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2025年の花粉シーズン振り返り、西日本は地獄、東日本は天国?飛散量と症状のつらさに見えた明確な地域差

2025.06.30

ウェザーニューズは、2025年春の花粉の飛散状況と花粉症の症状に関するまとめリポートを発表した。

今回の発表では、一般の方や企業、病院などの協力のもと全国約1000か所に設置された独自の花粉観測機「ポールンロボ」が観測した花粉飛散量と、アプリ「ウェザーニュース」を利用する花粉症の人からシーズン中に寄せられた、延べ12万7282通の症状報告をまとめている。

なお、2026年春の花粉飛散傾向は、10月頃に発表される予定。

2025年 花粉の飛散まとめ

■西日本では花粉が大量飛散、東日本と北日本では昨年・平年を下回る

ウェザーニューズ独自の花粉観測機「ポールンロボ」が観測した2025年春の花粉飛散量は、全国平均で昨年比115%、平年(※1)比113%となり、飛散量は昨年・平年並となった。
※1花粉飛散の平年:過去10年間(2015~2024年)の平均

ただ、飛散量の傾向はエリアによって差が大きくなっている。東日本や北日本では昨年・平年の飛散量を下回った地域が多くなった一方、西日本では飛散量が昨年・平年を大きく上回り、一部では400%を超えるような大量飛散となった。中でも九州では過去10年で最も多い飛散だった。

花粉の飛散量は雄花の生長に大きく左右され、前年の夏の気温や日照時間(気温が高く、日照時間が長いほど生長に好条件)の影響を受ける。さらに飛散量は周期的に増減し、飛散量が多い年の翌年は飛散量が少なくなる等の傾向がある。

昨年の夏は広範囲で平年より日照時間が長く、気温も高くなったことで、雄花の生長に適した天候だった。ただ北日本日本海側では日照時間が平年をやや下回り、雄花の生長にやや不向きな天候となった。

また昨年春の花粉の飛散量は西日本では平年より少なく、東日本や北日本では平年並から多い傾向。特に東北北部から北海道では飛散量が多かった。

2025年春の西日本の花粉飛散量は、昨年夏の気象条件が雄花の生長に適していたことと、昨年の飛散量が少なかった反動とが重なり、昨年比・平年比ともに多くなった。

これに対して東日本や北日本では、気象的な条件と飛散量の周期的な変化の結果、前年・平年を下回ったところが多くなったと考えられる。

■寒波の影響で飛散開始が遅れ、西日本では短期集中の大量飛散に

2025年の花粉飛散時期の特徴は、2月の寒波の影響により飛散開始や本格飛散の時期が平年よりも遅れたことと、西日本を中心に本格飛散の期間が平年より短くなったことが挙げられる。

1月下旬は暖気が流れ込み、西日本と東日本で気温が平年より高くなった。この暖かさの影響で福岡県や三重県、静岡県で平年より10日以上早くスギ花粉の飛散が開始した。

ただ、2月に入ると断続的に強い寒波に見舞われ、西日本・東日本における花粉の飛散は一転して低調に。その後、2月中旬から3月上旬にかけて気温が上がったタイミングで徐々に花粉が飛散し、飛散開始や本格飛散に至ったエリアが多くなった。

飛散開始は平年に比べて西日本で平均5日、東日本で平均3日、北日本で平均1日遅く、本格飛散は平年に比べて西日本で平均8日、東日本で平均5日遅かった。北日本の本格飛散のタイミングはおおむね平年並だった。

特に寒気の影響を強く受けた西日本では2月の気温が平年を大きく下回り、飛散開始や本格飛散のタイミングが平年よりかなり遅かった。

3月下旬以降は暖気の影響で気温が平年を大きく上回る日が多くなり、4月に入ると花粉飛散のピークを越え、飛散量は徐々に減少した。

飛散開始が遅れた影響により、本格飛散終了のタイミングは西日本で平均4日、東日本で平均2日遅くなった。その結果、本格飛散の期間は西日本で平均5日、東日本で平均3日、平年よりも短くなった。

北日本の本格飛散期間は平年と概ね同じ長さであり、大量飛散となった西日本では短期集中型の飛散になったと考えられる。

2025年 花粉症の症状報告まとめ

■飛散が多かった西日本で「つらい」症状報告が昨年比で大幅増

2025年の花粉症の症状のつらさについては、スマホアプリ「ウェザーニュース」のユーザーから寄せられた報告をもとに分析を行なった(※2)。
※2症状がつらい人の割合:スマホアプリ「ウェザーニュース」の『花粉飛散情報』に 2025年2月1日〜5月31日に花粉症のユーザーから寄せられた症状報告(延べ127,282通)のうち、“非常につらい”“つらい”の回答を合計し、割合で表示。

その結果、花粉症の症状を「つらい」と感じた人の割合は全回答数の30%となり、昨年の27%から3ポイント増加した。

地域別の結果では、九州、中国・四国、近畿、北陸・長野で昨年より「つらい」と感じる人が増加。特に大量飛散となった西日本で大幅に増加している。

一方、北海道と東北北部では花粉の飛散量が昨年・平年ともに大きく下回ったため、「つらい」と感じた人の割合も5ポイント以上減少した。関東・山梨と東海、東北南部では昨年とあまり変わらない結果となっている。

■2月下旬から「つらい」症状報告が急増、4月上旬まで継続

花粉症の症状が出た時期に関する調査(※3)では、「例年通り」と回答した人が53%と最も多く、次いで「早かった」が32%、「遅かった」が15%という結果だった。
※3スマホアプリ「ウェザーニュース」にて「今年の花粉症、症状が出た時期はどう?」と質問し(選択肢:“早かった”“例年通り”“遅かった”“花粉症ではない”)、“花粉症ではない”の回答を除いて集計(調査日:2025年4月5日、回答数:9,962)。

2024年と比べると「早かった」は9ポイント減少し、「遅かった」は4ポイント増加している。今年は1月の気温が上がったタイミングで平年よりも早く飛散開始したところがあったものの、2月の寒波の影響で飛散開始が遅くなったところが多くなった。症状が出るタイミングには個人差があるものの、昨年よりも遅めに症状が出た人が多かったと考えられる。

今年と昨年の症状報告の変化には次の3つの特徴があった。

1つ目は2月下旬に「つらい」と感じる症状の報告が急増したこと。2つ目は3月中に2度のピークがあり、症状の強さに波があったこと。3つ目は4月上旬までつらい症状が続いた点だ。

昨年と比較すると、つらい症状報告が増えるタイミングがやや遅れ、症状が落ち着くタイミングも先送りになったとみられる。

関連情報
https://jp.weathernews.com/news/52836/

構成/清水眞希

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