
ライオンでは、SDGsの取り組みが日常でも求められる中、洗濯のエコ活動の一環として「すすぎ1回洗濯」を推奨し、衣類を購入してから着なくなるまでの期間を延ばす“衣類のロングライフ化”のサステナブルファッションを推進している。そんな同社が、短命衣類の代表格ともいえる「白Tシャツ」についてのレポートを公開した。
黒ずむ原因のひとつは洗濯による“再汚染”!
■短命衣類の1位は「白Tシャツ」で平均3.5年
夏のおしゃれアイテムには欠かせない「白Tシャツ」。しかし、同社が実施した「衣類のロングライフ化に関する調査」(※1)において、平均寿命(※2)が短命な衣類の第1位が「白Tシャツ」という結果になった。
また、新たな調査(※2)では、お気に入りだったのに黄ばんだり、黒ずんだりして仕方なく部屋着などに格下げしてしまった経験のある人が約4割いることが判明している。
■格下げの原因は「黄ばみ・黒ずみ」
「白Tシャツ」を格下げしたり、廃棄してしまう理由については、約6割が「黄ばみ・黒ずみ」が原因と回答している(※1)。
また、衣類の洗濯頻度(着用回数に対する1回の洗濯)については、平均寿命が短い衣類は着用回数約2回以下、「白Tシャツ」は最短の1.77回(※1)となり、洗濯の頻度が高いほど衣類は短命になるようだ。
■洗濯の“再汚染”が黒ずみの原因のひとつに
着用してすぐ洗っても、なぜ「白Tシャツ」はいつの間にか黒ずんでしまうのだろうか?その主な原因は、繊維の奥に蓄積する皮脂汚れ。汚れが落ちているように見えていても、繊維の奥に目に見えないほどの皮脂汚れが残ってしまい、この汚れにホコリなどが付くことが黒ずみの原因になる。
また、洗濯中に一度汚れが落ちたものの、他の衣類と一緒に洗うことで、他の汚れがまた付着する“再汚染”も黒ずみの原因となる。
さらに、“再汚染”を加速させるのが詰め込み洗い。詰め込み洗いをすると、洗濯中の衣類の動きが悪くなって洗浄力が低下し、より衣類同士が絡まりやすくなるので、汚れもお互いに移り“再汚染”しやすくなる。本来ならば、1回分の洗濯物は洗濯機の容量の7割程度にするのが理想だ。
■再汚染による黒ずみに関する調査・検証報告
ライオンでは、洗濯に使用する洗剤の違いによる衣類の黒ずみ抑制効果について調査・検証を実施。その結果、ある一定の黒ずみに達すると、新しく買い替えるレベルが存在することがわかった。
↑白Tシャツ画像 左:新品白Tシャツ 右:8割以上(※4)の人が新しく買い替えるレベルと答えた黒ずみTシャツ
さらに、この買い替えるレベルの黒ずみに至るまでの洗濯回数は、同社従来洗剤だと31回である一方で、“高い洗浄・消臭力”と“衣類本来の色を保つ機能”を両立させた「NANOX one」だと50回(※5)となり、その差が19回という結果に。これにより、洗濯の方法を変えなくても、洗剤を変えることで黒ずみが抑制され、衣類の寿命が大幅に向上することがわかった。
■ライオンお洗濯マイスター 大貫和泉氏のコメント
毎日の洗濯で黒ずみの原因となる皮脂汚れをしっかり落とし、衣類からはがれた汚れが他の衣類に付着する「再汚染」を防ぐことが、大切です。特に汗をかきやすい夏は、汗や皮脂汚れが衣類にしみ込んで汗ジミや嫌な臭いの原因にもなりやすいので、高い洗浄力のある洗剤でこまめな洗濯がおすすめです。
さらに、洗濯頻度が高くなりそうな夏に試してほしいのが「すすぎ1回洗濯」。すすぎ1回でOKの洗剤を使って時間と水道代、電気代を節約しながら、すすぎ工程を減らすので、衣類の色あせやダメージも抑えることができます。夏の洗濯をもっとスマートにしたい方は、ぜひ試してみてくださいね!
(※1) 2023年6月 WEB調査 ライオン調べ n=1,000
(※2) 衣類を購入してから着なくなるまでの期間の平均
(※3) 2024年12月 WEB調査 ライオン調べ n=15,148
(※4) ライオン社内調査 n=17
(※5) ラボ実験(同社従来洗剤・NANOX one)・実家庭での繰り返し洗濯(NANOX one)の評価により算出
関連情報
https://fabric.lion.co.jp/sustainability/chooseone/
構成/立原尚子