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300人がガチ勝負!なぜ今「かくれんぼ」が全国各地で盛り上がっているのか?

2025.07.05

「かくれんぼは心理戦」息をひそめて鬼と子が闘う緊張感

世界かくれんぼ協会にはワールドスタンダードなかくれんぼ「Hide and Seek」にのっとった正式ルールがあり、日本の協会もそれに準じている。

ゲーム時間は10分。一人の鬼(見つける人:seeker)に対して、子(隠れる人: hider)は20名。子はそれぞれ異なる色の“ビブス”というノースリーブのウエアを着用。

フィールドの真ん中に「ホームベース」と呼ぶマットやエアクッションを置き、鬼に見つからないようにホームベースにタッチすると得点がもらえる。

真っ先にタッチできると20点満点。以降は着順に1点ずつ下がってゆく。

鬼がホームベースで顔を伏せているあいだ、子は思い思いの場所に隠れる

逆に鬼が先にビブスの色を申告しながらホームベースにタッチすると子はアウト。これをチーム対抗で行い、得点が多いチームが勝ちとなるのだ。

しかし、実際は鬼を欺いてタッチできる子は約1割。100人いれば90人近くがアウトとなる。隠れきるのはかなり難しいのだ。

特別ルールの大会では擬態する場合もある

──鬼の目を盗んで勝利するコツはあるのでしょうか?

「鬼をよく見ることです。時間制限があるため、鬼も優先順位を決めて探さなくてはいけません。鬼が見つけに来ない場所はどこか、あるいはリスクを覚悟してあえて見つかりやすそうな場所へ飛び込んで高得点を狙うか、そういった心理戦があるのです」

鬼が油断しているすきに子はホームベースへ向かって全力で走る。推理力と勇気が必要だ

鬼がどういう行動をとるのか瞬時に仮説を立て、最短で戻りやすい場所、逃走経路などを判断してゆく。それが勝ち抜けるコツだ。

「かくれんぼのおもしろさは緊張感です。音を立てたら駄目なんてスポーツは他にないですから。息を整え、臨戦態勢で隠れていると、非日常な気持ちになりますね」

雪中かくれんぼでは穴を掘って隠れる場合も。この非日常感覚がたまらないという

鬼は難関「鬼試験」を突破したエキスパート揃い

子どもが公園などで遊ぶかくれんぼと大きく違う点は、鬼は「鬼試験」に合格したエキスパートばかりであること。

鬼になるには、かくれんぼ映像を観ながら最適解を推理して回答する筆記試験と、短距離・長距離走など体力試験に合格する必要があるのだ。合格した鬼は元自衛隊員にコーチしてもらいながらスキルを磨くというから、鬼への道は鬼厳しい。

「鬼」志望者は日本かくれんぼ協会のWebサイトから応募できる。

──高山さんが日本かくれんぼ協会を起ち上げて「よかった」と思った瞬間は?

「子どもの付き添いで来たという親御さんに『ぜひ参加してください』と声をかけると、まず断られるんです。それでも何度もお誘いするうちに、しぶしぶ参加してくださる。そしてゲームが始まると、我が子よりも必死になっている。

そういう姿を何度も見てきました。『かくれんぼなんて子どもがするもの』というバイアスを捨てて、大人がやっても楽しいんだとわかってもらえたときが、やっぱり嬉しいですね」

子どもと参加しても、いつの間にか大人も夢中になっている

今後の予定は以下の通り。

2025年7月27日(日)大阪「花園ラグビー場 貸切かくれんぼ」

2025年11月1日(土)~3日(月祝)長崎県隠岐島「無人島かくれんぼ」

高山さんは2025年9月、フランスで開催される世界大会に日本チームの監督として出場する予定だ。

今後は遂にかくれんぼ世界選手権の日本誘致も決まりそうだという。

「大人がそんな遊びをするなんてダサいよ」という先入観を変えてしまう、かくれんぼの魅力。固定観念を脱ぎ捨て、思いっきり遊んでみたい。

日頃のヤなことを忘れ、リフレッシュ。鬼のいぬ間に心の洗濯ができるかもしれない。

日本かくれんぼ協会

取材・文/吉村智樹

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