
費用を抑えながら充実した旅ができたらいいのだが、実際には安さを優先しすぎた結果、失敗してしまった例もたくさんある。
そこで、ビズヒッツが運営するBiz Hits Career blogは、全国の男女495人に「旅行でケチって失敗したこと」についてアンケート調査を実施。その結果をランキング形式でまとめたので、詳細をお伝えしよう。
旅行でケチったせいで失敗したこと1位は「宿が快適ではなかった」

全国の男女495人に「旅行でケチったせいで失敗したこと」を聞いたところ、圧倒的な1位は「宿が快適ではなかった(45.3%)」であった。2位「移動で疲れた(12.1%)」、3位「移動に時間がかかった(9.5%)」が続く。
宿泊費や交通費を過度に節約したことで失敗したケースが多いとわかる。とくに宿泊費をケチったことによる失敗が圧倒的多数で、宿泊施設の質が旅全体の満足度に強く影響することが示されている。
1位 宿が快適ではなかった
・少しでも節約と思って、安いプランの旅館を選びました。部屋はあまりきれいではなく、薄汚れていて、少しお金出してもうワンランク上げれば良かったと思いました(30代 女性)
・宿泊ホテルを予約する際、普段の価格よりかなり安く出ていたので予約したが、安い理由は修繕期間だったためだった。早朝から夜まで音がうるさく、滞在時にストレスを感じることになってしまった(50代以上 男性)
安さ重視で宿泊施設を選んだ結果、清潔さ・静かさ・設備の良さなどの快適さが犠牲になってしまったケースが多数。環境の悪いホテルだとよく眠れず、旅行先で日中観光する際に元気が出ないことも。
また不潔なホテルに泊まってしまい、虫に刺されたり噛まれたりして、体が痒くなって困った人も複数いた。
宿は旅の拠点であり、ただ寝るだけであっても滞在時間はそれなりに長くなる。宿の快適さが旅全体の印象を大きく左右するため、節約しすぎるのはよくなさそうだ。後悔しないためには「安い理由」をしっかりリサーチする必要がある。
2位 移動で疲れた
・移動手段をケチって夜行バスに乗ったら、身体は痛いし肌は乾燥するしで後悔しました(20代 女性)
・夜行バスで長距離移動したら全然眠れなくて、到着してからずっと体調が悪く、観光をちゃんと楽しめなかった(30代 女性)
安価な移動手段を選んだせいで、後悔している人も多くなっている。例えば安価な夜行バスなどで移動すると、新幹線や飛行機などに比べて移動時間が長くなったり座席が狭かったりして、疲れてしまいがちに。
結果として目的地に着いたときには疲労困憊で、現地であまり楽しめなかった人も。交通費を過度に節約することによって、旅の満足度が下がってしまうケースも多いとわかる。
3位 移動に時間がかかった
・空港までの安い交通手段を使った結果、時間に間に合わなかった(30代 男性)
・移動を新幹線ではなく在来線にしたせいで、時間に余裕がなくなり、予定していた場所への訪問を断念することになりました(40代 女性)
交通費を抑えると、移動に時間がかかりがちに。時間に余裕があれば安い交通手段でもよく、ゆっくり移動するがゆえの楽しさもある。しかし安さで選んだ結果、無駄な時間を費やす羽目になったという体験談も。
移動時間でのロスが予定変更につながり、大きな損失や失敗と感じるケースもあるようだ。
安さで旅行を選んだ理由は「節約したかった」

「なぜ安さで旅行を選んだのか」と聞いたところ、1位は「節約したかった(32.1%)」、2位は「他のことに使いたかった(28.5%)」であった。
・旅行全体の予算を抑えたいという意識が強く、目先の出費を減らすことばかりに気を取られたので、快適さや体験の質を軽視してしまった(40代 男性)
・交通費を少しでも浮かせることで、他のことにお金を使いたかった(20代 女性)
・旅全体の予算を抑えるために、宿泊費は最も削りやすいと思っていました。どうせ寝るだけだから問題ないだろうと考えて、宿泊の優先順位を下げてしまいました(40代 男性)
・タクシーがすぐ捕まるものだと思い、あまり考えずにレンタカーをなしで計画した(20代 女性)
旅のコストを下げたいというニーズから、安さを優先して旅行を選んでしまった人が多いとわかる。
一般的に、「長期旅行」「遠方への旅行」「多人数での旅行」はコストが高くなる傾向があるため、費用を抑えたいと考えるのは自然なことだ。
一方「安くても問題ないと思った」「深く考えなかった」など、軽い気持ちで価格優先にしてしまった人も一定数いて、もっとよく考えておけばという後悔の声が聞かれた。
失敗から学んだ!旅行でお金をかけた方がいいと思う出費は「宿泊費」

自身が失敗した経験から学んだ「旅行でお金をかけた方がいいと思う出費は何か?」を聞いたところ、圧倒的な1位は、半数以上から票を集めた「宿泊費(50.5%)」であった。2位は「移動手段(27.7%)」となっている。
「旅行でケチったせいで失敗したことランキング」に対応した内容となっていた。ホテル代や移動費をケチって失敗した人が多かったため、「宿泊費」や「移動手段」が上位になったのは納得だ。
1位 宿泊費
・失敗をきっかけに「宿泊費だけはケチらない」と決めました。移動で疲れた体をしっかり休める場所があるだけで、翌日の観光もぐっと楽しくなりますし、宿の快適さが旅の満足度に大きく影響することを実感しました(20代 男性)
・ホテルはあまりにケチるととんでもないことになるので、最高級とは言わないが、ある程度のレベルのところにしようと思った(50代以上 男性)
宿にお金をかけずに「滞在中の快適さ」や「立地面」で失敗した経験から、宿泊費にはお金をかけようと考えた人が多くなっている。ホテルや旅館の環境が悪いと、睡眠不足などから体調不良につながり、旅全体を楽しめなくなるからだ。
最高級ホテルやハイグレードの部屋である必要はないものの、清潔でしっかり眠れて、必要な設備が整っていることは大切だということがわかる。
2位 移動手段
・深夜バスでは時間がかかり、疲れが取れないし睡眠も不十分になってしまうため、今後は新幹線を活用しようと思いました(30代 男性)
・せっかく行くのに現地での時間がなくなるのはとても残念なので、次回からは時間優先で特急料金や飛行機も考慮してみようと思いました(40代 女性)
移動手段にお金をかけなかったことで「疲れた」「ストレスが溜まった」「現地での時間がなくなった」などの経験をして、今後の旅行では移動手段にお金をかけようと考えた人も多数いる。具体的には「夜行バスから新幹線へ」などの工夫が寄せられた。
3位 食事代
・せっかくご当地に行っているのであれば、現地のお店でしっかりとお金をかけて、名産品を食べようと思いました(30代 男性)
・妻とは「食費を節約する」と事前に相談していました。しかしご当地グルメとは無縁な安めのファミレスに連れて行ったところ、妻の機嫌が途中から悪くなり、夫婦喧嘩に発展してしまいました。旅行地に行ってファミレスは流石にまずかったなと反省しています(40代 男性)
食事代をケチったことで満足できなかったり後悔したり、あるいは同行者と喧嘩してしまい後悔した人も。失敗から学び、今後は旅行では食事にお金をかけたいと考えている人も多くいた。
旅の思い出作りという意味でも、ご当地の食材や料理を楽しむことは高い満足度につながる。旅全体の満足度を高めるために、「食事に関しては、普段より少し贅沢してもいいだろう」と考える人が多いようだ。
まとめ
アンケートの結果、ケチると旅行で残念な思いをしがちだとわかった。とくに「宿泊費」「交通費」は、旅の満足度に大きく影響する。
食事やお土産、現地での観光にお金を使いたいからと、ホテル代や移動費用を削りすぎると、疲労や時間のロスにつながることも。他に優先したい支出があっても、ホテル代や移動費用を削りすぎるのはリスクがある。
とくに初めて行く場所などでは、事前に情報収集してできるだけリスクを回避するのがおすすめだ。
調査概要
調査対象:全国の男女
調査期間:2025年4月7日~17日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:495人(女性338人/男性157人)
回答者の年代:20代 24.6%/30代 35.0%/40代 22.6%/50代以上 17.8%
引用元
https://bizhits.sixcore.jp/
構成/Ara