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マチアプ疲れの人に朗報!?神様の前で匿名でお見合いをする「神社婚活」とは?

2025.06.15

「いいねが来てもチャットは続かない」「ようやく会えたのに写真と全然違う人が来た」

マッチングアプリでの婚活に、そんな疲れを感じていないだろうか?

手軽に始められる一方で、“信頼できる出会い”にたどり着くのは難しいと感じている人も多い。

そんな中、愛知県で「神社と連携した結婚相談所」が静かに注目を集めている。決して「神頼み」だけではない。一人ひとりが相手と、何より自分自身と本音で向き合うための“仕掛け”なのだ。

お互い匿名のまま神社でお見合い「神社婚活」

登録した男女は、名前や年齢以外のお互いのプロフィール(顔や職業、趣味)を知らない状態で神社で初めて顔を合わせ、お見合いをする。

この「神社婚活」でこれまでに25組のカップルが誕生しているという。仕掛け人は愛知県にある結婚相談所「神様に一番近い結婚相談所」だ。

運営するシアトル・マリアージュの取締役・木山さんは次のように話す。

「多くの方が神様の前だと”欲”を捨てることができます。初詣で神社に参拝に行った時、私たちは神様にお願いをするのではなく、感謝や報告をしている方も多いと思います。婚活も同じで『相手を選んでやろう』という欲から入るのではなく、お互いの出会いに感謝をしたり、自分自身と向き合うことが大切です。その場として、私たち日本人にとって神社という場所が最適なんです」

入会者は神様のご利益を求めて、やってくるのではないだろうか?

「本音は分かりませんが『神頼み』を第一理由で来られる方はいらっしゃいません(笑)。ですが、これまでに様々な婚活をされてきて中々に上手くいかなかった方が神社婚活でお相手を見つけたケースもありますし、婚活をはじめてすぐの方がお相手と巡り会ったということもあります」

もしかしたら「ご利益がありそう」「神頼みでもいいから良縁に巡り会いたい」、そんな“ゲン担ぎ”の気持ちが、参加者の背中を優しく押してくれるのかもしれない。

二人は神社で顔を合わせてお見合いをする ※画像はイメージです

1000年以上の歴史ある神社も協力

「神様に一番近い結婚相談所」は地域密着型の結婚相談所となっている。

全国に展開している大手結婚相談所とは違い、会員は愛知県の方を中心に多い時でも200名ほどしか登録されていないという。

「『神様に一番近い結婚相談所』がスタートしたのは2021年です。

もともと当社は愛知県でブライダル事業を展開していたのですが、『ナシ婚』の増加やコロナ禍で結婚式のスタイルも変化しました。そこで結婚相談所事業をはじめることになったんです」(木山さん)

しかし、シアトル・マリアージュは結婚相談所に苦い思い出があった。

「実は2018年ごろに一度、結婚相談所事業にも参入しているんです。しかし、結果は大失敗。愛知県内でも結婚相談所は2000社以上ありますし、大手の結婚相談所が独自のネットワークや会員数では全然敵いません。その失敗を受けて、辿りついたのが『神社婚活』だったんです。当社は愛知県内以外だと唯一、沖縄にも事務所があるのですが、沖縄の神社『琉球八社 沖宮』さんが興味を持ってくれたことがきっかけで始めることができました。沖縄は人同士の繋がりが深い地域だからこそ、コロナ禍で希薄になる人間関係や地域のコミュニティに危機感を持っていたところと思いが一致したんです。その後、愛知県の神社さんにも賛同をいただき、今では沖縄で1つ、愛知で4つの神社が協力をしてくれています」(木山さん)

家族は地域に根付く神社にとってなくてはならない存在

結婚相談所と神社が協力をする──この取り組みは、単なる“婚活ビジネス”ではない。地元の神社が積極的に関わっている理由の一つに、地域の活性化だ。

コロナ禍による参拝客や結婚式の減少による収入減よりもそれ以上に神社が気にしたのは地域コミュニティの衰退だった。

「神社は数百年あるいは1000年以上の歴史があることは珍しくありません。長い歴史の中、神社は地元の方々と共にその地域の発展に貢献 されてきました。これから先も地域の皆様の心の拠り所であることを使命だと考えていらっしゃる中、コロナ禍で起こった社会の変化は、神社にとっても由々しき事態だったそうです。だからこそ、地域を元気にする『家族』を作る婚活に協力していただけるようになったんです」(木山さん)

「神様に一番近い結婚相談所」に協力している神社と仲介手数料など金銭的なメリットは受けていない。

「『地域に人が戻り、未来につながるご縁が増えること』こそが神社さんの願いです。もちろん、成婚後にそのまま神社での神前式へとつながるケースもありますが、成婚者たちがその地域で暮らす時の心の拠り所になりたいと思っていらっしゃいます」(木山さん)

少し遠回りでも、自分らしく、誠実に出会いたい──そう願う人にとって神社という場所はきっと心を整えてくれる。

神様の前で、余計な欲を脱ぎ捨てまっすぐに相手と向き合う。それは、現代だからこそ必要な「原点回帰の婚活」なのかもしれない。

 

取材・文/峯亮佑

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