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紙の情報をAIへ、ドキュメントスキャナー「ScanSnap」の新たな挑戦

2025.07.04

PFUは、2025年6月24日に新製品「ScanSnap iX2500」を発売した。2001年に“ワンプッシュPDF”を掲げて登場したScanSnapシリーズは、グローバルで約730万台を販売している。今回発表された「iX2500」は、同シリーズの次なる進化を象徴する“次世代スキャナー”として位置づけられている。

本製品の開発背景には、紙というリアルな情報資源をAI時代に活かすという明確なビジョンがある。PFU取締役・宮内康範さんは「AIが進化するには、良質な学習データの確保が欠かせない。なかでも紙に眠る膨大なアナログ情報を構造化することが、AIを次のレベルに導く鍵である」と語った。

業務用スペックを搭載、圧倒的な処理性能へ

「iX2500」は2つの軸で大きく進化している。ひとつは、業務用スキャナー「fiシリーズ」ゆずりの高性能化だ。新開発のSoC「iiGA」を搭載し、画像処理性能やスキャン速度、画質のすべてが飛躍的に向上した。5.0インチの大型タッチパネルはスマートフォンのような操作性を実現しており、視認性、操作性ともに向上している。

スキャナーの心臓部とも言えるチップを次世代モデルに変更して、大幅な性能アップを果たした

スキャン速度は毎分45枚、最大給紙容量は100枚に拡大。傾き検知や高画質技術「クリアイメージキャプチャー」も新たに採用され、より正確かつ高速なスキャンを可能にした。また、「ブレーキローター」と「超音波方式マルチフィードセンサー」によって原稿の動きを監視し安定した給紙を続ける。

スキャン速度は40枚から45枚に向上、高解像度でも10枚から13枚に高速化された
業務用スキャナーに使われた技術を搭載して、より安定した原稿供給を実現

どこでも誰でも「自分のスキャナー」に

もうひとつの軸が、利便性とモバイル性の大幅な強化である。「iX2500」は「時・場所・デバイス自由自在」という構想のもと、自分のスキャン設定をクラウド経由で同期・利用できる“マイスキャンスナップ”を実現する。

ユーザー設定がデバイスに紐づき、将来的にはBluetoothによる自動認証やスマートフォンをかざすだけの接続にも対応予定だ。

2.4GHzだけでなく5GHz帯のWi-Fiに対応、ノートPC、スマホ、タブレットへのデータ保存をスキャナーだけでおこなえる

また、ScanSnapの普及を社会全体に広げるための「ScanSnapスポット協力パートナー」も同時に発表された。公共施設やカフェなどに設置されることで、場所に縛られないスキャン環境の構築が進められる。

AIとつながる紙の情報──新たな価値創造へ

ScanSnapは単なるスキャナーにとどまらない。スキャンデータをAIと掛け合わせ、新たな価値を生み出す「SCAN to AI価値創造アイデアコンテスト」と題してアイデアを募集開始、今後の展開に向けた布石が打たれている。

AI時代における紙の役割を再定義し、活用を加速する仕組みとして注目されている。

アプリも大幅刷新、スマホでもフル活用

専用アプリ「ScanSnap Home」も大幅に進化した。アプリ連携はドラッグ&ドロップで直感的に操作可能となり、「MicroSoft Teams」、「SharePoint」、「Notion」、「iCloud」といったクラウドサービスにも対応。

スマートフォン版では検索可能なPDFの生成や名刺OCRといった新機能も搭載され、活用の幅が格段に広がった。また、本体のタッチパネルからの操作でNAS(今秋のアップデートで対応予定)や各種クラウドサービスへのデータの保存が可能。予め登録しおいたメールアドレスへスキャンデータを送信することもできる。

スマホ用アプリには新機能が追加され、リモコン感覚で「iX2500」を操作、活用できる
PCレスで本体タッチパネルからスキャンデータをNAS、クラウド、メール送信などを使って保存できる

紙とAIをつなぐ未来のハブ

「iX2500」の本体価格は直販サイトで5万9400円。ホワイトとブラックの2色を展開し、家庭でも業務でも使える柔軟性を備える。ハード・ソフトともに刷新された本機は、「簡単・どこでも・どのデバイスでも」というScanSnapの原点を踏まえつつ、未来へのステップを切り拓く存在となる。

紙の情報をスキャンし、AIへと引き渡す「ScanSnap iX2500」は、そんな新しい“知の入口”として、社会インフラの一角を担っていくに違いない。

直線的な面を組み合わせた斬新なデザインの「iX2500」は2色展開

写真・文/ゴン川野

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