
この1年でAIスマホは急速に進化し、機種数も大幅に増加。最近ではお手頃価格のモデルも登場している。今回は、IT二大巨頭、GoogleとAppleの注目2機種を実際に使い比べてみた!
お手頃価格のAIスマホ、あなたのニーズを満たしてくれるのは?

携帯電話研究家 山根康宏さん
香港を拠点に1年の大半を海外取材に費やす。収集した携帯電話は1800台以上。

DIME編集部 ワタナベ
主にファッションやグッズを担当。AIスマホは気になりつつも様子見中。
ワタナベ 今使っているスマホの性能が落ちてきたので、そろそろ買い替えようかなと。せっかくなら、話題のAIスマホに挑戦してみたいんですが、今のAIスマホ市場ってどんな状況なんですか?
山根 ここ1年で機能がぐっと洗練されてきて、仕事や生活をサポートする存在へと進化しています。最近は低価格帯の製品にもAI機能が搭載されるようになって、コスパもどんどん良くなっています。今が買い時かもしれませんね。
ワタナベ それなら、スマホにあまり詳しくない僕でも使いこなせそうな気がしてきました。
山根 では、注目の2モデル、PixelとiPhoneを中心に見ていきましょう。まずはGoogleの『Pixel 9a』。Google Tensor G4チップに、オンデバイスAI「Gemini Nano」が搭載されているのが特徴です。
ワタナベ どんな機能があるんですか?
山根 画面を囲って検索する「かこって検索」や、音声やカメラの映像に対して情報を提供してくれる「Gemini Live」といった、検索関連の機能が充実しています。
ワタナベ 検索エンジンが本業のGoogleらしい機能ですね。
山根 そうなんです。Geminiの成長は著しく、今後の機能拡充や新機能の追加にも期待したいです。検索以外にも便利なAI機能が多く、録音の文字起こしや、写真から不要なものを消せる「消しゴムマジック」、被写体に合わせてズームや背景を生成する「オートフレーム」などもありますよ。
ワタナベ 機能が豊富だと、使い込む楽しさがありそうですね!
山根 次にAppleの『iPhone 16e』ですが、最大の特徴は、2025年4月に日本語対応を果たしたオンデバイスAI「Apple Intelligence」です。
ワタナベ GoogleのGeminiとはどう違うんでしょう?
山根 アプリをまたいで機能するのが強みですね。例えば「作文ツール」では、SNSならカジュアルに、メールならフォーマルにと、文脈に応じてその場で文章を修正してくれます。
ワタナベ いちいちアプリを切り替えなくていいのは便利ですね。
山根 Siriも強化されていて、「明日の予定を教えて」と聞けば、カレンダーから情報を引き出して教えてくれます。ChatGPTの拡張機能にも対応していて、必要な時に自然な形でサポートを受けられるのも強みです。
ワタナベ ChatGPTを手軽に使えるのはありがたい!
山根 他にも、写真の不要なものを消せる「クリーンアップ」、カメラに映した対象の検索やテキストの翻訳、要約などができる「ビジュアルインテリジェンス」など、便利な機能がそろっています。
ワタナベ なるほど……Pixel 9aもiPhone 16eも魅力的で、しかも価格が10万円未満なのもすごい。僕のようなライトユーザーには、どちらが向いていますか?
山根 アプリ横断型で直感的に使えるiPhone 16eがオススメです。逆に僕のようにAIを活用したい人には、Pixel 9aがぴったりです。
ワタナベ ありがとうございます。これからはAIスマホで、毎日の生活をちょっと賢くしてみます!
多岐にわたるAI機能は使いこなすほどにお役立ち
Google『Google Pixel 9a 』
7万9900円(128GBモデル)


カメラバー廃止で凹凸の無いスッキリしたデザインに

Googleの最新モデルPixel 9シリーズのコスパモデル。特徴のひとつだったカメラバーがなくなり、シンプルな見た目に仕上がっている。
高性能な検索機能はGoogleならでは
気になるものをすぐに調べられる!

「かこって検索」なら画面を切り替えずに検索できる。「Gemini Live」は汎用性が高く、見慣れないものをその場で調べたい時に重宝しそうだ。