
電力の自由化や電気代の上昇による背景から、電力会社の乗り換えを経験した者も一定数いると考えられるが、実際に電力会社の乗り換えの状況はどうなっているのだろうか。
MMDLaboが運営するMMD研究所は、予備調査として20歳から69歳の男女5万人にアンケートを実施して、そこから電力会社を乗り換えたことのある1000人を対象に2025年5月23日から2025年5月27日の期間で「2025年でんきに関する消費者動向調査」を行って調査結果を発表した。今回の調査では、電力会社の乗り換え経験が4割を超える一方で、今後の乗り換え意向については2割にとどまったという。
電力会社を契約したのは「インターネット」がトップ

20歳から69歳の男女5万人のうち、電力会社を契約している4万2923人を対象に電力会社を契約した場所について質問すると、トップは17.3%の「インターネット」だった。次いで「不動産や引っ越し会社」が10.9%、「電話」が10.8%だった。
契約した電力会社を知った経緯は「お店の店員から聞いた」がトップ

予備調査から抽出した電力会社を乗り換えたことのある1000人を対象に、現在契約している電力会社を知った経緯について質問すると、「お店の店員から聞いた」が15.7%と最多だった。次いで「比較サイト」が12.2%、「WEB上での広告」が11.9%という結果になった。
電力会社を乗り換えたことがある人は約4割

20歳から69歳の男女5万人のうち、電力会社を家電量販店か家電量販店以外の店頭で契約した2万1056人に電力会社の乗り換え経験について質問すると、「乗り換えたことがある」は41.8%で「乗り換えたことはない」は58.2%だった。
乗り換えたきっかけのトップは「料金が高いから」

電力会社を乗り換えたことのある1000人に電力会社を乗り換えたきっかけを質問すると、きっかけのトップは「料金が高いから」(24.9%)がトップだった。次いで「他社のキャンペーンが魅力的だったから」が14.3%、「引っ越しをしたから」と「家計を見直したから」が11.3%という結果になった。
今後の電力会社の乗り換えを検討している人は20.7%

電力会社を乗り換えたことのある1000人を対象に、今後の乗り換えの意向についての質問では、20.7%が「乗り換えを検討している」と回答。「乗り換えたいと思わない」は50.0%で約半数は乗り換えを考えていないようだ。
電力会社を選ぶ時に重視するのは、やはり「料金の安さ」

電力会社を乗り換えたことのある1000人に、電力会社を選ぶ時に重視する項目について質問をすると、複数回答可能ながら「料金の安さ」が64.8%ともっとも多かった。2位が「料金プランのわかりやすさ・充実さ」(38.5%)、3位が「企業としての安定性」(30.3%)だった。
やはり乗り換えの動機としては料金の安さが重要だとわかる。さらに料金プランのわかりやすさや提供企業の安定性といった信頼感も大切なようだ。インフラである電力は、安さに加えて信頼感を感じるサービスが求められていえるだろう。
「2025年でんきに関する消費者動向調査」概要
調査期間:2025年5月23日~5月27日
有効回答:予備調査:5万人※人口構成比に合わせて回収/本調査:1000人
調査方法:インターネット調査
調査対象:予備調査:20歳~69歳の男女/本調査:電力会社を乗り換えたことのある人
※本調査レポートは小数点以下任意の桁を四捨五入して表記しているため、積み上げ計算すると誤差がでる場合があります。
https://mmdlabo.jp/investigation/detail_2462.html
構成/KUMU