
ルノー・ジャポンは、輸入車SUVの中でNo.1の燃費性能を持つフルハイブリッド「E-TECH」と、力強い走りと低燃費を両立したマイルドハイブリッドのふたつのハイブリッドパワートレーン、さらに新機能を追加した豊富な運転支援システムなど、機能と装備が大きく向上した新型「キャプチャー」(マイナーチェンジモデル)を、2025年6月12日(木)より販売することを発表した。
「キャプチャー」は、2013年に欧州で販売が開始された、BセグメントコンパクトSUV。2014年には欧州コンパクトSUV販売台数No.1を獲得し、2019年に登場した2代目「キャプチャー」も2020年に再び同セグメント販売台数No.1を獲得するなど、これまでに世界で200万台以上を販売した。
この「キャプチャー」が、新しい外観デザインの採用、フルハイブリッドとマイルドハイブリッドのふたつのパワートレーンのラインアップ、エスプリ アルピーヌグレードの設定、運転支援システムの充実といった多くの変更を受け、新たに登場した。
これまでとは全く異なる多面的なグリルと高く水平なボンネットによって、新型「キャプチャー」のフロントマスクは、エレガントでありながらテクノロジーを感じさせるデザインとなった。
パワートレーンのラインアップは、輸入車SUV No.1となる23.3㎞/Lの燃費性能を持つフルハイブリッドのE-TECHと、これまでのガソリンエンジンに代えて、力強い走りと燃費性能を両立し運転の楽しさを満喫できるマイルドハイブリッドの、ふたつのハイブリッドへと変更された。
先進の運転支援システムには、対向車との前面衝突回避をサポートするエマージェンシーレーンキープアシスト、後側方車両との接触回避をサポートするブラインドスポットインターベンション、ドアを開けた際に後側方から来る車両の接近を警告するドアオープニングアラートが追加され、安全性の向上が図られている。
モダンで際立つ新しいルノーデザイン
新型「キャプチャー」のフロントマスクには、ルノーのデザイン責任者であるジル・ヴィダル氏の新しいデザインテイストが反映された。多面的なグリルに配された新しいロゴ(ロザンジュ)と、厚みが増して水平に伸びたデザインとなったボンネットは、エレガントでテクノロジー感覚あふれる印象を高めている。
ロザンジュを囲むように配されているフロントバンパー上部とグリルのブロック模様は、グリルのポリカーボネート素材に光が複雑に反射することで、まるでロザンジュから波模様が広がるような視覚効果を生み出している。これは、光、素材、そして質感を巧みに融合させたデザインプロセスによって生み出された。
そして空力性能の向上とフロントブレーキの冷却のために、フロントエンド両側のデイタイムランニングライトの隣に、2つのエアインテークが配されています。また薄型のLEDヘッドライト、ブランドロゴからインスピレーションを得た縦長のハーフダイヤモンド型LEDデイタイムランプが、フロントマスクに個性的な表情を作っている。
さらにクリアレンズ化されたリアLEDランプと、新デザインのリアバンパーによって、新型「キャプチャー」のリアエンドはより現代的な印象となり、高い質感を感じさせる。なお、エスプリ アルピーヌには、19インチアロイホイールが、テクノには18インチアロイホイールが装着される。
より快適なドライブと、より豊かな体験のためのインテリア
スポーツシックで上質なエスプリ アルピーヌグレードのインテリアには、アルピーヌロゴ入りバイオスキン&ファブリックコンビシート(運転席電動シート)、トリコロールのオーナメントやサイドパイピング、ブルーのトップステッチ入りシートベルト、ブルーグレーダッシュボードインサート、アルミペダル、TEPレザーステアリングホイール、アルピーヌロゴ入りキッキングプレートが採用されている。
一方テクノグレードには、サイドサポート部にロザンジュがデザインされたイエローステッチのファブリックシートが採用されている。
センターコンソール中央には、新たにopenR Link 10.4インチ縦型タッチスクリーンが装備され、オーディオ、電話、運転支援システム、車両設定等の各種操作が行えるほか、CarPlayとAndroid Autoがワイヤレス接続で使用できる。
リアシートは、前後に最大16cmスライドすることで、クラストップレベルとなる22㎝ものニースペースを生み出し、必要に応じて荷物や乗員乗客のためのスペースを広く確保できる。なおリアラゲッジ容量は、マイルドハイブリッドはクラストップレベルの536L、フルハイブリッド E-TECHは440Lとなる。
ふたつのハイブリッドシステム
■フルハイブリッド E-TECH
F1で培ったノウハウを活用し、ルノーが独自に開発したハイブリッドシステム。メインモーターであるE-モーターとHSG(ハイボルテージスターター&ジェネレーター)の2つのモーター、1.6L 4気筒自然吸気エンジン、そしてこれらを繋ぐトランスミッションの電子制御ドッグクラッチマルチモードATで構成され、従来のパワートレーンにはないダイレクトかつスムーズなドライブフィールと、低燃費を実現した。
フルハイブリッド E-TECHを搭載した新型「キャプチャー」の燃費は、23.3㎞/L(WLTCモード)と、輸入車SUVトップの燃費性能を達成した。
さらに電子制御ドッグクラッチマルチモードATは、モータースポーツで使用されるドッグクラッチを採用することで、一般的なクラッチやシンクロナイザーを省き、軽量化とコンパクト化を図ったギアボックスとなる。モーター側に2つ、エンジン側に4つのギアを持ち、これらギアを組み合わせた12通りの変速比でモーター、エンジンそれぞれから動力を切れ目なく、効率よく引き出すことができる。
発進時はエンジンを使用せずに、低速域で効率の高いモーターのみで駆動する。このため、すぐに力強いトルクを得ることができ、スムーズな発進が可能。中速域では、モーターとエンジンを最適に組み合わせることで、素早いレスポンスと息の長い加速が得られる。
そして従来のハイブリッド車があまり得意としてこなかった高速域では、巡行時には効率の高いエンジンを積極的に使用し、追越し時にはエンジンにモーターのアシストを加えることで、力強い加速を得ることができる。
なお新型キャプチャー フルハイブリッド E-TECHには、1.2kWh(250V)の駆動用バッテリーが搭載されている。新採用のE-SAVE機能は、バッテリーの充電量を40%以上に維持し、モーターのアシストを最適化する。
■マイルドハイブリッド
新型キャプチャー マイルドハイブリッドには、最高出力158ps、最大トルク270Nmを発生する直列4気筒直噴ターボエンジン、補助モーター(BSG)、そして12Vリチウムイオンバッテリーで構成されるマイルドハイブリッドシステムが搭載されている。
このマイルドハイブリッドシステムは、高速道路や登坂路などでは欧州で鍛えられた力強い走りをもたらす一方、減速時に発生するエネルギーを12Vリチウムイオンバッテリーに蓄え、発進・加速時にモーターを駆動し、エンジンをアシストすることで、燃費を低減。また、ストップ&スタート機能や、安定走行時に エンジンを停止するクルージング機能により、無駄な燃料消費を抑制する。
トランスミッションは、ダイレクト感あふれる走りをもたらす電子制御7速AT(7EDC)が組み合わされ、パワフルなエンジンの性能を余すことなく引き出す。また、パドルシフトによって、思いのままに走りを楽しむこともできる。マイルドハイブリッドシステムを搭載した新型「キャプチャー」の燃費は、17.4㎞/L(WLTCモード)となる。
【メーカー希望小売価格】
キャプチャー エスプリ アルピーヌ フルハイブリッド E-TECH 4,549,000円(税込)
キャプチャー エスプリ アルピーヌ マイルドハイブリッド 4,090,000円(税込)
キャプチャー テクノ マイルドハイブリッド 3,890,000円(税込)
関連情報:https://www.renault.jp/car_lineup/captur/
構成/土屋嘉久