男性更年期の自覚がある人に聞いて多かった症状、2位トイレが近くなる、1位は？

2025.06.14

更年期は女性だけに訪れるもの……そんな固定概念を持っていないだろうか？

実際には男性にも更年期障害は存在し、疲れやすい、頻尿、肩こり・腰痛など様々な症状に悩む人は少なくない。

総合マーケティングリサーチ会社の日本インフォメーションはこのほど、インターネットリサーチで全国の30～69歳男性 922名を対象に、「男性更年期に関する調査」を実施し、その結果を発表した。

自分は男性更年期にあてはまらないと考える男性が51.6％と半数以上

「自分は男性更年期だと思うか」と尋ねたところ、全体で、「あてはまる（T2B）」が27.1％だった一方、「あてはまらない（B2B）」が51.6％となり、「自分は男性更年期にあてはまらない」と考える男性が半数以上にのぼることがわかった。

年代別で見ると、「あてはまる（T2B）」が最も多いのは50代で38.7％だったが、各年代とも2～4割と半数は超えていなかった。一方、「あてはまらない（B2B）」が最も多いのは30代後半、本調査上の最年長である60代でも半数以上の51.6％があてはまらないと回答していた。他方「どちらともいえない」は、50代が25.2％と最も多くなっている。

男性更年期の症状、「疲れやすい」が52.0％で最多

最も多い更年期の症状としては「疲れやすい」が52.0％で最多となり、以下「トイレが近くなる」が46.0％、「視力の低下」「肩こり・腰痛」が40.8％と続いた。

年代別では、40代後半から身体・メンタルとも全体的に数値が高くなる傾向が見られた。また、全体と比較して15pts以上高い悩みは「老眼」「筋力の低下」「精力の低下」「記憶力の低下」であり、50・60代に集中していた。「老眼」は50代で66.7%（全体より＋29.1pts）、60代で58.3％（＋20.7pts）、「筋力の低下」が55.6％（＋21.6pts）など。

30代は全体と比較して低い傾向にあるものの、30代後半にて、「気分が落ち込む・不安になりやすい」が38.5％（＋7.3pts）、「イライラしやすい」が43.6％（＋6.4pts）など、メンタル上の悩みがやや高くなっていた。

解決したい意向が特に高い悩みの上位は、「頭痛」「夜間頻尿」「尿漏れ」

解決したい意向が特に高い悩みは、「頭痛」「夜間頻尿」「尿漏れ」が上位3つに挙げられた。（解決したい計…「お金や時間をかける」「病院に行く」「市販の商品やサービスを使う」の合計値。n=30未満の参考値除く）

また、「お金や時間をかけて解決したい」悩みは「頭痛」が43.9％、「尿漏れ」が38.3％、「薄毛」が37.5％でそれぞれ4割となった。さらに、「病院に行って解決したい」悩みでは、「夜間頻尿」が24.6％、「関節痛」が24.3％とそれぞれ2割を超えた。全体的に、メンタルの悩みよりも「身体」の悩みへの解決意向が高い傾向となった。

「男性更年期」について「抵抗なく話せる」は13.2％に留まる一方、「話したくない（B2B）」は28.8％と約3割

男性更年期の話題化への抵抗感について調べたところ、「抵抗なく話せる」は13.2％に留まる一方、「話したくない（B2B）」は28.8％と約3割にのぼった。

年代別で見ると「話したくない（B2B）」は30代後半で37.1％と最も多いが、年齢が上がるにつれて減少していた。

加えて、「話す相手による」は各年齢にて3～4割と最も多い回答となっていた。「聞かれたら答える・話の流れで話す」との回答も2～3割となっているが、総じて積極的に話題化する意向はない模様だ。

話題化に抵抗がある理由、「何となく」が28.1％で最多に

話題化に抵抗がある理由では、「何となく」が28.1％で最も多かった。具体的な理由の中では、「一般的に話す内容ではない」（18.2％）、「恥ずかしい」（15.8％）といった情緒的な理由も一定数あがるものの、「今のところ更年期に関する悩みがない」（25.0％）、「話しても解決しない・意味がない」（20.6％）などの合理的な理由が上位となった。