
サムネイルの画像を見て、これが何に使うアイテムなのかわかった人はどれだけいるだろうか。一見ただの黒い球。持ってみてもただの黒い球。しかし、パカッと割れば安定性抜群のパソコンスタンドに変身する。
体もパソコンも。パソコンスタンドで負担を軽減
パッケージには、高さ約2.4cmとの記載があった(半球の状態で)。その程度で何か効果はある…?と思うかもしれないが、使えばすぐに良さがわかるはず。視線が自然に上がり、首や肩への負担が軽減される。なんの誇張もなく、これはしっかり体感できると思う。
スマホやパソコンの長時間使用によって、首が“まっすぐ”になってしまうストレートネックは、多くの現代人が抱える悩み。ガジェットで少しでも解消したい。
かく言う筆者は、自宅の作業スペースにはゴツいパソコンスタンドを設置している。今回の”黒い球”はモバイル用途に購入したアイテムだ。
なお、パソコンスタンドの恩恵は体への負担軽減だけではない。パソコンとデスクの設置面積が減るため、放熱性の向上にも期待できる。
そもそも、パソコンなどの電子機器を長く使い続けたり、高いパフォーマンスを持続的に発揮させたりするためには、冷却が重要だ。スタンドで熱の通り道を作る程度でどのくらいの冷却効果があるかは定かではないが、しないよりはずっとマシだろう。
商品パッケージ。「ノートPC用放熱スタンド」としてダイソーで販売されている。
「でも、パソコンスタンドって色々あるよねえ。その黒い球の何がいいの?」。もっともな疑問だ。
筆者は、これまでいくつものモバイル用パソコンスタンドを使ってきた。
たとえば折りたたみタイプ。展開するとスキーのジャンプ台のようになり、高さを何段階かで調整できるものもある。キャリングケースが付属するのものも多い印象だ。この手のタイプは、“しっかりしている”一方で、どうしてもかさばるのがネック。ただ、アルミを採用するなど軽量化は進んでいる。
もう一つは、パソコンの背面に貼るタイプ。一枚板になっているものもあれば、2つのパーツに分かれた脚のようなものもある。いずれも薄型化が進んでいて、モバイル性は高い(そもそも張り付いているし)。ただし、剥がすときが問題だ。モノによってはシール跡が残ってしまうこともあるだろう。また、“展開しなくてはならない”というのが手間だ。矛盾するようだが、別にスタンドがなくてもいいときだってある。この手のタイプは、いくら薄型化しているとはいえ、展開せずにパソコンを使うとガタつきをうんでしまう。
その点、ダイソーの“黒い球”はすばらしい。使いたいときはパカっと割ってパソコンの下に置くだけ。使わないときは球にしてカバンやガジェットポーチに放り込んでおけばいい。
安定感も高く、筆者が利用した限りガタつきを感じることはなかった。素材は熱可塑性エラストマーで、程よく硬く柔らかい。キーボードをタイピングする衝撃を吸収してくれている感もある。
当然、折りたたみタイプには安定感などで劣るのだが、何より100円。1個持っておいて損はない。筆者は、レギュラーガジェットに仲間入りさせた。
MacBookシリーズのユーザなら、本体のゴム足に合わせて置くといい。
使わないときはニギニギして集中力を高めるのもいいかも。ゴム臭さはほとんどないので、手に臭いが移るようなこともないと思う。
文/関口大起(https://x.com/t_sekiguchi_)