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ChatGPTを検索ツールとして利用している人も増えてきた。
Google検索(ググる)よりもほしい情報がピンポイントで引き出すことができたり、広告を回避できたりするなど利便性は非常に高い。
しかし、ChatGPTはこれまでのウェブ検索と同じ方法で検索しても良い検索結果を見つけることができない。
本記事ではChatGPTを使用した検索(GPTる)テクニックについてまとめた。
「単語」ではなく「文章」で検索する
これまでのウェブ検索では、私たちは頭の中にある文章を単語に置き換えて検索をしていた。
例えば「エチオピアの首都ってどこだっけ?」という疑問を調べたい時は「エチオピア 首都」といった具合だ。
ググることが当たり前になった私たちには無意識のうちにこの置換を行なってきたが、GPTるではそのプロセスが不要だ。
頭の中の疑問を、そのまま文字にするだけで回答が得られるようになる。
さらに、「⚫︎⚫︎をしたいから」「××で調べ物をしていて」など「目的」を明示することで、曖昧な疑問であっても望んだ回答が得られるようになる。
悪い例:「大阪 名物 食べ物」
良い例:「8月に大阪旅行に行くんだけど、これは食べておいた方がいいっていう大阪名物ある?」
「情報源」を指定する
実は利便性が大きく向上するのがこのポイントだ。
近年のウェブ検索では広告記事や質の悪いまとめサイトが乱立されており、一次ソースや信頼できるメディアからの情報を見つけるのが困難になっていることがままある。さまざまなサイトを巡りながら、なんとか目当ての情報に辿り着くというのが現在のウェブ検索スタイルだが、ChatGPTではその手間を大きく省略することができる。
はじめから、情報源を指定して検索(プロンプトを入力)すれば、こちらのイメージした検索結果が得られることができる。
良い例:
「最近のテクノロジー業界でのAI採用動向を、信頼性の高いサイトやレポートを参考にして教えて」
「2025年の主要なスマートフォン市場のトレンドを、公式レポートを中心に調べて」
検索する「範囲」を指定する
ChatGPTの検索能力は非常に優秀だ。そのため、あらゆる情報を網羅することができる。しかし、私たちはそこまで広範囲に情報を求めていることは少ない。「いつ」や「どこ」「誰」といった範囲を指定することで、より求める検索結果を得ることができる。
悪い例:「いま流行っている食べ物を教えて」
良い例:「2025年に入ってから、日本の10代の女性の間で流行っている食べ物を教えて」
「複数の情報」を同時に検索する
ChatGPTでは情報を検索するだけでなく検索した情報をさらに分析したり、要約してもらうことも検索と同時に行なうことができる。
もし「最近のeスポーツ市場で人気のゲームタイトルは何だろう…その中で一番古いタイトルはどれだろうか」と思った時、これまでは次のようなステップが必要だったはずだ。
①スポーツ市場の人気ゲームタイトルを調べる
②ゲームのタイトルを検索して発売年を調べる
③②を繰り返す
ChatGPTであれば次のような検索をして貰えば一度に結果まで辿り着くことが可能だ。
「最近のeスポーツ市場で人気のゲームタイトルを教えて。またそのタイトルを発売年順に一覧にしてほしい」
他にも、検索した情報を
「3行で要約して」
「表にまとめて」
といった結果のフォーマットも検索と同時に指定することもできる。
また、無料版のChatGPTを利用している人は高度なモデルのChatGPTの仕様には回数制限がある。そういった視点でも、複数の検索を一度のプロンプトにまとめることは有効だ。
「情報の鮮度」に注意
GPT-3.5の頃はChatGPTにウェブ検索機能がなかった。そのため、学習データ以降の情報に対応できずに当時は「それっぽい古い情報」で答えていた。
そのイメージで「ChatGPTの検索は精度が悪い」と感じている人も多いかもしれない。しかし、ChatGPT-4oにはウェブ検索ができるようになっているのでリアルタイムの情報をリサーチすることができる。最新情報が必要なときは「⚫︎⚫︎年⚫︎月時点で」と補足すればより確実に最新情報の検索をしてもらえる。
これまで慣れ親しんだウェブ検索から少し方法も変わるのではじめは戸惑うかもしれないが、ChatGPTを使った検索テクニックを身につければウェブ検索より早く、便利な検索ツールになる。
文/峯亮佑