小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

利用者の8割以上が住宅ローンのボーナス払いに不安を感じている理由

2025.07.01

首都圏を中心に任意売却サービスを提供するインプルーブメントは、住宅ローンでボーナス払いを利用している453名を対象に返済に関する調査を実施。結果をグラフにまとめて発表した。

ボーナス自体の不確実性や金利上昇リスクにより不安が拡大

同社によれば、住宅ローンのボーナス払いは”計画的な返済”の一環として普及しているが、ボーナス自体の不確実性や金利上昇リスクが増す中で、「今後もボーナス払いを継続できるか」「もしボーナスが減った場合にどうすべきか」への不安や相談が当社にも急増しているという。

■8割以上がボーナス払いに不安、若年層では約9割に

Q. 昨今の金利上昇や物価高を受け、住宅ローンのボーナス払いを続けることに不安を感じますか?(n=453)

・非常に不安を感じる: 146名(32.2%)
・やや不安を感じる: 220名(48.6%)
・あまり不安は感じない: 64名(14.1%)
・全く不安は感じない: 23名(5.1%)

全体の80.8%が何らかの不安を感じており、特に「非常に不安」と回答した人が3割を超える状況だ。

【クロス集計】年代別・ボーナス払いへの不安度

20代の約9割(89.6%)が不安を感じており、若い世代ほど返済への不安が高い傾向が見られる。

■ボーナス減額で7割が「困る」と回答、返済不能に直結するリスクも

Q. もし、ボーナスが想定より減額されたり、カットされたりした場合、住宅ローンのボーナス払いにどの程度影響がありますか?(n=453)

・非常に困る(返済が困難になる): 115名(25.4%)
・やや困る(家計を切り詰める必要がある): 201名(44.4%)
・あまり困らない(貯蓄の取り崩しなどで対応可能): 91名(20.1%)
・全く困らない: 46名(10.2%)

約7割(69.8%)が「困る」と回答。4人に1人は「返済が困難になる」という状況に陥る可能性がある。

【クロス集計】ボーナス払い割合別・減額時の影響度

ボーナス払いが返済額の20%以上を占める世帯では、約9割が「困る」と回答。ボーナス依存度の高さが、家計の脆弱性に直結していることが判明した。特に「20~30%」の層では88.5%、「30~40%」では89.3%と、影響を受ける可能性が高くなっている。

■4割以上が「滞納してもなんとかなる」と誤解、競売リスクへの認識不足が深刻

Q. もし住宅ローンの返済を滞納してしまった場合、最終的に自宅はどうなると思いますか?(n=453)

・強制的に家を売却させられると思う: 187名(41.3%)
・金融機関と話し合って解決できると思う: 177名(39.1%)
・国や自治体が助けてくれると思う: 12名(2.6%)
・よく分からない/その他: 77名(17.0%)

「金融機関と話し合って解決できる」(39.1%)と「国や自治体が助けてくれる」(2.6%)を合わせると、41.7%が楽観的な見通しを持っているようだ。さらに「よく分からない」を含めると、約6割が競売リスクを正しく認識していないと推察できる。

■8割超が「未相談」の状態、問題を抱え込む傾向が顕著に

Q. これまでに、返済額やボーナス払いの変更など、住宅ローンの返済計画の見直しを金融機関に相談したことはありますか?(n=453)

・相談したことはない: 256名(56.5%)
・相談を検討したが、実際にはしていない: 113名(24.9%)
・相談したが、条件は変わらなかった: 46名(10.2%)
・相談したことがあり、条件が変更された: 38名(8.4%)

8割以上(81.4%)が実際の相談に至っておらず、問題を抱えたまま放置している実態が確認された。

■競売回避策の認知度は依然として低く、約4割が「任意売却を知らない」

Q. 住宅ローンが払えなくなった際の競売を回避する方法として、「任意売却」という手段があることをご存知でしたか?(n=453)

・よく知っており、内容も理解している: 59名(13.0%)
・言葉だけ聞いたことがある: 222名(49.0%)
・全く知らなかった: 172名(38.0%)

任意売却を「よく知っている」は13.0%にとどまり、競売回避策の認知不足が明らかになった。

任意売却は、競売と比べて市場価格に近い価格で売却できる可能性が高く、残債の圧縮や引っ越し費用の確保など、債務者にとってメリットの大きい仕組みだ。しかし、この重要な選択肢が十分に認知されていないことで、多くの方が最悪の事態(競売)に至るまで有効な対策を取れない事態が考えられる。

■返済困難時の対策、6割以上が「貯蓄の切り崩し」に依存

Q. もし、ボーナス払いが困難になった場合、どのような対策を検討しますか?(n=453、複数選択)

・貯蓄や資産を切り崩して返済する: 282名(62.3%)
・金融機関に返済計画の見直し(リスケジュール)を相談する: 127名(28.0%)
・特に何もしない/どうすれば良いか分からない: 52名(11.5%)
・自宅の売却を検討する: 36名(7.9%)
・親族や知人からお金を借りる: 29名(6.4%)
・カードローンなどで一時的に借り入れをする: 24名(5.3%)

多くが貯蓄の切り崩しに頼る一方、約11.5%が「どうすれば良いか分からない」と回答。適切な解決策を知らないまま、問題が深刻化するリスクが懸念される。

なお、リスケジュール(返済条件の見直し)は、金融機関と協議して返済期間の延長や一時的な返済額の減額を行なう手段。早期の相談により、家計への負担を軽減できる可能性がある。

調査結果まとめ

<インプルーブメント株式会社 代表取締役 安達 真也 氏>

今回の調査では、住宅ローンのボーナス払いが8割以上の方にとって大きな不安要因となっている実態が明らかになりました。特に20代では89.6%が不安を感じており、若年層ほど深刻な状況にあります。

自由記述では「やめておけばよかった」という後悔の声が多数寄せられ、ボーナスの不確実性に対する根深い不安が浮き彫りになりました。

さらに深刻なのは、返済を滞納した場合でも「金融機関と話し合えば解決できる」「国や自治体が助けてくれる」と考える方が4割以上(41.7%)存在することです。

実際には、住宅ローンを5~6ヶ月以上滞納すると、金融機関は抵当権を実行し、裁判所による競売手続きが開始されます。競売では市場価格の6~7割程度での売却となる可能性が高く、多額の残債を抱えるリスクがあります。

ボーナスは企業業績に左右される不確実な収入であり、8割以上が金融機関への相談に至っていない現実と、任意売却の認知度が13%という結果は、多くの方が適切な解決策を知らない状況を示しています。

重要なのは、不安を感じたら早期に行動することです。任意売却やリースバック(売却後も住み続けられる仕組み)など、様々な解決策があります。「まだ大丈夫」と思っているうちに、専門家への相談をお勧めします。

調査概要
調査名:「住宅ローンのボーナス払い」に関する実態調査
調査主体:インプルーブメント株式会社
調査期間:2025年6月12日〜6月22日
調査方法:インターネット調査(自社調査)
調査対象:20代以上で、住宅ローンの返済にボーナス払いを利用している方
有効回答数:453名
年代分布:20代/12.8%、30代/35.1%、40代/30.7%、50代/17.4%、60代以上/4.0%
世帯年収分布:400万円未満/13.2%、400~600万円未満/29.6%、600~800万円未満/29.4%、800~1,000万円未満/15.9%、1,000万円以上/11.9%
出典:インプルーブメント株式会社

関連情報
https://i-m-p.co.jp/

構成/清水眞希

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2025年6月16日(月) 発売

DIME最新号は、「40代からのメンズ美容入門」!スキンケアの基礎や、白髪、薄毛、加齢臭などこの世代ならではの悩みを徹底解説。さらに、読んですぐにスキンケアを実践できるウーノの豪華2大付録つき!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。