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物価高なのに高価格帯のコスメが選ばれるのはなぜか? 消費者の行動心理を読み解く

2025.06.27

2025年6月11日(水)に発表された、株式会社アイスタイルによる「@cosmeベストコスメアワード2025上半期新作ベストコスメ」。20年以上前からより発表しているアワードだが、今回はスキンケアでも、メイクアップでもなく、@cosmeベストコスメアワード史上初となる「シャンプー・トリートメント」が総合大賞に選ばれた。

選ばれたシャンプー・トリートメントは、「メリット」を手がける「花王」の新ブランド「THE ANSWER」のアイテム。今、生活者はコスメに何を求めているのか、@cosmeベストコスメアワード2025上半期新作ベストコスメを通して紐解いてみよう。

プチプラより高価格帯のコスメが求められる傾向に。2025年コスメトレンド

@cosmeベストコスメアワードは@cosmeメンバーから寄せられたクチコミ投稿をベースに、今、生活者が支持している商品を表彰するアワード。

そして「2025上半期新作ベストコスメ」は2024年11月1日~2025年4月30日に発売された新商品を対象にしており、総合大賞に選ばれたのは、花王のTHE ANSWER「スーパーラメラシャンプー&EXモイストトリートメント FOR DAILY DAMAGE」だ。

「花王100年の研究からたどり着いた、ヘアケアの答え」というキャッチコピーが生活者の心に刺さり、「期待しかない」「興味が湧いて使用し始めました」という口コミが寄せられたという。

注目は「価格帯」。THE ANSWERの「スーパーラメラシャンプー」と「EXモイストトリートメント FOR DAILY DAMAGE」はそれぞれ1,760円(税込)と、ドラッグストアなどで展開するシャンプー&トリートメントとしては高価格帯となっている。

「よく売れているシャンプーはおよそ700円台ですが、この商品はその2倍以上もする単価の商品です」と、@cosmeリサーチプランナーの西原 羽衣子氏は話す。

ヘアケアの高価格帯化は2015年頃から徐々に進み、コロナ禍を経てさらに加速。実はこの傾向はヘアケアに限定されたことではなく、化粧品全体としても高価格帯化が進行しているという。

@cosmeベストコスメアワード2025上半期新作ベストコスメのTOP10平均価格は6,050円と過去6年と比較して最高額となっており、生活者はいわゆる「プチプラ」よりも、高価格帯の商品の方が今求められているようだ。

昨今の物価高では節約意識も高まり、単純に考えるとプチプラのアイテムにが人気が出そうなもの。しかし、「高価格帯商品は、安心感に繋がる」と、アイスタイルは分析している。

つまり、「失敗しないアイテムを購入することによって、無駄なお金を使わずに済む」という心理だろう。特に若年層は一般的にリスクを恐れる傾向があり、化粧品に関するアンケートで「高価格帯の化粧品は、失敗のリスクが少ないという安心感がある」という問いに対して「そう思う」と、20代は44.3%、10代は48.8%が答え、ほかの年代に比べて高かったという。

アイスタイル代表取締役社長 COO 遠藤 宗氏「関税の問題や物価高で、生活者の買い物は非常に慎重になっており、『失敗したくない』という気持ちが生まれたと思います。上半期はその慎重さを超え、研究開発や技術力に納得した上で買いたいと思った商品がノミネートされる傾向にありました」

もちろん、高価格帯=売れるというわけではなく、今回@cosmeベストコスメアワード2025上半期新作ベストコスメの上位にランクインしたのは、いずれも日本発の「研究力」をアピールしたもの。

例えば総合4位のSK-II「ジェノプティクス インフィニットオーラ エッセンス」は商品説明で「SK-IIの30年以上のブライトニング研究をベースに」と記載している。口コミを見ると、それが生活者の購買意欲に繋がっていることがわかる。

今までも日本の化粧品メーカーは研究開発の上で商品を発売してきた。しかし2025年上半期になぜ、その点を各社がアピールしているかというと、アイスタイルは「韓国コスメの影響」が一因としてあると、推察している。

@cosmeリサーチプランナー 原田 彩子氏「あくまでも仮説の1つに過ぎませんが、韓国コスメは一般的に研究開発の時間というのが非常に短く、ローンチしてからアップデートを重ねる戦略を取るメーカーが多いと聞いています。どちらが良いかではなく、韓国コスメの台頭により今まで当たり前とされていた研究開発が差別化ポイントとなっていったと思います」

化粧品業界の研究は日進月歩で、例えばコーセーのコスメデコルテは2025年5月16日(金)に量子コンピューターを用いて1,000億通り以上の組み合わせから最も理想的な処方を算出した「コスメデコルテ AQ 毛穴美容液オイル」を発売。「人間の発想を超えた新しいアプローチの、ワクワクするような商品が今後も増えるのではないか」と、アイスタイルとしても期待しているという。

2025年下半期は「PB戦国時代」に突入?自社アプリから顧客ニーズ把握

「@cosmeベストコスメアワード2025上半期新作ベストコスメ」とともに、アイスタイルは「2025下半期トレンド予測」も発表。「主役級ミニコスメ」や「五感フレグランス」など6つのキーワードでトレンドを予測した。

注目キーワードは「PBコスメ戦国時代」。@cosmeでは今までPBコスメが注目されることはなかったが、「@cosmeベストコスメアワード2025上半期新作ベストコスメ」ではの2商品のPBコスメが選出されている。

ベストフェイスクリーム・ジェル部?の3位にスギ薬局のPB「DRIPTUNE」の「発酵クリーム」、そしてベストシャンプー・トリートメント部門の3位にマツキヨココカラ&カンパニーのPB「CONCRED」の「ハイモイスチャーメンテナンスシャンプー/トリートメント」がランクイン。@cosmeに投稿されたクチコミの「PB」というワードの出現率も昨年対比で1.5倍となっており、生活者の注目度も伺える。

PBは「安い」というイメージが今まであったが、例えば「CONCRED」の「ハイモイスチャーメンテナンスシャンプー/トリートメント」は各1,980円(税込)で、花王の「THE ANSWER」よりもさらに高い価格帯。

ドラッグストアやバラエティショップなどが顧客データを自社アプリから取得することにより、安さで勝負するのではなく、顧客のニーズに合わせた付加価値をつけた高価格帯の商品を展開しているという。深い顧客心理に基づいたPB商品が、下半期はより注目されることだろう。

化粧品メーカーの研究力が反映された高価格帯の商品が支持される結果となった「@cosmeベストコスメアワード2025上半期新作ベストコスメ」。物価高に向き合いながらも、価値のある商品を自分自身で見極めている生活者の消費行動が伺える。

不安定な時代に求められるのは、安心感――飛び道具的なコスメはSNSで話題になるが、最終的には、信頼のおける化粧品メーカーのコスメが、今は求められているようだ。

・@cosme
https://www.cosme.net

取材・文/小浜みゆ

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