「高級国産車」のニーズが高い結果となった。
また、消費に対する意識では、東北では「他人から見えないものは安物でもよい」、「1円でも安いお店で買いたい」が高く、コスト意識の高さがうかがえた。九州では「高額商品は、費用対効果を考えて購入する」、「比較して慎重に選び購入する」が他のエリアよりポイントが低く、直観的な消費意識が高い結果となった。

出典元:株式会社読売広告社
構成/こじへい