
新年度のスタート月である4月が慌ただしく過ぎ去り、GWを挟んで迎えた5月。この時期は心や身体が疲弊しやすく、とりわけ、産休・育休から復職したばかりの働くママはしんどさを感じてしまうようだ。
花王マジックリンはこのほど、全国のフルタイム・時短勤務で働いている18~59歳の男女824名、産休・育休からフルタイム・時短勤務の仕事への復職を経験した女性431名を対象にした意識調査を実施し、その結果を発表した。
2人に1人が5月に「しんどい」と感じた経験あり
5月は新たな環境を迎えてから約1か月が経ち、ようやく慣れてくる時期だ。全国のフルタイム・時短勤務で働く18~59歳の男女824名に「5月にしんどいと感じたことがあるか」と聞くと、半数以上の55.1%が「ある」と回答した。
5月に「しんどい」と感じた人に起こっていたできごととして、最も多かったのは「異動(28.3%)」、次いで「上司の変更(24.3%)」、「新卒入社(20.4%)」「転職(19.7%)」であり、働く環境に変化があると5月に「しんどい」と感じることが多い傾向にあるようだ。
具体的なエピソードを見ると、「環境や人や仕事に慣れず心が疲弊してきてしまった」、「反りが合わない上司が異動してきた」といった職場の環境変化による「しんどさ」の他にも、「季節の変わり目で身体がだるい」といった季節による体調変化や、「連休明けの仕事始めで身体が仕事に慣れるまでしんどい」といったゴールデンウィークの長期休暇後に日常生活に戻る「しんどさ」が挙げられた。
また、「新卒で慣れない仕事と環境で疲れていてゴールデンウィークを楽しみに頑張っていたが、それが終わるとどっと憂鬱な気分になって、休み明けに仕事に行くのが本当に嫌だった」といったエピソードもあり、4月に新たな環境で気を張って頑張る分、5月に「しんどさ」が現れてしまうこともあるようだ。
「5月のしんどさ」は復職ママにも!4月に復職したママにとって特に「しんどい」時期は、復職直後の5~6月
産休・育休からの復職を経験した全国の女性431名に、復職後1年間についてのことを聞いた。復職したタイミングとしては、4月(50.2%)が最も多くなっている。
また、復職ママの91.4%が「復職後の生活がしんどい」と感じたことがあり、特に「しんどい」と感じた時期は復職から「2~3ヶ月後」が59.7%と大半を占めていた。4月に子供の入園や復職を迎え、慣れない環境の中で頑張ってきた分、5~6月頃に「しんどさ」が募ってしまうことが多いようだ。
さらに、保育園・幼稚園からの急な呼び出しが多かった時期は「復職から2~3ヶ月以内(46.6%)」が最も多い結果に。4月に入園した子供にとっても、5~6月頃は体調を崩しやすい傾向にあると考えられる。
復職後2~3ヶ月に「しんどい」と感じた具体的なエピソードとしては、「久しぶりに社会に出るので口が回らなかったり、思うように仕事ができなかったりして落ち込んだ」、「丸9ヶ月現場から離れたら、勘を取り戻すのは大変」といった再び仕事へ慣れることの大変さや、「家に帰ってからも忙しい、次の日があっという間に来る」、「子供が体調を崩すことが多くなり、仕事との調整が大変だった」といった育児と仕事の両立の難しさについての体験談が見られた。「毎日が精一杯で今となっては覚えていない」、「家事と育児で睡眠時間が取れなかった」といったコメントもあり、復職ママの生活がいかに大変かうかがえる。
復職ママのほぼ全員が「仕事と家事・育児の両立が大変だった」と回答
復職後に「仕事と家事・育児の両立を大変に感じていたか」を聞いたところ、99.1%とほぼ全員が大変に感じていることが明らかに。最も大変に感じていたこととしては、「子どもの送り迎え(32.6%)」、次いで「子どもの急病時の仕事の調整(32.3%)」、「帰宅後・終業後の家事・育児(17.6%)」が多くなっている。
仕事と家事・育児の両立が大変と感じたエピソードとして、「保育園に迎えにいき、その後帰宅途中で買い物をし、帰宅してから保育園の洗濯物を洗うと同時に、外の洗濯物を取り込み、買い物を冷蔵庫に入れつつ晩御飯の用意をする。子供がぐずることもありトイレに連れていったり、ごはんを食べさせたりが同時進行で子供が寝るまでバタバタ。寝た後は明日の準備や片付けで時間に追われる日々だった」などの声があり、復職ママの非常に忙しい毎日が想像できる。
復職ママが疲れを取るために本当はやりたかったこと1位は「ゆっくりとお風呂に浸かること」
復職後に「疲れを取るために本当はやりたかったけどできていなかったこと」を聞くと、1位「ゆっくりとお風呂に浸かる(42.5%)」、2位「帰宅後、横になってくつろぐ(39.9%)」、3位「長時間睡眠をとる(38.1%)」という結果に。温かいお風呂にゆっくりと浸かってリラックスすることは、復職ママにとって疲れをとるための癒しのひとつとなりそうだ。
一方で、74.7%が「お風呂掃除が面倒でシャワーを浴びるだけで済ませてしまうことがあった」と回答しており、仕事と家事・育児の両立の忙しさの他にも、「お風呂掃除の大変さ」が湯船につかる入浴を妨げる要因となっている。
お風呂掃除で大変に感じていることは「こすって掃除をするのがしんどい(61.5%)」が圧倒的に高く、多くの人がこすることを負担に感じていることが明らかになった。
<調査概要>
実施期間:2025年4月14日~4月16日
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
調査対象:
(1)現在、フルタイム・時短勤務で働いている18~59歳の男女824名
(2)産休・育休からフルタイム・時短勤務の仕事への復職を経験した女性431名
※単一回答の集計結果は小数点第2位以下を四捨五入しているため、合計しても100%にならないことがある。
出典元:花王マジックリン調べ
構成/こじへい