
弁護士法人 東京新宿法律事務所は、地方の実家の相続手続きを経験したことがある40代以上の男女を対象に「地方の相続問題」に関する調査を実施。結果をグラフにまとめて発表した。
地方の実家の相続を経験した40代以上の男女の半数以上が「相続手続きに苦労した」
まず「地方の実家の相続手続きで苦労したか」を聞く設問への回答では、1位が「やや苦労した」で34.2%、2位が「あまり苦労しなかった」で31.5%、3位が「非常に苦労した」で20.3%という結果になった。
1位と3位の回答を合計すると回答率50%を超える形となり、この結果から、地方の実家の相続を経験したことがある40代以上の男女の半数以上が、相続手続きで苦労したことが判明した。
■地方の実家の相続手続きで最も苦労したことは「知識がなく不安が強かった」
次に、地方の実家の相続手続きで、苦労した(非常に苦労した、やや苦労した)と回答した人を対象に「地方の実家の相続手続きで、どのような点に苦労したか」を聞いた。
この回答では、1位が「知識がなく不安が強かった」で48.3%、2位が「書類の収集・作成に時間がかかった」で47.2%、3位が「手続きが複雑でわかりにくかった」で43.3%という結果が得られた。
苦労した点として、相続に関する知識や経験が少ないことが要因の回答が上位に並んだことになる。
地方特有の相続問題で主に直面したこと
地方の実家の相続手続きで苦労したと回答した人を対象に、「地方特有の相続問題でどのようなものに直面したか」を聞いたところ、1位が36.7%で「実家が遠方で通うのに負担があった」。以下、2位が「不動産に資産価値がほとんどなかった」で25.0%、3位が「地元に信頼できる専門家が見つからなかった」で24.4%となった。
この結果から、地方特有の相続問題で主に直面したことは、「実家が遠方で通うのに負担があったこと」や「不動産に資産価値がほとんどなかったこと」であることがわかった。
■地方の実家の相続手続きで苦労した40代以上の6割が「弁護士や税理士などの専門家のサポートを受けた」
また、地方の実家の相続手続きで、苦労したと回答された方を対象に「相続手続きにおいて、弁護士や税理士などの専門家のサポートを受けたか」を聞いた設問への回答では、1位が「はい」で55.0%、2位が「いいえ」で45.0%となった。
この結果から、地方の実家の相続手続きで、苦労した40代以上の男女の6割弱が、弁護士や税理士などの専門家のサポートを受けたということが明らかになった。
■弁護士や税理士などの専門家に依頼したことで得られた主なメリット
次に、相続手続きにおいて、弁護士や税理士などの専門家のサポートを受けた人を対象に「相続手続きにおいて、弁護士や税理士などの専門家に依頼したことで、主にどのようなメリットを感じたか」を聞いた設問への回答では、1位が「手続きがスムーズに進んだ」で47.5%、2位が「ミスや漏れがなく安心できた」で43.4%、3位が同率で「不安やストレスが軽減された」と「時間と手間を大幅に省けた」で41.4%という結果が得られた。
4位以降も20%以上の回答率のことから、相続手続きにおいて、弁護士や税理士などの専門家に依頼したことで、得られたメリットは多岐に渡ることが推察できる。
■地方の実家の相続手続きで、苦労しなかった40代以上も4割が「専門家のサポートを受けた」
次に、地方の実家の相続手続きで、苦労しなかった(あまり苦労しなかった、まったく苦労しなかった)と回答した人を対象に「相続手続きにおいて、弁護士や税理士などの専門家のサポートを受けたか」を聞いた設問への回答では、1位が「いいえ」で56.7%、2位が「はい」で43.3%となった。
この結果から、地方の実家の相続手続きで、苦労しなかった40代以上の男女の4割強が、相続手続きにおいて、弁護士や税理士などの専門家のサポートを受けたということがわかった。
■地方の実家の相続手続きに苦労しなかった主な理由とは
地方の実家の相続手続きで、苦労しなかったと回答された人を対象に「地方の実家の相続手続きに苦労しなかった理由は何か」を聞いた。
その結果、1位が「相続人間での話し合いがスムーズだったため」で53.3%、2位が「相続人が少人数だったため」で48.0%、3位が「弁護士や税理士などの専門家に依頼したため」で25.3%という回答が得られた。
地方の実家の相続手続きに苦労しなかったのは、「相続人間での話し合いがスムーズだったため」や「相続人が少人数だったため」を理由とする人が多いことがわかる。
調査結果まとめ
調査結果から、地方の実家の相続を経験したことがある40代以上の男女の半数以上が、相続手続きで苦労したということが明らかになり、相続手続きで苦労した点は、相続に関する知識や経験が少ないことに起因することが上位の回答に並ぶ形になった。
さらに、地方の実家の相続手続きで苦労したと回答した人が直面した主な地方特有の相続問題は、「実家が遠方で通うのに負担があったこと」や「不動産に資産価値がほとんどなかったこと」であることが判明。
また、地方の実家の相続手続きで苦労した40代以上の男女の6割弱が、弁護士や税理士などの専門家のサポートを受けたということが明らかになり、相続手続きにおいて弁護士や税理士などの専門家のサポートを受けたことで、得られたメリットは多岐に渡ることがわかった。
一方で、地方の実家の相続手続きで苦労しなかった40代以上の男女の4割強が、相続手続きにおいて弁護士や税理士などの専門家のサポートを受けたと回答しており、地方の実家の相続手続きに苦労しなかったのは、「相続人間での話し合いがスムーズだったため」や「相続人が少人数だったため」といったことを理由とする人が多いことが考えられる結果となった。
調査概要
調査期間/2025年4月21日~4月23日
調査方法/インターネット調査
調査対象/地方の実家の相続手続きを経験したことがある40代以上の男女
調査人数/330名
モニター提供元/RCリサーチデータ
関連情報
https://www.shinjuku-law.jp/
構成/清水眞希