物価高が加速している。物の値段が上がりはじめた理由といつまで続くかの見通しを解説。値上がりが「つらい」「しんどい」と感じた場合に個人ができる対策についてもまとめた。
目次
物価高の影響を実感している人は多いだろう。世界情勢や国内の人手不足も影響し、日本の物価は2022年頃から一貫して上昇を続けている。
現在の物価高が「つらい」「しんどい」と感じている人は、物の値段が高くなった理由を押さえつつ、値上がりに対する今後の対処法もチェックしておこう。
本記事では、物価高の理由といつまで続くかの展望を解説するとともに、物の値上がりに対処して個人ができる対処法についても紹介する。
物価高の現状は?いつまで続く?
スーパーやコンビニなどの店頭で物の値上がりを実感している人は多いはずだ。まずは物価高がどの程度進んでいるかの現状と、この物価高はいつまで続くかの展望を見てみよう。
■直近の消費者物価指数
総務省が毎月発表する「消費者物価指数」を見ると、直近(2025年11月分)の総合指数は113.2と前年同月比で2.9%上昇、前月比(季節調整値)でも0.4%上昇している。
この総合指数は、2020年を100とした場合の変動を表しており、2022年5月分の総合指数は101.8、2023年5月分は105.1、2024年5月分は108.1となっている。2022年から一貫して上昇していることがわかるだろう。
■物価高はいつまで続く?
現在の物価高は、ロシアのウクライナ侵攻や世界的な物価高、日本国内の人手不足といった複数の原因が絡み合って起きている。それぞれの原因に解決の目処が立っていないことはもちろん、有効な代替案も示されていないことから、今後も急激に物価が下がる可能性は低いと見られている。
物価が高くなる理由は?続くとどうなる?
複数の原因によって引き起こされている物価高だが、おもな理由や原因、このまま物価高が続くことで起きる生活への影響を押さえておこう。
■物価高はいつから?原因は?
消費者物価指数(総合指数)を見ると、物の値段が上がりはじめたのは2021年の9月からとなっている。それまでは前年同月比でマイナスだった総合指数がプラスに転じ、2022年4月以降は、2パーセント台から最大4.3%(2023年1月分)の幅でプラスのまま推移している。
物価高の当初の原因は、国際的な原材料価格の上昇だったが、ロシアがウクライナに侵攻した2022年2月をきっかけに穀物を中心とした物価上昇に拍車がかかった。また、同年3月にアメリカ中央銀行が実施した金融引き締め政策により大幅な円安が進行し、輸入コストが増大したことが、さらに日本国内の値上がりを押し進める結果になったと言えるだろう。
■物価が高いとどうなる?生活への影響
物価高は我々の生活に様々な影響を及ぼす。具体的な影響を見てみよう。
物価高が生活に与える影響1:生活費の増加
生活する上で欠かせない食料品や光熱費、交通費、日用品費などの費用が増加し、家計全体の支出が増える。
物価高が生活に与える影響2:生活水準の低下
生活に欠かせない支出が増大し、給与等の収入が増えない場合は、購入可能なモノやサービスが減少し、生活水準が低下する。
物価高が生活に与える影響3:消費の抑制
家計の支出が増加することで消費者の購入意欲が減り、モノやサービスの買い控えが起きる。
物価高が生活に与える影響4:将来への不安
長期的な物価高により、現金や預貯金の価値減少が起こることから、結婚・出産、子どもの教育資金、老後の生活資金などへの不安が高まる。
■物価高にメリットはあるのか?
物価高(インフレ)は、需要に対して供給が上回っている状態であり、企業が利益を上げやすい。企業の収益が増加することで従業員の給与上昇が進めば、消費の増加や景気拡大を期待できるだろう。
また、企業の業績が改善しやすくなるため、インフレ時には株価・不動産などが上昇しやすい傾向がある。
ただし、現時点の日本では、物価高に賃金上昇が追いついていないとされており、実質賃金の上昇が望まれている。
物価高が「つらい」「しんどい」ときはどうする?値上がりへの対処法

値上がりのスピードに賃金上昇が追いついていないと、家計の支出が増え、生活は苦しくなる。物価高の際に個人でできる対処法を見てみよう。
■物価高への対処法1:収入を増やす
物の値段が上がっても給与や報酬がそれ以上にアップすれば生活への影響は少なくできる。現在の給与では物価高の影響できつい場合は、収入を増やす工夫をしてみよう。
最初に取り組みたいのは、今の会社に賃金アップの交渉をすることだが、それ以外にも給与水準の高い企業や業界へ転職する、副業をはじめるといった方法も検討する価値がある。
■物価高への対処法2:支出を減らす
すぐに収入を増やす目処が立たない場合は、家計の中の余分な支出を減らすようにしたい。飲み会の回数を減らす、スマートフォンの料金プランを見直す、使っていないサブスクリプションサービスを解約するなど、減らせる出費を探して毎月の支出を見直してみよう。
ノーマネーデー(NMD)のようにお金を使わない日を設ける方法もおすすめだ。
■物価高への対処法3:資産運用や自己投資(リスキリングなど)
物価高になると、現金や預貯金の価値が低下する。すぐに使用する予定のない預貯金が銀行口座にある場合は、iDeCoや新NISAなどを利用して資産の一部を株式や投資信託で保有するとよいだろう。
iDeCo、NISAは、利益に対する税金が免除されている。iDeCoは掛け金も控除対象となるため、通常は減らしにくい税金関連の支出を節約できる点もメリットだ。
また、資産運用と並行してリスキリング(学び直し)で働き手としての価値を高めることも、投資の一環(自己投資)と言える。たとえば、最新のチーム・ビルディングや生成AIを使った業務効率化などを学ぶことによって多様化したビジネスシーンで効率よく働けるようになるだろう。
ビジネスパーソンとしてスキルや知識をアップデートすることは、働き手としての寿命を伸ばし、社内での収入アップや転職、副業にも有利に働くはずだ。
■物価高への対処法4:行政の支援や公共サービスの利用、政治への参加
物価高への対策としては、行政や公共機関が提供する支援・サービスをチェックするのもおすすめと言える。例えば、子どものいる世帯であれば、こども家庭庁や文部科学省、地方自治体などが実施する「子ども・子育て支援制度」「就学(修学)支援金」の内容をチェックしてみよう。
また、選挙が近くなると、それぞれの政党が物価高への対策や減税に関する方針を出す。選挙権のある人は、自身の権利を行使して政治に参加する(投票に行く)ことも現在の物価高への対策となるはずだ。
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。
文/編集部







DIME MAGAZINE











