
大学入試の制度や受験方式が多様化する中で、高校生が「自分に合った志望校」を見つけることは、かつてないほど難しくなっている。進学や進級をきっかけに進路への意識が高まる一方で、偏差値や将来の進路、保護者の意見など、志望校を選ぶうえで重視するポイントも様々だ。
明光ネットワークジャパンはこのほど、全国の高校生850名を対象に「高校生の志望校選びに関する実態調査」を実施し、その結果を発表した。
高校生の約5割が「推薦系選抜」を希望
全国の高校生850名を対象に、希望している受験方式について調査を実施した。その結果、最多回答は「一般選抜(63.6%)」、次いで「学校推薦型選抜(指定校推薦・公募推薦など)(48.0%)」、「総合型選抜(旧AO入試)(30.9%)」と続いた。
この結果から、「一般選抜」が依然として主流である一方で、約半数の高校生が「学校推薦型選抜」や「総合型選抜」といった推薦系の受験方式を希望しており、「推薦系選抜」が高校生にとってより身近な選択肢となってきていることがうかがえる。
【Topics】あなたが希望している受験方式をすべて選んでください。(n=850、複数回答方式)
志望校選びにおける入試方式の影響、最多は「志望校を決めてから入試方式を検討」
志望校選びにおいて、入試方式(一般選抜・推薦型選抜など)がどのように影響しているかについて調査を実施した。その結果、最多回答は「志望校を決めてから入試方式を検討している(33.4%)」、以下「入試方式を最優先で考えている(14.0%)」、「学部・学科によって入試方式を使い分けている(10.4%)」と続いた。
Q1. 志望校選びにおいて、入試方式(一般/推薦)はどの程度影響していますか?(n=850、単一回答方式)
志望校選びの情報源、最多は「オープンキャンパス」での判断
志望校の情報を得る方法について調査を実施した。その結果、最多回答は「オープンキャンパス(47.6%)」、以下「大学のホームページ(47.3%)」、「学校(先生・進路指導など)(41.2%)」と続いた。この結果から、多くの高校生が実際に大学の雰囲気を体感できるオープンキャンパスを重視しており、志望校選びの重要な判断材料として活用していることがわかる。
Q2. 志望校の情報を得る主な方法をすべて選んでください。(n=850、複数回答方式)
9割以上の高校生が「保護者に相談」、志望校選びは保護者との連携が重要に
次に、志望校を選ぶ際に、保護者には相談したかについて調査をした。その結果、67.8%が「相談した」、26.1%が「相談していないが、今後する予定」と回答した。これらを合わせると、93.9%の高校生が何らかの形で保護者と志望校選びについて話す意向があることがわかる。進路選択において、保護者とのコミュニケーションや連携が、意思決定の大きな支えとなっていることがうかがえる。
Q3. 志望校を選ぶ際に、保護者には相談しましたか?(n=850、単一回答方式)
保護者に相談して得た収穫、最多は「多様な視点を得られた」
志望校を選ぶ際に保護者へ相談したと回答した高校生576名を対象に、保護者とのコミュニケーションがどのように役立ったかを調査した。その結果、最多回答は「多様な視点を得られた(36.1%)」、以下「経済的な側面について理解が深まった(28.3%)」、「有益な情報交換ができた(27.6%)」と続いた。
Q4. 保護者とのコミュニケーションで、志望校選びに役立った点は何ですか?(n=576、複数回答方式)
保護者に相談して困ったこと、最多は「学力や成績に関する話題がストレスになる」
志望校を選ぶ際に保護者へ相談したと回答した高校生576名を対象に、保護者とのコミュニケーションで困っていることについて調査を行った。
その結果、最多回答は「学力や成績に関する話題がストレスになる(26.9%)」、次いで「家族の過度な期待やプレッシャー(22.0%)」、「自分の気持ちをうまく伝えられない(21.5%)」となった。一方で、「特になし」と回答した高校生も29.7%おり、保護者とのやりとりにストレスを感じないケースも一定数見られた。
Q5. 志望校を選ぶ際に、保護者とのコミュニケーションで困っていることは何ですか? (n=576、複数回答方式)
<調査概要>
調査対象 全国の高校生850名
調査期間 2025年4月9日~2025年4月14日
調査方法 インターネットリサーチ調べ
※回答率(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位までを表示しているため、合計数値は必ずしも100%とはならない場合がある。
出典元:株式会社明光ネットワークジャパン
構成/こじへい