金券ショップ商品の活用時は?
(1) 商品券・ギフトカード類
JCBやVISAなどクレジットカードブランドが発行するギフトカードは、イオンやイトーヨーカドーなどの大手スーパーや家電量販店、ホテルなどで使える。
出典:全国百貨店協会
また、百貨店共通商品券は、額面以下の支払い時にお釣りが出るので、対応百貨店での少額の買い物でも無駄なく使える。
(2) 交通系の優待チケット
旅行はもちろん、通勤・通学・通院などの普段の移動時にも重宝する。航空会社の優待券は国内線の普通運賃が50%割引になるが、金券ショップだと数百円から数千円で販売されている。直前の利用で予約割引が使えない時に重宝する。
JR・私鉄の株主優待券は、会社によって異なるが1枚あたり運賃や料金が10~50%引きになる。
出典:東急電鉄
例えば、東急の優待乗車証は、1枚当たり300円ほどで売られているのだが、300円以上かかる区間でもこれ1枚で乗車できる。例えば、渋谷から中央林間だとICカード利用で381円なので、3割ほどお得に利用できる。
(3) プリペイドカード類
QUOカードや図書カードNEXTは、やはりキャッシュレス決済の還元率よりも割引率が高い場合が多い。
例に挙げたジェフグルメカードは、ガストや吉野家、日高屋といった外食チェーンで利用できるものだが、お釣りも出て、額面の約4~5%引きで売られていることが多いので、外食費や平日の仕事中のランチ代節約には必須だ。
(4) 株主優待券
金券ショップで売られている商品の中で、最も探し甲斐があるとも言えるし、探すのが大変ともいえる。
自分のライフスタイルに合う企業やサービスの優待券を見つけられると、生活コストを劇的に下げられる可能性を秘めている。
また、マニアックな優待券ほど、割引率が高くなる傾向にある。例えば、TOHOシネマズなどの映画鑑賞券の場合だと一般料金1,900円のところ1,400円前後で優待券が売られている。映画1回2割引きで見られる計算になる。
(5) 切手・はがき・収入印紙
意外と知られていないが、ゆうパックの送料は切手で支払える。金券ショップでは、その切手は額面の95~98%程で売られていることが多く、郵便料金改定前の古い額面の切手も、販売されているし、郵便料金として問題なく利用可能だ。
また、不動産の売買契約書などへの貼り付けや、行政手数料支払いに使う収入印紙も額面の99%~99.5%ほどで売られている。収入印紙は現金でしか購入できないのが常だし、1万円以上の高額なものを使う場合はチリツモ的に節約できる。
はがきの割引率が高かったので表では額面の約85%と表現した。
リスクに注意しながら、金券ショップをうまく活用すべし
金券ショップの利用には以下のリスクもある。
・金券の偽造リスク
・盗難/紛失リスク
・在庫が必ずあるとは言えない(不確実性)リスク
・金券の発行元が売買を禁止しているリスク
ネットショップやオークション・フリマアプリでの売買でも同じことが言えるし、フリマアプリによっては、規約上、金券の売買が禁止されていることもある。
転売が横行したコンサート系チケットのように「チケット不正転売禁止法」で売買が禁止されているものもある。
また本来株主の優待になるはずが、転売市場の拡大で、本来の目的が果たせていないとして、企業が制度自体を廃止・変更する可能性もゼロではない。
これらのリスクを認識し、金券ショップで購入するときには、古物商許可を掲出している信頼できる店舗かどうか。また購入後は、盗難・紛失しないようにしっかり管理して、物価高の波を乗り越えていってほしい。
文/久我吉史