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ボディビル世界チャンピオン・山岸秀匡さんの〝失敗しない筋トレ〟ノート

2025.07.03

「記録しなければ進歩なし!」と語るのはボディビル世界チャンピオン山岸秀匡さん。「トレーニングノートを使って記録をつける習慣の大切さは、私自身が身をもって実感していることです。トレーニングノートに書き残すことで、間違いなく自分を成長させることができました。これから筋トレを始めようとする初心者のみなさんから、中級・上級の方まで、多くの方にトレーニングノートを活用して欲しい」として、このほど「ボディビル世界チャンピオンが指南する 人生を変える筋トレノート」(KADOKAWA発刊、定価税込み1870円)をまとめた。今回は山岸さんが考える、ノートの力について紹介しよう。                             

チャンピオンが語る絶対失敗しない筋トレに不可欠なトレーニングノート

山岸さんは2002年にアメリカでプロのボディビルダーに転向後、いくつもの「日本人初」の記録を塗り替えてきた。2023年にはIFBB Masters Olympia212で優勝し、オリンピアのタイトルも獲得した、日本のボディビル界のレジェンドでもある。そんな山岸さんは、本格的なトレーニングを始めた今から約30年ほど前から、トレーニングの記録をノートに記録し続けてきた。

「長年、日々のトレーニングやニュートリションに愚直に取り組んできたのはもちろんですが、トレーニングノートで自分の現在地を知り、うまくいかない時には過去を振り返ることで最高の自分を更新出来たからだと思っています」とノートの重要性を強調している。

なぜ、トレーニングノートをつけるべきなのか。一番の目的は見返すためだと山岸さんは考えている。「トレーニングは一定のスパンで同じ項目を行い、積み重ねていく作業です。そのため項目に入る前に、前回は何キロでメインセットをを組んだかな?と前回の重量回数を見返すことから始めることができるのです」と言う。

記録をせずに重量や回数の設定をおろそかにして、「前回何キロでやったか忘れたけど多分このぐらいだろう」と適当な設定をしていては、成長は望めない。人の記憶は意外とアテにならず、前回よりも軽い重量でやってしまったり、反対に重過ぎる重量でやってしまうことも少なくない。正しく記録しておかないと、トレーニングをうまく積み上げることができないのである。

「自分の現在地」を知るためにもノートが必要に

ノートが重要なもう一つの理由は、“自分自身の位置を知ることができる”点にあると山岸さんは考えている。「今、自分が伸びているのか、変わっていないのか、それとも下がっているのかといった現在地がわからなくなってしまうのです。そうならないためにも、ノートにしっかりと書き留めることが大切です」。

さらに記録を見返すことは、その日のトレーニングの予習になる。例えば4週間、重量が変わっていないときは、パターンとして一セットあたりの回数が減っていることが意外に多い。記録をしておけば、すぐに気づくことができる。問題点が見えたら、項目を変えたり、意図的に重量や回数の変化をつけて、停滞期を抜け出すことができる。

ノートをつけていなければ記録の推移もわからない。例えば「マシンでやってみたら伸びた」というように、解決方法をメモしておけば、次に停滞してしまった時に、このメモが役に立つ。「特に初心者は変動が激しく、一気に伸びることがあるので、記録をつける習慣をぜひ身につけてほしいですね」(山岸さん)。

「もう一つ、ノートをつけておくことで効果的なのは、記録が蓄積されるにつれてイメージトレーニングがしやすくなる点にあります」と山岸さん。例えば、前回はベンチプレスを50キロで10回やっていたとしたら、今回は50キロで11回を目指すというように、今日やるべきトレーニングを前もってシミュレートしておけば、効率よくトレーニングを進めることができる。

アプリとノートの違いと活用ポイント

最近は使い勝手の良いアプリを使って記録を残す人も増えてきた。山岸さん自身もアプリを活用している。しかし、「特に初心者の方にはアプリではなく、ノートに書くという行為をすすめます」と手書きノートを推奨している。

その理由は、トレーニング実数のほかに、気づいたことや思ったことを自由に書き込める点をあげている。「何気ない書き込みが、後から見返した時に新たな気付きのきっかけになることがとても多いのです」(山岸さん)。ちょっとしたメモの書き込みができるのは、手書きノートの良さのひとつである。

また、アプリよりノートのほうが過去のトレーニング記録を簡単に見返せる点も見逃せない。いちいちアプリを立ち上げて、過去の記録を検索するより、ノートは開けばひとめで見返すことができる。

また、ジムによってはインターバル中にマシンやベンチに座ったままスマホの操作をよしとしないところもある。もちろん、記録のためであれば禁止ではないはずだが、スマホは手にしてしまうと、トレーニング以外の情報を得たくなる。LINEやメールを開かないためにも、紙のノートが良い。スマホはトレーニングに集中するという点であまり良くないツールなのである。

もう一歩進んだトレーニングノートにするコツ

その1:ノートの欠点も知っておく

「ノートの良い点ばかり解説しましたが、ネガティブな点もあります。その欠点を知っておいて欲しい」と、山岸さんは言う。「ノートはどうしても前回と較べてしまいがちなのです。推移に対して執着してしまう傾向が強いのです。前回より回数を増やさないといけないと強く思ってしまうのです。

トレーニングを始めたばかりの頃は、毎回のように回数や重量が増えていきやすいので、その数字を見返すのはとても楽しいでしょう。しかし、思うように伸びなくなった時に、必要以上に無理をしてしまいがちです。どうにかして前回より少しでも回数や重量を増やしたいと、フォームが雑になったり、反動を使ったりしてしまいがち。この気持ちは私も痛いほどよくわかりますが、現実をきちんと記録しなければ意味が無いのです。

今まで使っていなかった反動を使えば、当然、より重いものを使えるでしょう。でも、それでは過去の記録と純粋には較べることはできません。ノートに書く意味が無くなってしまうのです。同じ条件で行った時にどうなのか、という記録が重要です」とアドバイスしてくれた。

・トレーニングの効果を高める食事の記録をしておこう

山岸さんが新刊書に掲載しているトレーニングノートには、記録や気づきなどの他にも、様々な情報を書き留めて振り返り活用するように工夫されている。例えばその日の食事内容もそのひとつだ。

最初の一歩としては、各食事で何を食べたのかを書き残すこと。さらに少し具体的にメニューだけでなく、食事に含まれるタンパク質、脂質、炭水化物の三大栄養素について、それぞれの摂取量を書き出すと良い。3つを書き残せば自然に摂取カロリーも算出でき、PFCバランスと呼ばれる、3大栄養素接種記録を導き出すことも可能になる。

ゲーム感覚で成長を実感

山岸さんは「ノートの活用で、ゲーム感覚で最長を実感しよう」と呼び掛けている。「重要なのは、前回から伸びていなかったとしても何も問題がないということ。ノートを書く時にはあまり深く考えず、ゲームをする感覚で次はクリアしようと取り組んでみることです」としている。

トレーニングノートは誰かに見せつけるために付けるものではなく自分だけのもの。ありのままを正直に記すことが大切で、頭の中の記憶を頼りにするのではなく、リアルタイムで書きとめた記録をもとに進めていくこと。そうすることで、トレーニングを着実にステップアップさせることができる。トレーニングにおいては記憶より記録に残すことが大事だった。

「トレーニングを続けているうちに、なかなか重量や回数が伸びず、面白くないと感じてしまうこともあるはずです。そんな時こそ、ノートを開いて、過去の自分に向き合い、解決の糸口を探ってみてください。積み重ねてきた記録が多いほど、トレーニングやコンテストの成果につながる上、人生の糧になるはず。ノートの活用で、トレーニングライフはますます充実したものになると約束します」と教えてくれた。

新刊書では実際に山岸さんがモデルとなってトレーニングのフォームを解説したり、一日の食事の写真や、愛飲しているサプリメントも紹介されている。こちらもぜひ、参考にしたい。

山岸 秀匡さん
1973年6月30日生まれ。 北海道帯広市出身。 早稲田大学人間科学部卒業。バーベルクラブに所属していた大学時代にボディビルと出会い、コンテストを経て2002年にプロボディビルダーとなる。 2007年からミスター・オリンピアに出場し、2015年には3位入賞。2021年には自身初の自叙伝『ボディビル世界チャンピオンが伝授する 筋トレは人生を変える哲学だ』(KADOKAWA刊)を出版。

文/柿川鮎子

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