DIME MAGAZINE
「つよくてかわいい」がコンセプト、高コスパの「AQUOS wish5」
エントリーモデルのAQUOS wish5は、シリーズが持つ「つよくてかわいい」のコンセプトを踏襲しながら、耐久性や心地よいデザインを追求。より幅広い世代や、グローバルのユーザーを意識したとのこと。
小中学生といった、ファーストスマホユーザーも安心して使える、防犯機能を搭載するなど、特徴的な機能が搭載されているのが魅力。また、本モデルでは深く言及されていないが、引き続き、本体の60％に再生素材を使うなど、環境にも優しいスマホとなっている。
■80度の熱湯、高水圧にも耐えられるIP69対応
まずは本体の耐久性について。AQUOS wish5は、国内で販売されるスマホとしては初めて、IP69に準拠した、高い耐久性を持つ。
これにより、水道水圧の約40倍になる8MPaの高圧水、80度の高温水にも耐えられるとのこと。そこまで高い水圧が、普段スマホにかかるシーンがあるのかという疑問はさておき、安心の性能であることに間違いはないだろう。
例えば、キッチンでレシピを検索しながら料理をする際などに、安心してスマホを操作できるメリットは大きい。汚れが付着しても、アルコール除菌などに対応しているため、本体を清潔に保てる。また、高音×湿度という、デジタルデバイスにとって悪条件である浴室での使用も問題ないとのことだ。
■万が一の事態に備える防犯アラート機能
価格や耐久性といった面から、小中学生のファーストスマホとして選ばれることの多いAQUOS wishシリーズということもあり、新たに防犯アラート機能に対応したのは、大きな特徴だ。
不審者に出くわすといった有事の際、AQUOS wish5本体を強く降ることで、カウントダウンが開始する。5秒経つと、本体からはアラート音が鳴り、設定している電話番号宛に、緊急のSMSと、位置情報が送信される。AQUOS wish5がカバンに入っているような状況でも、カバンごと振れば、防犯アラートが起動する。
緊急連絡にはSMSを使うため、保護者などの緊急連絡先は、iPhone、Androidスマホのどちらでもいい。
加速度センサーを使って「本体が振られている」状況を検出しているとのことで、本体をポケットに入れて走ったりしていても、誤動作がないように設計されている。
■教科書で使われるUD学参丸ゴシックを採用
AQUOS wish5には、教科書に使われるものと同じ字形の、UD学参丸というフォントがデフォルトで採用されている。
文字が大きく見えるため、視認性が高いのが特徴なのに加え、「はね」「とめ」といった、学習指導要領の字形に準拠された形式のフォントになっているため、スマホデビューにも適したフォントと言えるだろう。
各価格帯にスマホを揃えるAQUOSの強み
今回登場したのは、ハイエンドというくくりながら、〝最上位〟からは1つランクが下がるAQUOS R10と、エントリー向けのAQUOS wish5の2モデル。AQUOSシリーズとしては、ほかにも、ミドルクラスのAQUOS senseシリーズ、最上位モデルのAQUOS R proシリーズが展開されており、各価格帯に選択肢があるのが強みだ。
2024年には、Android搭載スマホのうち、国内携帯電話端末の出荷台数で、8年連続1位を獲得している。国内メーカーという利点を活かし、さまざまな利用シーン、利用ユーザーを想定して、端末を用意できている強みが出ている結果だろう。また、近年は台湾やシンガポールといったアジア圏を中心に、グローバル展開も積極的に行っており、AQUOSというスマホブランドが、今後さらに躍進していく伸びしろを感じさせられる。
なお、AQUOS R proシリーズの次モデル発売時期は、毎年アップデートするのではなく、AQUOSが提供できる最高品質の次世代機が完成するタイミングでの提供になるとのこと。2025年中に発売されるかは不明だが、スマホの買い替えサイクルが伸びている点や、ハイエンドモデルは発売から数年間、基本的には不自由なく使えるスペックであることを鑑みれば、健全なサイクルともいえるだろう。
AQUOS R10、AQUOS wish5を見ると、幅広い世代、属性のユーザーに受け入れられやすい、使いやすさを共通で持ちながら、ディスプレイ性能や耐久性など、それぞれにユニークな特徴を持たせていることがわかる。スマホ選びに迷った際に、AQUOSシリーズなら、自分に合うものが選択できるという安心感も、ブランドが指示されている所以なのだろう。
取材・文／佐藤文彦
最新号
