
物価が高騰する一方、給与が思うように上がらない状況が続く昨今。生活者の何割が消費意欲を減退させ、また、何割がお金への不安を抱えているのだろうか?
家計診断・相談サービス「オカネコ」を運営する400Fはこのほど、全国の「オカネコ」ユーザー383人を対象に「オカネコ 新年度の家計に関する調査」を実施し、その結果を発表した。
収入の変化:昨年比で「減少」が「増加」を上回る
「収入(現時点の見込み)」に関する調査では、25.1%の人々が昨年度と比べて「減った」と回答した。一方、「増えた」と答えたのは23.5%にとどまり、収入の減少を感じている人が若干上回る結果となった。
消費意欲の変化:過半数が「減少」を実感
「消費意欲」に関する調査では、昨年度と比べて「減った」と回答した人が54.3%(内訳「かなり減った」が19.6%、「少し減った」が34.7%)に達し、過半数が消費意欲の低下を感じていることがわかった。これに対し、昨年度と比べて「増えた」と回答した人は17.0%(内訳「少し増えた」が13.6%、「かなり増えた」が3.4%)と約6人に1人程度しかいない結果となった。物価高騰や収入減少などの経済的要因が影響してか、昨年度よりもさらに消費意欲の低下を感じている人が多いことがわかった。
消費行動の変化:控えめな傾向…「かなり控えたい」が26.1%、「少し控えたい」が32.9%
「消費行動」に関する調査では、昨年度と比べて「かなり控えたい」が26.1%、「少し控えたい」が32.9%と、消費を控えたいと考えている人が合計59.0%に達した。昨年度と比べて、多くの人が消費の削減を意識していることがわかる。
お金の不安:昨年度より「増した」人が59.0%
「お金の不安」に関する調査では、昨年度と比べてお金の不安が「増した」と回答した人が59.0%に達した。一方で、お金の不安が「減った」と回答した人はわずか6.3%にとどまり、多くの人々が昨年よりもさらに経済的な不安を抱えている現状が明らかとなった。
節約意識の高まり: 83.0%が節約を意識、節約したい1位「食費」、2位「光熱費」、3位「交際費」
今年度、特に節約を意識している人は83.0%に達した。節約したい項目としては、1位「食費の削減」が52.8%、2位「光熱費の削減」が51.3%、3位「交際費の削減」が31.1%という結果となり、生活に必要な基本的な費用を削減する意識が高いことがわかる。これらの結果から、根本的な生活行動が抑制されている現状が浮き彫りとなった。
新生活ならではのお金のトラブル: 4人に1人が「経験あり」
これまで新生活(住まいや勤め先などの生活環境に変化があった時)ならではの、お金のトラブル(損をしてしまった)経験について、「ある」と回答した人は25.1%となった。
特に多かったトラブルは、1位「新生活での予想外の出費など”お金の計画不足”によるトラブル」が22.9%、2位「退去時の原状回復などの“住宅の賃貸借”トラブル」が21.9%、3位「ネットショッピングなどの”ショッピング関連”トラブル」が20.8%という結果になった。生活環境が変化する中で4人に1人もの人が予期せぬ金銭的なトラブルの経験があることが明らかとなった。
<調査概要>
調査名:オカネコ 新年度の家計に関する調査
調査方法:WEBアンケート
調査期間:2025年4月11日(金)~2025年4月13日(日)
回答者:全国の『オカネコ』ユーザー383人
回答者の年齢:20代以下3.9%、30代17.5%、40代25.1%、50代32.9%、60代以上20.6%
回答者の世帯年収:400万円未満26.9%、400万円以上600万円未満19.3%、600万円以上800万円未満17.2%、800万円以上1,000万円未満13.8%、1,000万円以上1,200万円未満6.3%、1,200万円以上11.0%、分からない5.5%
出典元:オカネコ 新年度の家計に関する調査、家計診断・相談サービス「オカネコ」調べ
構成/こじへい