
御年68歳になり、酒量は衰えつつある。とはいえ週の半分以上は自宅にて、500ml缶ビール2本、ワインをボトル半分、仕上げに焼酎ソーダ割り2~3杯と、決して少ないわけではない。よって痛風に結びつく尿酸値が気になる。7.0までならよしとされるが、人間ドックでは2020年7.5、21年7.5と高く、その後週1回の休肝日を設け、さらにDHCの尿酸値対策アプリを飲み始めた。だが22年7.0、23年7.2と改善の兆しは出たもののパッとしない。ところが昨年、24年10月の検査では6.3と劇的に改善された。休肝日もサプリも特効ではなく、“石の上にも3年”なのかもしれない。
これぞ究極の焼酎割り。「岩下の新生姜サワー」への愛が止まらない!
それはさておき、約6年前に炭酸水を家庭で作れるソーダストリームを購入してから、焼酎ソーダ割りをよく飲むようになった。定番はレモンサワーだ。だがこの春から、新たなサワーがメインになった。自称“岩下の新生姜サワー”だ。「岩下の新生姜」をご存じの方は、推定で3人に1人くらいだろうか? メーカーの商品紹介によれば、“やさしい辛味、爽やかな香り、シャキシャキッとした歯切れの良さが特長のさっぱりとした味わいの生姜の酢漬”だ。僕はかなり前からこの食品のファンで、時々スーパーで買ってはビールのつまみとして楽しんできた。




自分史上歴代NO.1、「岩下の新生姜カレー」もうまい!
さて一昨年春、「岩下の新生姜」を作る岩下食品の本社が僕の故郷・栃木県にあること、そして栃木市に「岩下の新生姜ミュージアム」なる施設があることを知り、宇都宮市への里帰りついでに訪ねてみた。会社の歩みや商品を紹介する“真面目な”施設と思っていたが、遊び心いっぱいのエンタメ施設で、実直で素朴なイメージを栃木県に抱いている僕は、その栃木県らしからぬ見せ方にいささか驚いた。ピンクのスーツを着た金髪の社長による、ステージ・パフォーマンスまであったのだ(残念ながら見ていない)。
トドメはこの時にお土産に買った「岩下の新生姜カレー」の美味しいこと、美味しいこと! 年齢相応に多種多様なレトルトカレーを食べてきたが歴代NO.1、類似品はおそらくない。「岩下の新生姜」、郷土の誇りなり。栃木県に旅行するなら、世界遺産・日光の社寺、宇都宮餃子、「岩下の新生姜ミュージアム」の3つは外すべからず、と僕は思う。


話がそれてしまった。“岩下の新生姜サワー”、早い話が焼酎の生姜割りだが、たまに居酒屋にある生姜サワーとはかなり味わいが異なる。生姜サワーは寿司のお供、ガリが入った焼酎サワーだ。ガリは甘酸っぱいので、サワーにも甘みが出る。それはそれで美味しいが、非甘党の僕は1杯飲めば十分だ。



一方、「岩下の新生姜」はしょっぱ辛い。そして何よりものキー・テイストが漬け汁だ。グラスに氷、焼酎、スライスした岩下の新生姜、スプーンで掬った漬け汁を入れて炭酸で割る。それぞれの量は適当、味を濃くしたければ漬け汁は多めに。爽やかでフレッシュでしょっぱい味がたまらない。辛党の僕はついつい杯を重ねてしまう。さらにもうひとつ、グラスに入れた新生姜が酒のつまみになるのもこのサワーならではの魅力だ。新生姜はマドラーを使うと取り出しやすい。これ一杯でサワー&つまみ!! 味は漬け汁が受け持っているので、新生姜を全部食べてしまっても味わいは変わらない。「岩下の新生姜」、値段はスーパーでひと袋税込225円とお手頃だ。

僕はそもそもの生姜好きで、生姜食品には目がない。岩下の新生姜を使う商品なら、他にも「岩下の新生姜入り つまんで食べるソーセージ」や「岩下の新生姜味 もりおか冷麺」などがある(いやいや、もっといろいろあり)。前者は刻み生姜入りの鶏肉ソーセージ、と言ったところ。柔らかいソーセージと生姜のシャキシャキ食感のコントラストが絶妙で、生姜のしょっぱさが味のアクセントに。ソーセージはフィルムから取り出しやすく、アウトドアのビールのお供にもってこいだ。


後者はキムチ味の辛い冷麺と異なり、スープが甘酸っぱい。非甘党の僕はキムチ味冷麺の方が好きだが、辛いのが苦手な方の冷麺としてはお勧めだ。特にパッケージ裏側に書いてあるように、“追いトッピング!新生姜スライスをたっぷり入れて”食べると、スープと新生姜の対照的なテイストが口の中で溶け合い、非甘党でも美味しく味わえた。

生姜好きとしては、岩下ばかり食べているわけではない。昨年夏、学生時代の旧友を訪ねて福島県会津若松/猪苗代に行った際、「辛くて生姜ねえ!!」なるハバネロ入りの生姜食品を知った。そのまま食べたり、豆腐やご飯にかけたり。特に豆腐との相性が抜群だ。大豆本来の味を楽しめる高級豆腐ではなく、スーパーで一番安いクラスの豆腐で使うといい。日本橋の福島物産館、「日本橋ふくしま館 MIDETTE」で追加購入したが、その後ヨドバシカメラのネットショップでも買えることを知り、今はヨドバシで買っている(送料無料)。
そして生姜ラーメン。やはり昨年夏、茨城県古河市にあるラーメン店「しょうがラーメン 七の庫」(行ったことはない)の味を追求した袋麺「七の庫生姜らーめん」をスーパー(六本木のミッドタウン地下)で購入し、その生姜っぷりな味に感動した。そこでネットで探し再購入。なくなったので先日また注文しようとしたところ、どのサイトを見ても在庫がない。メーカーに問い合わせたところ、終売になったそうだ。残念!!
さて今回は「岩下の新生姜」中心の記事ながら、栃木県をアピールする記事でもある。栃木県と言えば、日本一のいちごの生産地だ。数年前の帰省時に、デーブ・スペクター氏でも思いつかないであろう栃木県観光のキャッチ・コピー、“いちご一会”を街中で見て郷土愛が再燃した。そのいちごをテーマに書いた記事もあるので、季節外れながらご一読いただければ幸いだ。
文/斎藤好一