
気温の上昇が指摘され、連日の猛暑が当然のようになっている日本の夏。2025年はどのようになるでしょうか?
目次
温暖化などといわれ、近年の日本の夏は軒並み猛暑に見舞われています。
2025年の夏はどうなるのでしょうか?
2025年は猛暑になるの? 35度以上を記録している背景
2025年の夏はどうなるのか、その傾向を探ってみましょう。
■気象の傾向と最高気温の観測
気象庁の「向こう3か月の天候の見通し全国(6月~8月)」が発表され、2025年夏の気象傾向の予測が出ました。
それによると、北日本、東日本、西日本、沖縄・奄美を通して、向こう3か月の平均気温は「高い」という見込みです。
降水量については「ほぼ平年並」か、「平年並か多い」が占めています。
【参考】向こう3か月の天候の見通し全国 (6月~8月)|気象庁
■35℃以上の日数はどう?昨年や例年の猛暑日
2024年に日最高気温が35℃以上となる「猛暑日」になった日数が気象庁より発表されています。
東京都の場合、
7月の猛暑日:12日
8月の猛暑日:7日
となりました。
特に7月は月の半数近くが猛暑日となり、厳しい暑さに悩まされた夏でした。
前述の通り、2025年の6月から8月の気温について、気象庁は「高い」と公表しています。
それを考えると、2025年の夏も35℃以上の猛暑日が、6月から8月にかけて15~20日程度は起きる可能性が高いと予測できそうです。
■猛暑日を超える「酷暑日」とは?
地球温暖化が指摘される中、猛暑日を超える呼称が、一般化しつつあります。
それは「酷暑日」です。
気象庁の定義では、35℃以上を「猛暑日」としていますが、40℃以上の日が増加傾向にあるため、日本気象協会が2022年に打ち出した通称で、40℃以上の日を指します。
猛暑日を乗り切るための心構え
35℃以上と、人の平熱を上回るような猛烈な暑さで、正常な暮らしを営むにはどのような智恵が必要でしょうか?
■外出時に気をつけたいこと
気象庁では、全国の都道府県を対象に、翌日または当日の最高気温が概ね35℃以上になることが予想される場合、「高温注意情報」で注意喚起をしています。
2021年度からは、熱中症警戒アラートとして発表。熱中症対策を促しています。
【参考】高温注意情報|気象庁
さらに、厚生労働省は「熱中症予防のための情報・資料サイト」を公開。
屋外では、
1.日傘や帽子の着用
2.日陰の利用、こまめな休憩
3.天気のよい日は、日中の外出をできるだけ控える
などの暑さ避けで熱中症から身を守ることを啓発しています。
また、からだの蓄熱を避けるため、
1.通気性のよい、吸湿性・速乾性のある衣服を着用する
2.保冷剤、氷、冷たいタオルなどで、からだを冷やす
ことと、屋内、屋外を問わず、こまめに水分を補給するよう注意喚起しています。
■家での過ごし方も大切
屋内での過ごし方としては、
1.エアコンなどで温度を調節
2.遮光カーテン、すだれを利用
3.室温をこまめに確認
4.WBGT値も参考に
が、厚生労働省より推奨されています。
WBGT(Wet-Bulb Globe Temperature)値とは、暑熱環境による熱ストレスの評価を行う暑さ指数で、乾球温度・自然湿球温度・黒球温度から算出する数値です。
例えば、気温が35℃以上で、WBGTが31度以上の場合は、皮膚温より気温の方が高くなることがあり、特別な場合以外は運動を中止するものとしています。
■冷房を上手に使うには?
気温が35℃以上となる猛暑日では、エアコンで室温を下げることが困難になります。そのため、こまめにオン/オフを繰り返すよりも、「つけっぱなし運転」の方が効率が良く、室温の低下と節電を両立できるとされています。
【参考】「つけっぱなし運転」はおトク?夏の「エアコン」節電ポイント|パナソニック
今後の天気予報と残暑の傾向は?
2024年は厳しい残暑が続き、関東甲信越では猛烈な暑さが続きました。
2025年の残暑についての予測は、気象庁から発表されていませんが、昨年に引き続き、厳しい猛暑が続く可能性があります。
熱中症対策を怠らず、猛暑に備えた行動をとるようにしたいものですね。
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文/中馬幹弘