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エモすぎ注意!富士フイルム「X half」で令和に蘇る〝ハーフサイズフィルム体験〟が深くて新しい【実機レビュー】

2025.06.05

フィルム代と現像代の高かった1960年代から70年代にかけて、庶民の間で流行したのがハーフサイズカメラである。きっかけは1959年に登場したOLYMPUS「PEN」である。35mmフィルムを2分割したタテ位置のフォーマットを使い、12枚撮りのフィルムなら24枚、36枚撮りなら72枚も撮影できたのだ。フィルム1本で2本分撮れるのだから、これはお得である。当時、フィルムは高価なものだったので、家族写真は一度に数枚しか撮らなかった。我が家は、お正月、お花見、ひな祭り、端午の節句、夏休み、海水浴、運動会、クリスマスまで撮って現像に出したこともあった。1ヶ月6枚もあれば十分だったのだ。私の初カメラはハーフサイズだったので、タテ位置フォーマットが普通だと思っていた。

1年を72枚に凝縮したハーフサイズ

そんなハーフサイズをデジタルで復活させたのが「X half」なのだ。1インチサイズの撮像素子を使いアスペクト比は3:4である。これに合わせて液晶モニターも光学ファインダーも3:4のタテ位置構図を採用している。レンズは短焦点、35mm換算で約32mmF2.8を採用。インターフェイスはタッチ式でフィルムカメラのようにシンプルなデザインに仕上がっている。サイズはW105.8✕H64.3✕D45.8mm、約240gとコンパクトだ。

正面から見ると光学ファインダーがフィルムカメラを思わせる

軍艦部には電源スイッチと露出補正ダイヤル、巻き上げレバー風のフレーム切り替えレバーが見える

背面にはタテ位置のモニターとフィルム窓のようなサブモニターがある

どちらのモニターもタッチ対応で設定から再生まで多彩なメニューを操作できる

レンズ周りにはフォーカスリングと絞りリングがありマニュアル操作しやすい

ハーフ枚数シバリのフィルムカメラモード

デジタルになってしまえば、ハイコスパで枚数が沢山撮れるハーフサイズのメリットは全くなくなってしまい、その存在意義は危ういものになるが、富士フイルムはフィルム仕様のハーフサイズカメラを体験できる「フィルムカメラモード」を提案してきた。このモードを選択するとどうなるのか?

まず撮影枚数を36、54、74枚から選択する。選択した撮影モードは途中から変更できない。フィルムに近いISO感度とWBが自動設定される。撮影中にはモニターにライブビューがなく光学ファインダーを使う。選択した枚数を撮りきるまで再生画面も使えない。フレーム切り替えレバーを引かないとシャッターが押せず次の撮影ができない。撮り切るとスマホの専用アプリに画像を転送してデジタル現像がおこなわれる。その際に自動的にコンタクトシート、どのコマを引き伸ばすを決めるための全コマが1枚の画像になったベタ焼きもできる。ここまでハーフサイズカメラの再現にこだわったのは驚きだが、Z世代にどこまで受け入れられるかいささか心配でもある。

これ以外にも2枚の縦構図画像を組み合わせて1枚のヨコ位置画像を作る「2 in 1」という機能もある。静止画だけでなく、静止画と動画の組み合わせ、2枚とも動画の「2 in 1」にも対応する。同社お得意の「フィルムシミュレーション」に加え、ライトリーク、ハレーション、期限切れフィルムという3つのオリジナルフィルターが追加され、合計18種類が使える。6月下旬発売予定、予想実勢価格約11万円。実機に触った印象は小型ながら凝縮された印象があり、非常に魅力的だった。特にチャコールグレーに惹かれた。

「フィルムカメラモード」を使うには撮影枚数を36、54、72枚から選択する

規定枚数を撮り切るとスマホの「X half」アプリに画像が転送され、未現像のフィルムとして保存される

36枚撮りを指定して、途中で中断して現像に出すことも可能。残りの枚数は未露光なので真っ黒になる

フィルムを現像するとオレンジベースのネガフィルムからポジフィルムのようにカラーの画像が表示される

フィルムの上下にはパーフォレーションと呼ばれるフィルムを送るための穴がありコマ番号もふられている

正統派なブラックボディはプロっぽい感じに見える

軍艦部がブラックアウトされ高級感が漂う。黒地に白文字で視認性も高い

背面のモニター画面も全て黒いのでハッキリと見えた

チャコールグレーも高級感がある色でレトロな印象を受ける

文字は白文字でブラックよりも軽快で軽い感じ。シルバーよりもコンパクトカメラ感が強くなる

背面のモニター画面はブラックに近い印象で画面は見やすい

写真・文/ゴン川野

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