
今回のお酒は『アサヒ ザ・ビタリスト』でございます。
↑『アサヒ ザ・ビタリスト』350ml。近所のスーパーで207円。黒っぽい缶のデザインから「すわ黒ビールか!?」と思うも、いわゆる日本で一般的なラガービール。
商品名からして『ビタ』ときて、缶にもダメ押しで『苦みを愛する大人の味わい』と書いてあるように、『苦み』を売りにしているビールなんでしょうが、ただやみくもに苦いというよりは、旨みを感じる苦み。
この味は個人的に好きだなァ~。アルコール分が6%で、一般的な主力ビールよりも、アルパ(アルコールバフォーマンスのことね)が高いのも、オレみたいなセコい酒飲みにはうれしくて、「酒呑んでます!」って気分にしてくれるビール。
で、そんなビールに合わせて、オレのとっておきの超簡単ツマミを今回は紹介。
旨苦ビールに超絶簡単キャベツ料理を
主食材はキャベツです。ビールといえばドイツ、ドイツといえはソーセージにジャガイときてキャベツじゃん。勝手なイメージだけど。で、キャベツも一時期バカみたいに高騰してましたが、価格も落ち着いてきたし。
キャベツの食べ方って色々やってみたけど、結局一番簡単で一番うまい方法は櫛形に大きく切って電子レンジで加熱する方法に落ち着いた。今流行りの蒸籠蒸しとか、オーブンで丸焼きとかもやったけど、電子レンジの方が圧倒的に手軽で味も変わらない。
ソイツをアンチョビとニンニクを効かせたオリーブオイルで喰うのが、ズ~ッとお気に入りだったんだけど、手軽さでそれを1万倍凌駕し、『キャベツを美味く喰う』という意味では勝るとも劣らない方法を最近発見したんで、今回はそのツマミ…名付けて『単純至高キャベツ』の作り方!!
前書きが長くなりましたが、材料です。
↑○キャベツ。
○とんかつソース:お好み焼き用のソースがあればなお良し。なければ中農でもOK。ウスターは今回の料理にはちょっと合わない。
○焼肉のタレ:市販の醤油ベースのヤツならなんでもよし。
ってことで調理開始。
↑キャベツを櫛形に切る。大きいキャベツなら六分の1位(半分に切って、それを三等分ね)。ちょっと小さめならば四分の一くらいの大きさがおすすめ。
↑電子レンジで加熱する。600Wで5分くらいが妥当ですが、キャベツの大きさや、葉の密集具合でも変わる。目安としてキャベツ全体がヘタッと潰れるといいますか、全体のコシがなくなるくらいまで加熱してください。ちょっと「加熱しすぎた」くらいの方が旨いので、心配だったら多めに加熱するばいい。写真は5分加熱した状態。
↑ラップを剥がすんですが、この時、湯気がブアッと立ちのぼるんで、火傷に注意するように。
↑食べやすさとか、後でかけるソースとのからみ具合を考えて、写真のように断面を上に向けてください。「最初っからこの状態で加熱すりゃいいだろ」という意見もあるでしょうが、断面を上にして加熱すると、水分の蒸発が多いような気がして……ま、気分的なもんなんで、面倒なら最初っからこの状態で加熱してもかまわね~か。この時、皿の上に水分が溜まってると思うんで、それはキッチンペーパーでも普通のティッシュでもいいんで、拭いておいてください。
↑焼肉のタレをかける。かける量ですが、とんかつソース1に対して、焼肉のタレ1.5位の割合。最初にとんかつソースを「味付けするにしてはかなり少なめだよなァ~」ってくらいの量かけて、次に焼肉のタレをそれよりちょっと多めにかけるっていうくらいの気持ちでやるとちょうどいい。ほら、卵かけゴハンにかける醤油の量だって、なんとなく目分量でうまくいくじゃない? あんな感じで自分の感覚を信じてかけりゃいい。
で完成です。とんかつソースと焼肉のタレを混ぜただけで旨いのか? と思う人もいるでしょうが、これが異常にキャベツと合う。生キャベツの千切りを食べる時も、オレの60数年の人生の中で、これに勝るモノはない……ま、ものすごく手の込んだ作り方でソース作れば、もっとすごいの出てくるでしょうが、こんな単純でこんなキャベツと合うのはちょっとない、本当に。
ってことで『アサヒ ザ・ビタリスト』を飲みつつ喰う!
ビタリストの苦みを、キャベツの甘みがグッと引き立てて、喰っちゃ飲みが延々続く無間地獄というか無間極楽。
↑あ! 食べ方なんだけど、これ、ナイフとフォークで食べてください。キャベツの葉を一枚一枚喰うんじゃなくて、上から一気にナイフ入れて、この写真みたいにキャベツの葉をミルフィーユ状にして喰っていただきたい! この食べ方が、このツマミをいっそう美味くする。
さ~だまされたと思って、さっそく八百屋行ってキャベツ買ったこい!
文/カーツさとう
コラムニスト。グルメ、旅、エアライン、サブカル、サウナ、ネコ、釣りなど幅広いジャンルに精通しており、新聞、雑誌、ラジオなどで活躍中。独特の文体でファンも多い。