
Appleは、年次開発者会議「WWDC25」にて、Apple Vision Pro向けOSの最新バージョン「visionOS 26」を発表した。
PlayStation VR2 Senseコントローラにも対応!
「visionOS 26」には、空間に対応してユーザーの空間にシームレスに統合されるウィジェット、リアルな深度のある空間シーン、まったく新しいPersona、近くにいても遠く離れていてもApple Vision Proユーザーとのつながりを保つ新しい方法など、画期的な空間体験が詰め込まれている。
Appleのビジョンプロダクトグループのバイスプレジデント、マイク・ロックウェル氏は、「Apple Vision Proは、空間コンピューティングというこの新しい時代に何ができるかを定義しました。visionOS 26で、私たちはその限界をさらに押し広げることにワクワクしています。Vision Proの所有者がつながり、探索し、一緒に作業し、コンテンツを楽しむためのまったく新しい方法により、ユーザーが空間の中に配置できるアプリやウィジェット、まったく新しい写真の閲覧体験を提供する空間シーン、劇的に強化されたPersonaなどの機能をVision Proで楽しめるようになるのを、とても嬉しく思っています」と述べている。
■ウィジェットが空間に対応
visionOS 26では、空間の中にウィジェットを配置可能で、一度配置したウィジェットは、Apple Vision Proを装着するたびに再表示される。ウィジェットはカスタマイズ可能で、フレームの幅、色、深度の様々なオプションを用意。時計、天気、ミュージック、写真などの新たなウィジェットも追加される。また、デベロッパはWidgetKitを使って独自のウィジェットも作成できるようになる。
■強化された空間体験の共有
visionOS 26では、同じ部屋にいるほかのApple Vision Proユーザーと空間体験を共有することが可能で、一緒に最新の映画を3Dで視聴したり、空間ゲームをプレイしたり、同僚と共同作業を行なったりすることができる。また、FaceTimeを通じて世界中からリモート参加者を追加し、近くにいる人とも遠く離れている人ともつながることができる。
なお、エンジニアリングおよび3DデザインソフトウェアをリードするプロバイダであるDassault Systèmesは、この機能を同社の3DLiveアプリで活用して、対面でもリモートにいる同僚とでも、3Dデザインを視覚化できるようにしている。
■Personaがよりリアルに
Personaも大幅に進化しており、業界をリードするボリュメトリックレンダリングと機械学習テクノロジーを活用することで、表情の豊かさとシャープさが向上。髪の毛、まつ毛、顔色もリアルに表現し、より自然で親しみやすい見た目を実現する。
また、Personaはこれまで通りわずか数秒で作成され、設定プロセスの新しい改良によって、Personaの空間的な見た目を調整してプレビューでき、1,000を超えるバリエーションから眼鏡を選ぶこともできる。
■空間シーンの導入
visionOS 26では、空間写真がさらにリアルになり、新しい生成AIアルゴリズムとコンピュテーショナル深度を利用して複数の視点で空間シーンを作成するので、ユーザーは身を乗り出して周囲を見回せるような感覚が得られる。また、Zillowは、同社のZillow ImmersiveアプリでAPIを活用して、空間シーンが提供する豊かな深度と立体感のある家やアパートの画像をユーザーが見られるようにしている。
■ブラウズ、プレイ、視聴の新しい方法
ユーザーは空間ブラウズを選択してSafariの記事を変換し、気をそらすものを非表示にして、スクロールに合わせて生き生きと動く空間シーンを表示できる。ウェブデベロッパは3Dモデルをウェブページに直接埋め込むことができるので、ユーザーは深度と立体感のあるショッピングやブラウズができ、3DオブジェクトとモデルをSafariで直接見て操作できる。
また、Insta360、GoPro、Canonからの180度、360度、広視野角のコンテンツのネイティブ再生に対応。ユーザーは、エキサイティングな2Dアクション映像を意図された通りの見え方で楽しめ、デベロッパは、この新しい再生機能を自分のアプリやウェブサイトに組み込むことができる。
さらに、PlayStation VR2 Senseコントローラへの対応により、デベロッパは、6自由度の高性能モーショントラッキング、指の接触の検知、バイブレーションへの対応により、Apple Vision Proでさらに夢中になれるゲームプレイ体験を提供できる。
関連情報
https://www.apple.com/jp/
構成/立原尚子