
気温が上昇する初夏のこの時期。蒸し暑く汗ばむ場面が日常的に増え、「自分の体臭が周囲に不快感を与えているのではないか?」と心配している人は多いのではないだろうか?
アンファーが展開する「SCALP D」はこのほど、全国の30代~60代の男性300名を対象に「ニオイ」に関する調査を実施し、その結果を発表した。また、調査の結果を踏まえ、ニオイが発生するメカニズムと対策方法についての専門家による解説も併せて紹介する。
初夏、約2人に1人が「自分のニオイ」にドキッ。“ニオイのボーダーライン”は気温24.6℃から!
30~60代男性300名に実施した調査によると、約2人に1人が「初夏から梅雨にかけてニオイが気になる」と回答。さらに、年齢別に見てみると40~49歳の男性が約63%と最も「ニオイが気になる」ということがわかった。
また、「何℃くらいからニオイが気になり始めるか?」という質問には、平均24.6℃というリアルな“ニオイのボーダーライン”が判明した。気温が上がるとともに、ニオイへの意識が急上昇していることが明らかになった。
ニオイが気になる体の部位は「ワキ」「足」「頭」!約9割が“何かしらのニオイ対策”を実施
「ニオイが気になることがある」と回答した30~60代男性158名の「ニオイが気になる部位」は「ワキ」が最多となり、以下「足」、「頭」という回答が続いた。一方で、実に約9割が既に対策に取り組んでいるという結果に。現代男性にとってニオイ対策はもはや“身だしなみの一部”として浸透していることがうかがえる。
ニオイ対策を実施したきっかけは「自分のニオイにふと気づいた」が約6割と最多!
「ニオイに関して何か対策をしている」と回答した30~60代男性145名に、ニオイ対策を始めた理由について聞いたところ、最も多かったのは「自分のニオイにふと気づいた」(57.9%)。
中でも注目すべきは、「洗う前の洗濯物」(10.3%)や「枕のニオイ」(7.6%)など、自分のニオイに“後から”気づく場面が多数という結果だ。日常のふとした瞬間が、ニオイ対策きっかけになっているようだ。
ニオイ対策は“ニオイ対策グッズ派”多数、 “生活習慣派”はまだまだ盲点
具体的な対策としては、「制汗剤(24.8%)」「汗拭きシート(22.1%)」が上位を占め、やはりニオイ対策グッズが主流となった。中でもボディソープで“ニオイを根本的に洗い流す”のではなく、“ニオイを抑える”グッズが人気なようだ。
しかしニオイ対策を行っている男性が多い一方で、「運動(5.5%)」「睡眠の質の改善(3.4%)」「食生活の改善(3.4%)」など、表面的なニオイ対策ではなく抜本的に体の内側からの改善を図る“生活習慣派”はまだまだ少ないことがわかった。
約半数の男性が自身のニオイの“原因”を知らない!
ニオイが気になると回答した男性158名のうち、自身のニオイの原因を知らないのは約半数と、ニオイの原因に関する知識が乏しい実態が判明した。
さらに、皮膚から自然に放出される揮発性ガス=“皮膚ガス”という近頃話題のニオイの要因について知っている人はわずか約14%。情報のアップデートが追いついていないことが明らかになった。
まとめ
気温が25℃近くになると、約半数の男性が「自分のニオイ」に敏感になる――そんなリアルな実態が明らかになった。中でも注目すべきは、自身のニオイを“洗濯物”や“枕”といった身近なモノのニオイで知るという、少し切なくも共感を呼ぶエピソードの数々。
また、ニオイ対策は制汗剤などの“外側対策”が主流である一方、食生活や運動といった“内側対策”への意識はまだ一般的とは言えない。さらに、ニオイの新たな原因として注目されている「皮膚ガス」についても、その認知度は約14%にとどまっており、多くの人がその存在すら知らないという実態が浮き彫りになった。
こうした“正しい知識”と“実際の対策”のギャップが、知らぬ間に臭っているリスクを高めているのかもしれない。これから迎える梅雨〜真夏に向けて、見直したいのは「ニオイ対策」の方法だけでなく、“体の中と外、両面からの意識”。気温24.6℃を超える前に、一歩先の正しい対策を始めてみてはいかがだろうか。
■ニオイが発生するメカニズムと初夏からの対策方法を「SCALP D」商品開発担当が解説
初夏になると気温・湿度が上昇し、皮膚から汗や皮脂の分泌が増える。また、梅雨の時期が近づいているということもあり、満員電車や混み合ったエレベーター内などの密閉空間で、朝から不快に感じてしまう方が多いのではないだろうか。今回は、特にこれからの季節気になるニオイの原因 “皮膚ガス”の正体やその対策方法に関して解説する。
・そもそも皮膚ガスとは?
私たちの皮膚からは、目に見えないさまざまなガス状の物質が常に放出されている。これらは「皮膚ガス」と呼ばれ、汗や皮脂が皮膚常在菌に分解されることで発生する揮発性の有機化合物(VOCs)が主成分だ。具体的には、アンモニア、脂肪酸、アルデヒド類、硫黄化合物など、独特なニオイを持つ物質が含まれている。
皮膚ガスは、誰にでも生理的に発生するものだが、気温や湿度の上昇、皮脂分泌の増加、汗の量などによって放出量が増えやすく、ニオイとして感じられやすくなる。とくに初夏から夏にかけては、汗腺の働きがまだ慣れていない状態で急に暑くなるため、汗や皮脂が不安定に分泌されやすくなる。この汗や皮脂が皮膚表面の細菌と反応しやすくなり皮膚ガスを多く発生させる原因になるのだ。また、衣類も軽装になり皮膚表面が空気に触れる面積が増えるため、皮膚ガスのニオイがよりダイレクトに周囲に広がる傾向がある。
さらに、食生活(ジャンクフードやアルコール)、ストレス、睡眠不足などが体内環境を乱し、皮脂の質の変化によるより不快なニオイを放つ皮膚ガスが発生しやすくなる。
このように皮膚ガスは、日常の生活習慣と密接に関係しており、単なる汗臭とは異なる“体の内側からのサイン”とも言える存在だ。だからこそ、体を洗うなどの外側からの対策に加え、生活習慣の見直しなど内側からの対策が重要になってくる。
・ニオイの対策方法は?
ニオイ対策として、毎日の入浴や洗浄で汗や皮脂をしっかり洗い流し清潔を保つことが基本だ。また、ニオイには汗・皮脂をしっかり落とすような製品を、頭皮臭には爽快感があり、ニオイ対策できるような製品で対策を行うと効果的だ。
加えて、バランスの良い食事、十分な睡眠、適度な運動やストレス対策などインナー対策を心がけることで体内の健康を保ち、皮膚ガスの発生を抑えることができる。また、汗をかいた際は、速やかに汗を拭きとることも大切だ。以上のように、生活習慣の積み重ねがニオイ対策につながるので、これからの時期は特に意識してみてほしい。
■あなたは大丈夫?皮膚ガス・ニオイ対策チェックリスト
<外側からのニオイ対策>
□ 毎日しっかり入浴し、汗や皮脂を洗い流している
□ ニオイの気になる部位(ワキ・頭皮・足など)を重点的に洗っている
□ ニオイ対策に特化したボディソープやシャンプーを使用している
□ 汗をかいたらすぐに拭き取る、または着替えるようにしている
□ 吸汗速乾インナーや通気性の良い服を選んでいる
<内側からのニオイ対策>
□ 脂っこい食事やニオイの強い食品(ニンニク・香辛料など)を控えている
□ アルコールの摂取頻度を抑えている
□ 発酵食品や食物繊維を意識的に摂っている
□ 十分な睡眠がとれている/睡眠リズムが安定している
□ ストレスを感じたらリフレッシュや運動で発散している
□ こまめに水分をとり、汗の濃度を薄めようとしている
チェックが7個以下の方は、皮膚ガス・ニオイ対策が不十分かも知れない。これからの季節に向けて、体の外側と内側の両面からニオイ対策を見直してみよう。
<調査概要>
調査手法: インターネットリサーチ
対象者条件:30~60代男性
サンプル数:n=300
調査地域:全国
調査実施日:2025年5月
出典元:アンファー株式会社
構成/こじへい