物価高の今、選ばれているふるさと納税の返礼品は？

米の価格高騰や備蓄米の放出、水道料金の改定といった現象・事象を受け、ふるさと納税には今どのようなトレンドが見られているのだろうか？

ふるさと納税ポータルサイト「さとふる」を運営する株式会社さとふるはこのほど、サイトに掲載しているふるさと納税お礼品情報をもとに、お礼品のトレンド情報を発表した。

TOPIC1　2025年4月の「冷凍パン」寄付件数は昨対比で約5倍　米の価格高騰が続く中、代替食お礼品の人気が高まる

3月に備蓄米が放出されたものの、米の価格高騰は依然として続いており、販売価格は昨夏以降前年より高い水準で推移（※）している。食卓に欠かせない米の価格高騰を受け、「冷凍パン」がタイトルにつくお礼品の2025年4月の寄付件数は、前年同月比で約5倍に増加した。

さらに、白米に混ぜて炊くことでかさ増しできる「もち麦」がタイトルにつくお礼品の寄付件数は前年同月比で約3倍、「パスタ」カテゴリお礼品の寄付件数も1.3倍以上に増加している。米の販売価格の高騰が続くことにより、ふるさと納税でも米の代替食となる「パン」や「もち麦」などのお礼品の需要が高まっていると推察される。

※農林水産省「スーパーでの販売数量・価格の推移（POSデータ全国）（5月19日）」より

TOPIC2　フレークやふりかけなど「ごはんのおとも」お礼品の寄付件数が増加

ふるさと納税には、米やその代替品をよりおいしく食べられる「ごはんのおとも」が多数掲載されている。「フレーク」がタイトルにつくお礼品の2025年4月の寄付件数は前年同月比で1.5倍以上に増加し、同じく「ふりかけ」がタイトルにつくお礼品の寄付件数も前年同月比で約1.3倍に増加した。

「フレーク」お礼品には鮭やカニ、和牛のトロフレークなどさまざまな種類があり、ご飯にかけるほか、おにぎりやお茶漬けの具にすることはもちろん、パスタなどの料理にも活用できるため幅広く楽しめる。

あらゆる品目が値上げされる中で、「ごはんのおとも」として手軽に楽しむことができるお礼品を選ぶ人が増えていると考えられる。

TOPIC3　「節水」お礼品の寄付件数は2023年から約16倍！節約意識の高まりが結果に表れる

価格高騰の影響はインフラにも広がっており、設備の維持管理費や電気料金の高騰などによって、全国的に水道料金の改定が続いている。

「節水」がタイトルにつくお礼品の2024年の寄付件数は前年比で約16倍と大幅に伸長し、2025年に入ってからも1月から4月の寄付件数が前年同期比で1.2倍以上に増加するなど、水道料金の改定がふるさと納税にも波及している。

さらに、水道管の老朽化による破損などの報道も続いており、今後の水道料金の値上げが懸念される中で、「節水」「節約」を心がけたお礼品を選ぶ人が増えていると推察される。

出典元：株式会社さとふる

構成／こじへい