
2025年春に開幕した大阪・関西万博。4月13日からスタートし、わずか1ヶ月足らずで来場者数は300万人を突破した。
未来技術の展示が目白押しの中、今もっとも注目を集めているのが「iPS心臓」だ。「iPS細胞」から作られた“動く心臓のシート”は、まさに医療の未来を象徴する技術で再生医療分野での実用化が目前と期待を集めている。
実は、すでに私たちの生活にも“iPSのチカラ”は使われ始めているのをご存知だろうか?美容業界内ではすでに実用化がはじまっている美容の最新トレンド「iPS細胞コスメ」について調べてみた。
そもそも「iPS細胞」とは
iPS細胞(人工多能性幹細胞)は、特定の遺伝子を細胞に入れて培養することで、様々な種類の細胞に変化でき、ほぼ無限に増えることができる特別な細胞。2012年に京都大学の山中伸弥教授のiPS細胞研究がノーベル賞を受賞したことでも有名。
iPS細胞は、様々な分野での応用に向けて研究されていて、オランダ企業Meatableが培養肉を開発したり、日本では細胞技術の動物実験代替法研究への展開など医療分野以外(食品/動物実験代替)でも実用化に向けて動き出している。
再生医療だけじゃない!iPS技術が「コスメ」に!?
今、美容業界で密かに話題になっているのが「iPS細胞コスメ」。といっても、細胞そのものを使っているわけではなく、iPS細胞を培養する過程で出てくる“上澄み液”――いわゆる「iPS細胞培養上清液」を原料として使用する。
iPS細胞培養上清液には、iPS細胞が分泌する物質が溶け込んでおり、肌や毛の新陳代謝に必要不可欠な栄養である成長因子やサイトカイン、エクソソームなどを豊富に含む。
細胞の活性化や組織の修復を促すため、最近の生理活性試験により、肌荒れなどの抗炎症、傷の修復、エイジングケア、髪やまつ毛・眉毛の育毛促進、頭皮ケアにも効果が期待できることが明らかになってきた。
肌トラブルの根本にアプローチしながら、抗炎症・育毛促進・頭皮ケアなど、全方位で働きかける“攻めの美容成分”として、専門家の間でも期待が高まっている。
ヒト幹細胞=部長、iPS細胞=社長? どう違うのか分かりやすく解説!
ヒト幹細胞は、“部長”のような存在。部長は自分の部署だけを管理し、他の部署には直接関与しません。部長のように、ヒト幹細胞も特定の種類の細胞にしか分裂できない。つまり、ヒト幹細胞は特定の役割に特化した細胞。
対してiPS細胞は、”社長“のような存在。社長は会社の全体を見渡し、様々な部署やプロジェクトに干渉することができる。同様に、iPS細胞も特定の遺伝子を導入することで、体のどんな組織や臓器にも変化することができる万能細胞。
つまり、iPS細胞は体のどの器官にも良い影響を及ぼすことができる柔軟な細胞だ。
「iPS細胞培養上清液」配合のまつ毛美容液
アンファー株式会社 が展開するiPS細胞培養上清液配合のまつ毛美容液【スカルプDまつ毛美容液 クイーン】は、2024年9月発売直後から売上230%アップを記録し、美容通の間で“手放せない逸品”として注目を集めている。
2021年12月に発売を開始した「スカルプDまつ毛美容液 プレミアムクイーン」のリニューアル品として2024年9月に登場した本品は、“iPS細胞培養上清液”が配合され(※1)、「目元」と「まつ毛」両方のWケアを叶える日本初(※2)の美容液。
肌や毛の新陳代謝に必要不可欠な栄養である成長因子やサイトカイン、エクソソームが、肌・まつ毛の持つ本来の力をサポートする。
体のどんな組織や臓器にも変化することができる万能細胞であるiPS細胞の上清液を配合しているからこそ、まつ毛だけでなく、目元悩みにもアプローチ。色素沈着(※3)も起こりにくい設計となっている。
まつ毛だけではなく目元にもしっかりと塗布することで、うるおって透明感(※4)ある目元と、1本1本しっかりとした健康的なまつ毛へ導びいてくれる。「スカルプDまつ毛美容液 クイーン」は、楽天ランキングで11冠を達成、美容誌・美容メディアの「2024年下半期ベストコスメ」では合計3つの賞を獲得し、一時欠品となるほどの大反響を得た。
スカルプDアイケアブランド部 開発担当に話を聞いた。
――なぜ“iPS細胞培養上清液”を配合したのか?
「旧モデルは、シリーズ内で最高濃度のまつ毛美容成分を配合していました。しかし、お客様のニーズも変化している中で、より満足いただける商品を提供するために、新しい成分を配合した「クイーン」を開発することとなりました。
安全性を重視し、色素沈着の可能性がある成分は使用せず、最高峰のケアを実現する成分を探すことに時間を費やした結果、「iPS細胞培養上清液」を採用することになりました」
――テクスチャへのこだわりは?
「iPS細胞培養上清液を配合するにあたり、液体のテクスチャーにもこだわりました。まつ毛と目元にしっかりと浸透しやすいように、さらっとしたテクスチャーではありながらも、目には入りづらいよう適度な粘度に調整しています」
使用ユーザーの満足度も高い
実際に使用したユーザーからは、「まつ毛だけでなく、目元の美容液としても使えるのは一石二鳥!」「目元にうるおいを感じる」「テクスチャーがサラっとしていて朝使ってもメイクの邪魔にならない」と、1本で目元・まつ毛両方をケアできる点において高い評価が得られた。
加齢による「目元の乾燥小じわ」や「まつ毛のボリューム不足」の効果が期待できる点でも、高い満足度の声があがり、実際に、女性のエイジング悩みに寄り添う「クレアージュ東京 エイジングケアクリニック」で発売したところ、発売からわずか2日で追加発注、美容液を使用したクリニックスタッフのアンケート(※5)では、95%が使用感に満足したという回答を得られた。
これからますます注目が集まるであろう「iPS細胞コスメ」の世界。スキンケアやまつ育の常識が塗り替えられていくその進化に、今後も目が離せない。
※1 ヒト(線維芽細胞/単核細胞)人工多能性細胞培養順化培養液(保湿成分) 再生医療に取り組む株式会社アイロムグループ(東証プライム上場/証券コード2372)の子会社である株式会社ICELLEAPが取り扱う化粧品原料です。
※2 iPS細胞培養上清液を配合した目元まつ毛美容液(2024年7月4日時点) TPCマーケティングリサーチ(株)調べ
※3 色素沈着成分不使用。すべての方に色素沈着が起こらないというわけではありません。
※4 ツヤを与えることで透明感のある印象
※5 アンファー調べ(2024年7月、n=20、「スカルプD アイラッシュセラム クイーン」を使用した「クレアージュ東京 エイジングケアクリニック」のスタッフ20名にアンケート)
スカルプD まつ毛美容液 クイーン | スカルプDまつ毛美容液|公式サイト
取材・文/yagiza
ポーラ化成工業がタンパク質分解酵素の複合体「プロテアソーム」の働きが肌の透明感に関わる可能性を発見
ポーラ・オルビスグループの研究・開発・生産を担うポーラ化成工業は、タンパク質分解酵素の複合体である「プロテアソーム」の働きが肌の透明感に関わる可能性を発見した。...