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マンションの地下住戸は意外とあり!設計のプロが自宅に選んだ理由

2025.07.09

一般に避けられがちなマンションの「地下住戸」。だが、集合住宅の設計を手掛けるプロが自ら選んだ住戸と聞けば、見方が変わるのではないだろうか。

地下1階でも明るく快適に暮らせる理由

マンション設計に長年携わってきたAさんが選んだのは、地上3階・地下1階建ての低層マンション。その中でも、地下1階に位置する住戸だった。

低層から超高層まで様々なマンション設計を手掛けてきたAさんは、自宅として選ぶなら「低層住宅地にある低層階のマンションがいい」と考えていたという。こぢんまりしたマンションのほうが落ち着きがあり、住戸数が少ないぶん、セキュリティ面でも安心感があると感じていたからだ。管理費が大規模マンションに比べて抑えられる点も、選定理由のひとつだった。

さらに選んだ物件は、周囲に高い建物がなく、地下1階でも十分な日当たりが期待できるという環境面も気に入った。地下住戸という条件も、「下階への騒音を気にせずに済む」という点で、当時子育て中だったAさんにとっては大きな魅力だった。

一般的に「羊羹型」と呼ばれるシンプルな整形プランを選択。リビング・バルコニー・テラスを横に広くつなげた「横型LD」も選ぶ際の決め手に。テラスについては、道路に面していない住戸であるため、東京都安全条例により設けられた「窓先空地」として、オープンテラスとして利用できる設計になっていた。

オープンテラスは、幅約6m・奥行き約4mのスペースが確保されており、採光性も高く、地下でも明るさが保たれている。購入時には周辺のハザードマップや設計仕様を確認し、水害リスクが低いことも事前にチェックしたという。

テラスの先には緑地帯が広がっており、向かいには同じマンションの共用廊下があるだけで、将来的に視界が遮られるリスクが少ない。長年マンション設計に携わってきた経験から、周辺環境の変化リスクが少ないことは大きな価値だと判断した。

住み始めてからは、テラスの存在が暮らしに大きなゆとりをもたらした。子どもの自転車練習やキャッチボールをする場として使えただけでなく、コロナ禍にはテラスで仕事をすることもあったという。

オープンテラスが生んだ、住人同士のつながり

オープンテラスは共用部であり、隣接住戸との間には避難扉が設置されていたが、同じフロアの住人同士で話し合い、この扉を開放。お互いのテラスをつなげて、子どもたちが自由に行き来できる遊び場として活用した。結果、3軒分ほどをつなげたテラスは、長さ30メートルほどのスペースに。ビニールプールを出して水遊びをしたり、一緒に食事会を開いたりと、かけがえのない交流が生まれた。

隣接住戸で繋げたテラスは、家族で交流するスペースに。

また、リフォームの自由度にも着目した。洋室とクローゼット、和室の仕切りが可変的な構造になっており、部屋数を変更するなど、暮らしの変化に合わせた柔軟な対応が可能。水まわりがまとまっており、将来的な改修のしやすさにも配慮された設計となっていた。

一見敬遠されがちな地下住戸だが、視点を変えれば、快適性と将来性を備えた“優良物件”にもなり得る。そのことを、この事例は教えてくれる。


この記事は、書籍『本当に価値のあるマンションの見つけ方』より、一部内容を抜粋・再構成したものです。書籍では他にも、購入前に知っておきたいマンション選びの視点を多数紹介しています。

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■著者
日建ハウジングシステムは、1970年に日建設計より分社・独立。大規模ニュータウンが誕生したマンション黎明期に設立されて以来、50年以上にわたり、集合住宅などの設計に豊富な知見を生かし、「暮らし」の仕組みづくりを通じて住関連分野で高い信頼を築いてきた。これまでに12万戸を超える集合住宅を手掛けており、都市集合住宅の企画・設計および調査研究に卓越した専門性を誇る。2025年4月には日建設計と合併し、より幅広い住宅提案を行っている。

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