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芸人・永野インタビュー!忘れ去られそうなあの日の「邦楽」を愛したい~前編~

2025.06.28

”音楽は人生の道標” と語るほど、自身のYouTubeや様々なメディアで音楽への偏愛ぶりを披露している芸人・永野、50歳。

誰にも真似できないスタイルで史上最強のピン芸人として君臨する彼は、6歳上の兄の影響で中学生の頃から洋楽にどっぷり浸かってきた。

お笑い界きっての洋楽通であり、その知識と洋楽愛は第一線で活躍するミュージシャンたちも感服するほどなのだが…

「邦楽」への、愛はあるのか?

洋楽へのほとばしる情熱の裏で、日本のロックや歌謡曲、JPOPを永野はどう見てきたのか?

これまであまり語られることのなかった「永野と邦楽」について、今回単独インタビューを敢行した。

故郷宮崎で暮らしていた学生時代から地下芸人として暗躍していた80年代90年代の日本の歌謡曲、バンドブーム、JPOP黄金期を振り返り、心に響いた数々の名曲を包み隠さず語り尽くす。

永野は、邦楽を愛しているのか?――。

――僕(筆者) は永野さんと同い年ということもあり、学生時代に聞いていた思い出の曲リストをいくつか用意してきたんですが…

「あー、これいいですよね!『パッシュ』。ウッチャンナンチャンのドラマ『コンビニエンス物語』のテーマ曲だったやつですよね」
※『パッシュ/THE MINKS」(1989年)を一緒に鑑賞

「この軽い音、キュンキュンしますね。正直、いま聴いたら音も安っぽいんだけど、なぜか刺さる。めちゃくちゃ名曲」

――ドラマも面白かったですよね。今観るとより趣深い

「最近ないですよね、ああいうドラマ。ゆるーい感じなのに、なんであんなにワクワクしたんですかね当時(笑)」

――改めて、洋楽好きの永野さんが今でも聞いている邦楽についてお聞きしたいんですが

「月並みですけど、やっぱりBUCK-TICKは聴いてますね。ボーカルの櫻井さんが亡くなって4人になりましたけど、未だに「なんで好きなんだろ?」と思うぐらい好きなんですよね」

「当時、80年代後半から90年代にかけてX(現X JAPAN)とか色んなバンドがいたんですけど、その中でBUCK-TICKは暗いから好きでした。世界観や闇の部分が自分に合ってたというか」

――少し前の世代だとBOØWYも人気でした

「BOØWYとか聴いてた人が、Xに行きがちだったような気がしますね。そっちはヤンキー系、体育会系の流れがあるみたいな。自分はヤンキー系があまり好きじゃなかったんで、Xには行かずBUCK-TICKにのめり込んで聴いてましたね」

「あの頃のバンドブームってヤンキー文化と根強く繋がっているというか、そこに乗り切れてなかったと思うんです、自分は。ヤンキーでもなんでもないし、ただの田舎者だし」

「ただ、BOØWYには複雑な思いがあって。よく、タレントのエピソードトークであるじゃないですか、『友達の家に行ったら不良の兄ちゃんの部屋から流れてきた曲でそのバンドを知って好きになった』っていう話。あれ、嫌いなんですよね。それホントか?本当にそんな出会いする?カッコつけてないか?っていつも思ってて」

「そう思ってたんですけど…ウチの姉ちゃんがたまたま持ってたBOØWYのラストアルバム『PSYCHOPATH』を聴いたら、これがめちゃくちゃ良くて!このアルバムだけは大好きなんですよね。姉ちゃんきっかけで好きになったってところがカッコ悪いですけど」

「それまではBOØWYって不良の登竜門みたいなイメージが僕の中で勝手にあって、他の同級生たちはタバコとかバイクとか不良のアイテムの一つみたいな感じで聴いてるのに、自分は素直に曲がいいと思って『PSYCHOPATH』が好きになっちゃって。今となってはちょっとコンプレックスというかモヤモヤしてる部分はあります。堂々とBOØWY好きって言えばいいのに言えなかったみたいな」

邦楽にはロマンを感じなかった。でもBUCK-TICKは違う

――他にも当時は邦楽ロックが目白押しでした

「もちろん、ブルーハーツやジュンスカも流行ってたので聴きましたけど、なんか乗り切れなかったんですよね。普通の学生と一緒が嫌で。天邪鬼なんですよね」

――邦楽聴いてることがちょっとダサいみたいなイメージもあったんですかね?

「ですね。邦楽に関してはロマンを感じなかった。その前からU2みたいな硬派なロックを聴いてしまっていたので、バンドブームで出てきたバンドはみんなチャラいと思っちゃったんですよ。ダサいというか本物じゃないというか。こっそり聴いてはいましたけど」

「ギターウルフまで行くと極端でカッコよくていいんですけど、当時流行ってるバンドはカッコつけた人が聴いてるものだと思ってました。自分勝手な妄想かもしんないですけど」

――でもBUCK-TICKは違う?

「BUCK-TICKって実は闇みたいなことを歌ってるからしっくりくるんですよね。他のバンドは聴いてると身分不相応で照れちゃう気がして」

「BUCK-TICKも世間的にはビジュアル系と思われてたりしたと思うんですが、全然違うんですよ。結構勘違いされてて、ロックバンドだけど憂鬱だし洋楽の要素も取り入れた楽曲もあるし」

――中でも一番好きな曲は『悪の華』?

「ファンも『悪の華』が好きだって言うし、僕もYouTubeでおすすめしてましたけど、、、うーん、今のテンションでお勧めするなら『BRAN-NEW LOVER』ですかね。これは聴いてもらったらわかるんですけど、全然BUCK-TICKっぽくなくて、ただの普通にいい曲なんですよ」

※ 「BRAN-NEW LOVER /BUCK-TICK」(1999年)試聴

――たしかに、何も言われずに聴いたらBUCK-TICKって思わないかもしれないです

「ですよね、普通のヒット曲みたいな感じですよね。実はこれって、新しいレコード会社に移って雑誌とかメディアに出なくなった頃の曲なんですけど、これを機に実験的な作品が生まれてくるんですよ。ある意味、期待を裏切るような曲を作り始めるというか。この曲だって正直、意外じゃないですか?アルバム曲じゃなくてシングルカットですよ。この音で戸惑ったファンも居ると思うんですけど、僕は逆に新しいBUCK-TICKの始まりっぽくて好きですね」

「さらにこの後に『ミウ』って曲を出すんですけど、それもめちゃくちゃいい!星野(英彦)さんが作った曲なんですけどこれもすごく良くて。だから、すごい好きなんですこの人たち。ヤンキーっぽくないから」

「やっぱり自分はU2とかスティングから音楽にのめり込んだので、入り口が不良のロックじゃないんですよ。BUCK-TICKも不良ってイメージないですし、いい意味でちゃんと裏切る。嫌な人はついて来なくていい、期待することはやめてくれとファンに宣言してるようで、そこが好きですね」

金を払うならガールズバンド!? 意外な邦楽遍歴

――永野さんが邦楽で最初に買ったCDってなんですか?

「一番最初に買ったのはプリンセスプリンセスの『LOVERS』っていうアルバムです。大ヒットした『Diamonds』のすぐ後に発売されたのでかなり期待されてたんですが、みんな「アレ?」って感じでずっこけてました。僕はめっちゃ聞いてましたけど。買ったからには元を取りたいので(笑)」

「あと、GO-BANG’Sも実は大好きで、今言うと恥ずかしいですけど当時女性バンドを結構聞いてたかもしれないですね。GO-BANG’Sはファンクラブにも入ってましたし」

――え!?それは意外でした(笑)

「大ヒットした『あいにきてI・NEED・YOU!』が収録されたアルバム『グレイテスト ビーナス』のツアーにも行きました。宮崎市民会館に。それが初めての音楽ライブでしたね」

「プリプリも、『Diamonds』が出た時に知り合いの金持ちの息子がチケット取れるって言ってて期待してたんですけど、結局取れなくて嘘つかれてめちゃくちゃブチ切れた思い出あります。プリプリも大好きだったから」

――まさか永野さんがガールズバンドに惹かれてたとは。何が魅力だったんでしょうか?

「単純に可愛いからってだけかもしれないです。アイドルみたいな存在というか。だって、東京に出て来たばかりの頃、夕方にやってた中山秀征さんの番組に東京パフォーマンスドールが出てたんですが、それ見て一瞬で好きになりましたし。すぐに『キスは少年を浪費する』のCD買って聞いてました」  

「意外とU2とかニルヴァーナを聴きながら、当時流行りの女性アーティストも聴いてましたね。今思うと、東京パフォーマンスドールにはお金を出したいけど、何歳か上のモテてるような男のバンドにはお金を出したくなかったんですよね。ギターウルフやBUCK-TICKがずっと好きなのは、それを好きって言ってもコンパでモテそうにないからだと思うんです。そういうミュージシャンには金出せるんですけど、それ以外は出したくないなって思っちゃいます」

~後編に続く

永野 初監督映画作品「MAD MASK」

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【永野初監督作】映画『MAD MASK』予告

永野 X
永野 インスタグラム
永野CHANNEL

文/太田ポーシャ

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