
「Nintendo Switch」を求めて、家電量販店の前に長蛇の列を作る。
8年前には見られた光景だが、「Nintendo Switch 2」では全く見られない光景となってしまった。
「Nintendo Switch 2」は、店頭販売は全くされず抽選販売が原則。しかし、各社の抽選応募条件を見ていると「並んだら購入できる時代の方が良かった」と嘆く人たちの気持ちもよく理解できる。
マイニンテンドーストアは「プレイ時間50時間以上」「1年以上のオンライン加入」
任天堂の公式オンラインストア「マイニンテンドーストア」では、すでにSwitch2の抽選販売を第4回目まで実施している。
SNSでは多くのユーザーが当落に一喜一憂する中、「そもそも応募できない」との声も目立つ。
マイニンテンドーストアでの応募条件は4月に行なわれた第1回抽選販売から6月に行なわれた第4回抽選販売まで、一貫して以下の応募条件が課せられている。
⚫︎応募条件
2025年2月28日時点で、Nintendo Switchソフトのプレイ時間が50時間以上であること
※体験版ソフト、無料ソフトは除く
応募時点で「Nintendo Switch Online」に累積1年以上の加入期間があり、応募時にも加入していること
※いずれも有料プランが対象です。無料体験は対象外です。
※加入しているプランの残り利用期間は、累積加入期間に含みません。
Switch2の新機能や気になるソフトが発表されても、そもそもSwitchで遊んでいなかったユーザーは門前払い。
それどころか『あつまれ どうぶつの森』のように「Nintendo Switch Online」に加入しなくても楽しめるソフトを加入せずに遊んでいたユーザーすらも対象外。
そして家族みんながSwitchのヘビーユーザーでも、「Nintendo Switch Online」のファミリープランに加入していれば一人しか応募できない。
「少し厳し過ぎるのでは?」という気持ちも理解できる。
家電量販店は「会員登録」や「購入実績」など
では、ヨドバシカメラやビックカメラなど家電量販店はどうだろうか?
これまたマイニンテンドーストアに負けず劣らず厳しい応募条件がずらりと並ぶ。
⚫︎ヨドバシカメラ ※6月6〜9日受付分
①ヨドバシ・ドット・コム会員
②2024/5/1(水)~2025/4/30(水)の期間中にヨドバシ・ドット・コムまたはヨドバシカメラ店舗で累計50000円以上の購入履歴があるお客様
⚫︎ビックカメラ ※6月10〜12日受付分
①2025年4月23日(水)時点でビックカメラ.com会員のお客様
②2025年4月23日(水)時点でビックカメラ公式アプリ会員登録済みのお客様
③2023年4月24日(月)~ 2025年4月23日(水)の期間中に、ビックカメラグループ店舗(ビックカメラ・コジマ・ソフマップ)およびビックカメラ.comにて合計50,000円(税込)以上の購入履歴があるお客様
⚫︎ヤマダ電機 ※5月29日〜6月1日受付分
①2025年4月末日までにヤマダデジタル会員アプリに本登録が完了していること
②2024年5月1日〜2025年6月1日の期間内にヤマダデンキ店舗またはヤマダウェブコムで商品購入実績があること
③商品の受取りが抽選受付登録時にお客様自身が指定した店舗に限定される旨ご了承いただけること
それぞれ条件は多少異なるが「会員登録」「購入履歴」が条件となっている。また、マイニンテンドーストア同様に申し込み開始時点ですでに登録済みであることなどが条件となっているため、こちらもかなり厳しい条件となっている。
今後の応募に備えようにも会員登録はまだしも、5万円以上の購入履歴が求められるのであれば足踏みをしてしまうものだ。
さらにヨドバシカメラでは「ゴールド・ポイントカード・プラスのクレジット決済」や「ヨドバシ・プレミアムの加入」で当選確率が上がる優遇措置まである。
これでは、転売対策のために応募条件を厳しくしているのではなく、スイッチに便乗した囲い込み戦略と受け止められても仕方ないだろう。
2025年6月現在、店頭販売どころか抽選応募条件の緩和の動きは見られない。一般人が気軽に抽選に応募したり購入できるのはまだまだ先になりそうだ。
文/峯亮佑