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経営者の意思が問われる時代へ、SANUの福島代表が語る「自然の中に居場所がある社会」の実現

2025.06.16

提供するのは、自然とともに過ごす“暮らしの時間”。社員とその家族に、自然の中で心身をリセットできる滞在体験をもたらす「SANU 2nd Home for Business」。福利厚生の新しいカタチとして注目されるサブスク型宿泊サービスの、今後の展開についてCEOの福島弦さんに引き続き伺う。

シェア別荘サービスSANUが法人向けに提供するウェルビーイングな保養所のカタチ

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自然の中に居場所があることが当たり前の社会へ

――これからも、経営者の方が導入したいと思える、そして従業員とその家族が利用して幸せと思えるサービスを展開していきたいという福島さん。今後の展開や目標は?

福島:このサービスを、本当の意味で社会の大きなうねりにしていくという意味では、もっと多くの大手企業に使っていただくというところでしょうか。

現在は、コロナ禍を経てサステナビリティやリモートワーク含めた働き方の自由度など、いろいろな揺り戻しが起きていて、経営者としての意思を求められる時期に入っていると思います。その中で、この都市化された社会において「自然の中に居場所があることが当たり前」の社会をつくっていきたいと考えています。それは、仕事をしに行く場所でも、リラックスする週末を過ごしていただく場所でもどちらでもいいのですが、保養所のような重たい不動産を持たなくてもそれを実現させることができるのが、このサービスです。

もうひとつ、ウェルビーイングにおいては、プラネタリーヘルスの考えが重要だと感じています。人の心身の健康と地球の健康はつながっていて、汚れた空気の中で健やかなる生活のデザインは難しいものです。そのあたりは今科学的にも実証が進められている部分だと思いますが、今後ますますそこに対する意識が進んでいくと思います。

そのためにも、導入を検討している企業の経営者に「直接的な社員の健康だけでなく、社会全体、地球全体の健やかさを願ってこのサービスを導入する」と、意思表明していただけるような存在にまで持っていきたいと考えています。

2025年中に40拠点、2028年までには100拠点以上の展開を目指す

――今後のエリア展開について教えてください。

福島:2026年に向けて40拠点に拡大し、2028年までには100拠点以上の展開を目指します。これまで年から車で2~3時間で行ける身近な自然が充実していましたが、ニセコや奄美大島、石垣島といったエリアが決定しています。また、現在は里山のような身近な自然のあるエリアに拠点を置いていますが、もっと深い自然、社内ではこれを「エクスペディション冒険シリーズ」のような言い方をしていますが、日本の深い自然を感じられるエリアにも挑戦したいと考えています。

また、目標としているのがグローバル展開です。やはり海を超えるワクワク感は大きいので、「もう一つの家」として利用できる海外の拠点を実現させたいですね。

ウェルビーイングの基本は「心があるがままである」こと。それができているか、自然との対話が教えてくれる

――福島さんの個人的なウエルビーイングへの思いについて教えてください。

福島:33歳でSANUを起業しましたが、20代の頃は会社員として本当に忙しく働いていました。ウェルビーイングを考える余裕すらなかったかもしれません。ただ、学生時代からラグビーをやっていて山登りもしていたので、体を動かすことがもともと好きでした。

僕の場合、天然パーマであることがものすごくコンプレックス だったんですが、それを解放させてくれるのがラグビーと自然でした。ラグビーは肉体を動かすことでストレスを発散してくれるし、山に登ると髪の毛のコンプレックスなんて、本当にちっぽけな悩みだと実感させてくれました。

そうやって体を動かすことや自然に触れることで無意識のうちにバランスをとろうとしていたのだと思いますが、30歳をすぎてから、心身が健康なほうが自分のアウトプットの質が上がるという実感がでてきて、自分が解放される状態の重要性に意識が向いていったように思います。

僕にとってウェルビーイングの基本は、「心があるがままである」というところ。自分らしく自分を歩めている美しい状態であると思っていて、それをいちばん教えてくれるのは、人間の意図によって作られていない動物も含めた自然物との対話にあるように感じます。

人間がつくった都会化された社会から、少しの間でも解放される瞬間が必要だと感じるのは、そういった原体験から来ているのかもしれません。

――ウエルビーイングを意識するようになってご自身が変わったことは?

福島:自分のご飯を自分でつくるようになったこと、でしょうか。これは会社員から経営者になったという側面も大きいかもしれませんが、どんな業種であれ、経営者は暮らしの能力を持っている必要があると思います。

ワークとライフが分離していた時代であれば、ライフはパートナーなどにサポートしてもらいながら能率的に仕事をすることがよしとされていましたし、僕自身も会社員時代そうだったと思います。でも、これだけ働き方が多様化する中で、ライフスタイルを提案する経営者が暮らしの実感や知恵を持っていないとなると、どんな優れたアイディアも机上の空論になってしまうと考えるようになりました。

これからを生きる経営者はより、暮らしの能力を持たずに事業に取り組むことが難しくなっていくと思います。SANU 2nd Homeにはキッチンと自然はありますが、おもてなしはありません。そういった環境に身をおいて、心と体の健康に投資する心地よさを、ぜひ味わっていただきたいと思います。

★ ★ ★

SANU 2nd Home for Business

福島弦
SANU代表。北海道出身。McKinsey&Companyで日本、アジア、北米、中東にてグローバル企業の戦略立案、政府関連プロジェクト、とくにクリーンエネルギー事業に従事。プロラグビーチーム「Sunwolves」創業メンバーを経て、ラグビーワールドカップ2019日本大会の運営に参画。2019年、SANUを本間貴裕とともに創業。2021年に会員向けのセカンドホームサービスの事業をローンチ。

撮影/田中麻衣(小学館) 取材・文/山本章子

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