
人生100年時代を迎え、人口動態の変化や婚姻率の減少が進む中、ミドルシングル(45歳~64歳の未婚・一人暮らし)は増加している。地縁や血縁が少ないことから社会的孤立が深刻化し、身体的・精神的・社会的健康の低下が懸念される。
旭化成ホームズのLONGLIFE総合研究所(※1)は、この世代のくらしの実態を明らかにすべく、昨年5月の第一弾「50代のくらしに関する調査」に続き、ミドルライフ研究会の調査研究第二弾「50代を中心とした未婚者のくらしに関する調査(※2)」を実施したので、結果をお伝えしよう。
※1.関連リリース:https://www.asahi-kasei.co.jp/j-koho/press/20240528-01/index/
※2.本調査は現在未婚で一人暮らしの45~64歳(ミドルシングル)の計1,600人(男女各800名)対象
現在のくらしに満足している人は4割以上!満足度が高い人がやっていることは?
現在のくらしの満足度については、10~6点が42%、4~0点が29%と満足しているミドルシングルが多い結果に。また満足している人42%のうち、女性が約6割を占めていることもわかった。
満足しているミドルシングル(現在のくらしの満足度10~6点)の価値観を見てみると、「一人の時間を有意義に過ごせている(78%)」、「自分の人生は自分で決めてきた(76%)」、「今のライフスタイルが自分に合っており今後も大切にしたい(75%)」と回答しており、どちらでもない・不満(現在のくらしの満足度5~0点)の方と比較すると一人でのくらしに価値を見出して楽しんでいることがうかがえる。
また、「一人でいても寂しいとは感じない(75%)」とシングルであることで孤独や寂しさを感じているわけではないようだ。
くらしの満足度の高いミドルシングルはどのようなことを実践しているのかを3つの健康的観点(※3)(身体的健康(からだ)・精神的健康(こころ)・社会的健康(交流))で調べた。
「からだ」面では、「休息をしっかりとる(71%)」「規則正しい生活をしている(58%)」と運動の機会を持つ・サプリ等を意識的に飲むなどの積極的な行動よりも基本的な生活習慣が大事だということがうかがえる。
「こころ」面でも、目標や計画を立てる・知識や経験を積極的に得ることよりも「自分なりの楽しみを見出している(72%)」「自分に合った気分転換方法がわかっている(68%)」と満足度を高める自分なりのポイントがあるようだ。
さらに「交流」面では、新しい交流をどんどん求めるよりもつかず離れず気楽なつながりや旧友とのつながりが満足度の高さのポイントと考えられる。
※3.身体的健康(運動・栄養・睡眠・定期的な健康診断などを通じて健康な体を維持すること)、精神的健康(ストレス管理・ポジティブな思考・趣味などの精神的健康を促進する活動に従事すること)、社会的健康(人間関係築き、サポートネットワークを持ち、他者とのつながりを感じること)
調査概要
調査時期:Webアンケート調査 2024年12月
調査対象:45~64歳の未婚の男女かつ、一人暮らしで子どもなし
有効回答数:Webアンケート調査 1,600件
関連情報
https://www.asahi-kasei.co.jp/j-koho/kurashi/index.html/
構成/Ara