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弁護士は地元で選ぶべき?遠方の弁護士に依頼しても大丈夫?

2025.07.21

弁護士に依頼する必要が生じた場合、かつては地元で弁護士を選ぶのが常識でした。

しかし、近年では弁護士業務のオンライン化が進んだため、遠方の弁護士に依頼することも十分可能となっています。相談内容によっては、地元にこだわらず弁護士を探してみましょう。

1. 弁護士は地元で選ぶべき?遠方の弁護士にも依頼できる?

近年では、弁護士業務の多くがオンラインで完結できるようになっています。

たとえば、法律相談をオンラインで受け付けている法律事務所は、ここ数年で急速に増えました。また、訴訟や調停などの裁判所で行われる手続きも、その大部分がオンラインで実施できるようになっています。

こうした状況では、弁護士選びに当たって地元にこだわる必要はありません。遠方を含めて、幅広い弁護士の中から依頼先を選ぶのがよいでしょう。

2. 遠方の弁護士に依頼するメリット

遠方の弁護士への依頼を視野に入れることのメリットとしては、相談したい内容について豊かな経験を持つ弁護士を探しやすい点が挙げられます。

近年では、弁護士の専門分化が進む傾向にあります。たとえば企業法務に特化した弁護士、相続に特化した弁護士というように、特定分野の案件を集中的に取り扱う弁護士が増えています。

しかし、自分が相談したい内容について高い専門性を有する弁護士が、必ずしも地元にいるとは限りません。

地元に信頼できる弁護士がいないときは、遠方も含めてインターネットで弁護士を探すとよいでしょう。ウェブサイトから申し込めば、自宅から経験豊かな弁護士に法律相談をすることができます。

3. 地元の弁護士に依頼すべきケース

遠方の弁護士に依頼するハードルが下がったとはいえ、地元の弁護士に依頼した方がいいケースもあります。たとえば以下に挙げるようなケースでは、地元の弁護士に依頼した方がよいでしょう。

3-1. 債務整理を依頼する場合

弁護士は、返しきれないほどの借金を抱えている人などのために「債務整理」の相談を受け付けています。債務整理は、借金の負担を軽減または免除してもらうための手続きです。

債務整理案件を弁護士が受任する際には、弁護士会の内部規程により、依頼者と直接面談することが義務付けられています。

ウェブ会議等では、直接面談義務を果たしたことにならないと解されています。少なくとも一度は依頼者が弁護士のオフィスに行くか、または弁護士が依頼者の元へ出張しなければなりません。

したがって、債務整理は、地元の弁護士に依頼するのが合理的と言えるでしょう。

3-2. 裁判手続きが現地で行われる場合

裁判所で行われる訴訟や調停などの手続きは、オンラインで実施することも認められています。オンラインで実施可能な手続きについては、遠方の弁護士でもウェブ会議で参加できるので問題ありません。

しかし、手続きの種類や相手方の状況などによっては、オンラインでの実施が認められないケースもあります。その場合は、遠方の弁護士に依頼すると出張が発生し、日当や交通費の支払いが必要になってしまいます。

裁判手続きが裁判所の現地で行われると見込まれる場合には、地元の弁護士に依頼した方がよいです。依頼する手続きがオンラインで実施できるかどうかについては、相談時に弁護士へ確認することをお勧めします。

3-3. 大量の資料を確認してもらう必要がある場合

相談内容によっては、自宅などに保管されている大量の資料を弁護士に確認してもらうべきケースもあります。

遠方の弁護士に依頼する場合は、インターネット経由でデータを送信する、コピーを郵送する、弁護士に出張してもらうなどの対応が考えられます。

しかし、資料の分量があまりにも多すぎる場合には、データ送信や郵送は現実的でないでしょう。遠方から弁護士に出張してもらう場合は、日当や交通費を負担しなければなりません。

出張にかかるコストが気になる場合は、地元の弁護士に依頼することをお勧めします。

取材・文/阿部由羅(弁護士)
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ(全国大会優勝経験あり)、囲碁、将棋。
https://abeyura.com/
https://twitter.com/abeyuralaw

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