Appleが年に一度開催する開発者向け会議「WWDC(Worldwide Developers Conference)」。世界中の開発者やAppleファンが注目するこのイベントが、いよいよ今夜、日本時間の6月10日(火)午前2時より開幕します。
本記事では、WWDC 2025の基調講演をどこで、どのように視聴できるのか、そして今年の発表で特に注目されているポイントは何か、最新の噂や情報を交えながら解説していきます。深夜のイベントではありますが、Appleの未来を垣間見ることができるこの機会を、ぜひリアルタイムで体験してみてはいかがでしょうか。
WWDC 2025の概要と日本での配信時間
まず、基本的な情報をおさらいしておきましょう。
- 正式名称: Worldwide Developers Conference 2025 (WWDC25)
- 開催期間(米国太平洋時間): 2025年6月9日(月) ~ 6月13日(金)
- 基調講演(米国太平洋時間): 2025年6月9日(月) 午前10:00~
- 基調講演(日本時間): 2025年6月10日(火) 午前2:00~
メインとなる基調講演は、日本時間で火曜日の深夜2時から始まります。
WWDC 2025 基調講演の視聴方法
基調講演は、以下のプラットフォームで誰でも無料でオンライン視聴することが可能です。
Apple公式サイト
Appleのイベントページでは、最高品質の映像で基調講演がライブ配信されます。特別なアプリは不要で、Webブラウザから直接アクセスできます。
Apple公式YouTubeチャンネル
YouTubeでもライブ配信が行われます。チャット機能で世界中のファンと盛り上がりながら視聴したい方におすすめです。配信ページはすでに公開されており、リマインダー設定が可能です。
Apple TVアプリ
Apple TVをお持ちの方やiPhone, iPad, MacのApple TVアプリからも視聴できます。大画面のテレビならより臨場感あふれる体験ができます。
Apple Developerアプリ
開発者向けの情報も多いWWDCですが、このアプリからも基調講演を視聴できます。基調講演後の、より詳細な開発者向けセッション「Platforms State of the Union」(日本時間午前5時~)などもこのアプリからチェックできます。
今年は「Sleek peek.」AppleのWWDCタグラインから気になる発表内容を読み解く
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注目の発表内容を大予想!今年の目玉は「AI」と「デザイン刷新」
今年のWWDCで発表される内容について、リーク情報やメディアの情報を基に、特に注目度の高いポイントを予想していきます。
最大のサプライズ?OSのネーミングルールが変更か
まず、非常に興味深い噂として、OSのナンバリングルールが変更される可能性が報じられています。これまでは「iOS 18」「macOS 15」のように連番でアップデートされてきましたが、今年は西暦に合わせて「iOS 26」「macOS 26」といった名称になるという説が有力視されています。
これは、Appleのエコシステム全体でバージョン番号を統一し、ユーザーにとっての分かりやすさを向上させる狙いがあると考えられます。もし実現すれば、基調講演の冒頭から大きなサプライズとなりそうです。
新たなiOS / iPadOS /visionOSに影響を受けたデザインとAI機能の抜本的強化
今年のiOSとiPadOSは、2023年に登場した空間コンピュータ「Apple Vision Pro」のOSである「visionOS」に強くインスパイアされたデザインに刷新されると噂されています。すりガラスのような半透明の「フローティングデザイン」が採用され、アイコンやメニューがより立体的で洗練された見た目になるかもしれません。一部ではこのデザインは「Solarium(ソラリウム)」と呼ばれており、iOS 7以来の大規模なデザイン変更として期待が高まっています。
「Apple Intelligence」の真価が問われる
昨年のWWDCで発表されたApple独自のAI「Apple Intelligence」。今年は、その機能が大幅に強化・拡充されることが確実視されています。
Siriの進化
より自然な会話能力を持ち、複雑な命令を理解・実行できるようになると期待されます。
AIによる通知の要約
大量の通知をAIが賢く要約し、重要な情報だけを提示してくれる機能。
写真・メモアプリの強化
AIによる高度な写真編集機能や、手書きメモのテキスト化・清書機能の向上が見込まれます。
メッセージアプリの自動翻訳
外国語のメッセージをリアルタイムで翻訳する機能の搭載も噂されています。
macOS &watchOS連携とヘルスケアの進化
macOSもiOSと同様に、visionOS風のデザイン言語が取り入れられ、各OS間の見た目や操作性の統一感がさらに高まるでしょう。もちろん、「Apple Intelligence」関連の新機能も搭載される見込みです。
watchOS 26では、AIを活用した新しい健康管理機能が注目されています。日々のヘルスケアデータからAIが健康上のインサイトを提案する「AIドクター」のような機能の登場が期待されますが、今年のWWDCに間に合うかは未知数です。
ハードウェアの発表は?
WWDCは基本的にソフトウェアが主役のイベントですが、時折新しいハードウェアが発表されることもあります。今年は、Appleシリコン「M4」チップを搭載した新型Mac StudioやMac Proといった、プロ向けのデスクトップMacが登場する可能性が囁かれています。
一方で、先日M4搭載のMacBook Airが発表されたばかりであるため、ノートブック型Macの新しい発表の可能性は低いと見られています。
まとめ
今年のWWDC 2025は、「AI」と「デザイン」という2つの大きなテーマを軸に、Apple製品のユーザー体験を大きく変える可能性を秘めた、非常に重要なイベントとなりそうです。特に、OSの名称変更やvisionOSに影響を受けた新デザイン、そして「Apple Intelligence」が私たちの日常でどのように活用できるようになるのか、今から期待が膨らみます。
基調講演は深夜の開催となりますが、Appleの未来、そして私たちのデジタルライフの未来が示される瞬間を、ぜひリアルタイムで見届けてみてはいかがでしょうか。眠い目をこすって見る価値は、きっとあるはずです。
文/相原アイコ