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猛暑キッチンの新常識!〝レンジで完結〟する最新調味料の超活用法

2025.06.28

“記録破りの暑さ”が毎年続き、「どうせ今年の夏も超ド級に暑いんでしょ」というあきらめの境地に至っている人も多いかもしれない。2025年6月16日に発表された気象庁の長期予報によると、地球温暖化の進行に加え、ラニーニャ現象(太平洋赤道域の東側の海水温が低下し、西側で上昇する現象)の影響で日本に暑気が流入するため、2025年の6月~8月は全国的に平年より気温が高くなると予想されている。

高まる“キッチン熱中症”リスク、救世主は電子レンジ!

猛暑で注意したいのは熱中症だが、総務省消防庁の過去 5 年間の統計データによると、意外なことに熱中症の発症場所で最も多いのは住居で、全体の約4割を占めている。中でも注意したいのがキッチンで、コンロを使う調理中は、エアコンをつけていても40℃以上になるというデータも…。一般財団法人 日本気象協会が推進するプロジェクト「熱中症ゼロへ」では、「キッチンで火を使って調理をすると、熱とともに蒸気による湿気が発生して高温多湿の環境が生まれるため、注意が必要」と警告。予防対策のひとつとして、「火を使わず電子レンジでの加熱に置き換える」ことを提案している。

そこで注目したいのが近年、食品メーカー各社が注力しているレンジ用調味料だ。キッコーマン食品(以下「キッコーマン」)は、レンジ専用調味料「うちのごはん ごちそうレンジの素」(以下「ごちそうレンジの素」)シリーズを展開。2023年8月7日に第一弾として、「じゃがチキン のりバター醤油」などを発売し、その後も新商品を続々発売している。

キッコーマンのレンジ専用調味料「うちのごはん ごちそうレンジの素」シリーズ第一弾、「じゃがチキン のりバター醤油」(60gパウチ 希望小売価格300円※税抜き 以下同)

「うちのごはん ごちそうレンジの素」シリーズ「鶏なすタンドリー」、「トマトチキン 香ばしガーリック」、「豚じゃが ガーリック醤油」(各60gパウチ 希望小売価格300円)

イオンは2025年2月18日に、電子レンジでも美味しくできる中華合わせ調味料「トップバリュ レンジでできる!中華 炒めないの素」(以下「中華 炒めないの素」)5品目を発売。「イオン」「イオンスタイル」「マックスバリュ」など全国約1,860店舗で販売している(一部取り扱いのない店舗あり)。同社がレンジ専用調味料を発売するのはこれが初だという。

「中華 炒めないの素」シリーズで最もよく売れているという「麻婆豆腐用」「麻婆茄子用」は肉入り(1人前×2袋、税抜き各198円)
「回鍋肉用」「肉と野菜の香酢炒め用」「魚香土豆絲(ユイシャントウドウスー)用」(1人前×2袋、税抜き各198円)

そのほか、「KALDI」には油を使わずに唐揚げが作れる「レンジで手羽唐揚!」や、煮込まずに焼き豚が完成する「焼豚はレンジで」があり、ハウス食品は2021年8月から野菜を使った副菜が電子レンジで手軽に作れる「らくチンDELI」シリーズを展開している。

炒め物、煮物、揚げ物、副菜と多種多彩なジャンルの料理が揃っているので、「うまく使いまわせば、ひと夏、コンロを使わずに済むのでは?」とすら思えるほど。そこで実際に作ってみて本当に簡単なのか、味はどうかを検証し、メーカーに商品の肝となる部分について聞いた。

「トップバリュ レンジでできる!中華 炒めないの素」2品を作ってみた

イオンによると「トップバリュ レンジでできる!中華 炒めないの素」シリーズの企画・開発には、共働き世帯の増加や世帯人数の減少、高齢化により、「料理に時間をかけたくないが、手作りの満足感も欲しい」「電子レンジをもっと活用したい」「少しでも洗い物の手間を減らしたい」といった家事の軽減ニーズが世代を問わず高まっている背景があったという。炒め物に特化したのは、「炒め物料理は好きだが一般的な中華の素は3~4人前で多く感じる」という単身世帯や二人暮らし世帯のニーズがあったからだ。

炒め物は調理時間こそ短いものの、強火で調理しなければならないので、夏は正直、作るのは気が重い料理。しかも一瞬のタイミングを見誤って火を通しすぎて焦がしたり、火加減が弱すぎて水っぽくなったりしがちなので、簡単そうに見えて地味に気合が必要だ。それがレンチンだけでできるのならば実にありがたい。

1品目は「中華 炒めないの素 麻婆茄子用」。1袋に1人分×2袋の調味ソースが入っている。

材料を切って油と調味ソースをかけまわし、ラップをふんわりかけてレンチンするだけ(他の4品の場合は調味ソースのみ)。

1人分なら600Wで4分加熱し、かき混ぜると完成。材料の「茄子1~2本」というところを、長めの茄子2本にしたためやや生っぽかったので、30秒ほど追加加熱したらちょうどいい具合になった。一発勝負の炒め物と違って、様子を見ながら微妙に調整できるのはレンジ調理のありがたさだ

茄子2本を使ったところ、2人でシェアしてもまあまあ満足できる量になった。炒めた時のような焦げ目こそつかないものの、強火でサッと炒めた時のような茄子のしゃっきりした食感が残っている。イオンによると、電子レンジ加熱で食材から出る水分を吸収できるよう、ほどよいとろみがつくように調味料を配合しているとのこと。とろみと言っても餡かけ料理ほどどろっとしていないので、炒め物に近い仕上がりになっている。

「回鍋肉、麻婆茄子、麻婆豆腐は、電子レンジ調理で炒め物っぽい風味を出すのが特に難しかったのですがが、マー油(焦がしニンニク油)を入れることで本格的な中華料理の味わいを再現できました」(イオン)。

市販ではあまり見かけない味種「魚香土豆絲(ユイシャントウドウスー)」は、麻婆茄子のルーツといわれる魚香茄子(ユイシャンチェズ)のソースで牛カルビ肉とじゃがいもを炒めた料理。肉料理なのに「魚」がついているのは、元々は魚料理に使用されていたソースだから。「土豆」はじゃがいも、「絲」は細切りを表している。唐辛子などを乳酸発酵させた四川省の漬物調味料・泡辣椒(パオラージャオ)のまろやかな酸味と辛味がきいていて、夏向きのパンチのきいた味わいの炒め物料理だった。

イオンによると売れているのは(1)麻婆豆腐、(2)麻婆茄子、(3)回鍋肉、(4)香酢炒め、(5)魚香土豆絲の順とのこと。「魚香土豆絲」はまだ知名度が低い料理なので手にとりにくいのだろうが、近年カルディからもソースが発売されていて、じわじわ人気が高まっている気配があるので、この夏、ブレイクするかもしれない。

電子レンジ専用パウチ(袋)で調理する「キッコーマン ごちそうレンジの素」を作ってみた

「キッコーマン うちのごはん」のレンジ専用シリーズ「ごちそうレンジの素」は、調味料の入った袋に肉と野菜を入れて、袋ごと電子レンジ加熱するスタイルの電子レンジ専用調味料。1袋でボリューム感のあるおかずが2~3人分ができあがる。

同シリーズ開発の背景には、食品の温め用だけでなく、主菜などを作る本格的な調理ツールとして電子レンジを使用する人が増えている状況があった。しかし電子レンジで異なる食材を同時に調理する主菜を作ろうとすると、肉と野菜で火の通りが異なったり、複数食材から出る水分や油で味が絡みづらかったり、という難しさがある。

「電子レンジを使ってュームのあるメインおかずを手軽に作ることができれば、忙しい毎日のごはんづくりにもっと貢献できます。そして『電子レンジだからこそおいしく仕上がる』価値をお届けしたいと考えたことが、商品開発のきっかけです」(キッコーマン)。食材ごとのベストな仕上がり・味の絡まりを実現するために、通常の倍以上の期間をかけて開発し、200回以上も試作を重ねた。火の通り方が異なる肉と野菜が同時においしく仕上がるポイントは、蒸気で効率よく熱がかかる構造の電子レンジ専用パウチ(袋)と、独自配合のたれ。たれに漬けてジッパー付きの袋でもみこみ、蒸気を適度に逃がしつつ電子レンジ加熱することで、調味液が食材によくからみ、余計な水分が出ず、異なる食材に均等に火が通るという。

一番人気「じゃがチキン のりバター醤油」と、新商品「豚じゃが ガーリック醤油」を作ってみた

まずは、シリーズ5品の中で売上No.1の「じゃがチキン のりバター醤油」を試してみた。

具材の鶏肉とじゃがいもをカットしたら、まずじゃがいもだけを袋に入れて、ジッパーをしっかり閉じ、1分強もみこむ(材料を規定の大きさに切ることが、失敗しないポイントのひとつとのこと)。ジッパーを開けて鶏肉を加え、再度ジッパーを閉めてこちらも1分強、もみこむ。

「結構しっかり、もみこんだな」と思っても、タイマーを見ると20秒ほどしかたっていない。1分間は結構長く感じられ「ここまでもみこむ必要ある?」と疑念がわいたほど。しかし「材料にまんべんなく特製たれが絡むように、しっかりともみこむのがおすすめです。もみこみが弱いと肉が焦げてしまう恐れがあります」(キッコーマン)。

まんべんなくもみこまれているのを確認したら、袋の底を十分に広げ、立ててレンジ加熱する(600Wで約10分)。

加熱後、約3分蒸らすとできあがり。醤油×バター×のり×にんにくという、ご飯に合わないわけがない味付け。鶏肉にもじゃがいもにもしっかり味が染みこんでいて、食べごたえのあるおかずだった。にんにくはそれほど主張していないので、にんにくが苦手な人でも抵抗なく食べられそう。

にんにく好きにぜひおすすめしたいのが、2025年2月3日に発売されたばかりの新商品「豚じゃが ガーリック醤油」。粗びきにんにく、焦がしにんにく油のダブルガーリック使いで、「飯泥棒」と呼びたいほど、白いご飯が進んで止まらない味付け(家人は残ったたれを白いご飯にかけて、最後の一滴まで味わいつくしていた)。

キッコーマンによると、同社のレンジ専用調味料シリーズの2024年度の売れ行きは、2023年度比15%増だという。電子レンジ専用調味料だけでなく、電子レンジ自体の性能も年々進化しているため、若年層にはコンロを持たず、電子レンジや調理家電のみで調理をするライフスタイルも広がりつつある。より手軽な調理を求める傾向はシニア層にも強いので、コンロを持たないライフスタイルはシニア層にも広がるかもしれない。

取材・文/桑原恵美子
取材協力/イオントップバリュ株式会社、キッコーマン食品株式会社
参考資料/日本気象協会推進プロジェクト「熱中症ゼロへ」

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