
古くから飲みの席に根付く「とりあえずビール」の文化。しかし中にはビールが苦手な人もおり、おまけにお酒が飲めない人も少なくない。そういった人たちへのゆるやかな強要とも捉えられかねないこの古い慣習について、40歳以上の人たちはどのような意見を持っているのだろうか?
NEXERはこのほど、40代以上の男女630名を対象に「最近の飲み会のとりあえずビール事情」についてのアンケート調査を実施し、その結果を発表した。
48.7%が「とりビー」文化がないと回答
「会社や仲間内の飲み会などで、とりあえずビールから頼む習慣はあるか」と尋ねたところ、48.7%と半数近くが「ない」と回答した。
「とりあえずビール」の習慣について、どう感じるかについて自由回答形式で尋ねたところ、以下のようなコメントが寄せられた。
●とりあえずビールから頼む習慣がある人のコメント
・飲みたくないので困る。(40代・女性)
・便利でよいと思う。(40代・女性)
・好きなものを頼めば良いのにと思う。(40代・男性)
・注文を考える手間がなくなるので良いと思う。(40代・女性)
・悪いとは思わない。でも最初から焼酎飲みたいとも思う。(40代・男性)
・自分は飲めるからいいですけど飲めない人もいるので、とりあえずではなくみんなに聞いてから注文した方がいいと思います。(40代・男性)
・昭和~平成中期ぐらいまでは上司や先輩の言う事は多少理不尽でも絶対だったが、今は「アルハラ」にも厳しい時代なので各々が好きなドリンクを頼めば良いと思う。(50代・女性)
・何も考えなくていいので、良い習慣だと思う。(60代・男性)
●とりあえずビールから頼む習慣がない人のコメント
・個人の自由だと思う。(40代・男性)
・習慣になっている人は続けて、飲みたい物がある人は飲みたいものを頼めばいいと思います。(40代・女性)
・飲みたい人はいいけど、私は嫌なので巻き込まないでほしい。(40代・女性)
・ビール飲めない人からするといい迷惑。(40代・女性)
・ビールが主流だと思うし、バタバタしている一番最初に「とりあえずビール」は別に良いのではないかと思います。 定員さんを待たせてしまうし…。(40代・女性)
・ビールがあまり得意ではないので、あまり好きではない習慣。(40代・男性)
今と昔では変化あり!令和の飲み会で「とりビー」は絶滅危機?
「今と昔で『とりあえずビール』に変化があったと感じるか」について尋ねたところ、「とても感じる」が7.3%、「やや感じる」が24.4%で合わせて32.2%の人が、今と昔で「とりあえずビール」に変化があったと感じていることがわかった。
具体的にどのような変化を感じるかについて自由回答形式で尋ねたところ、以下のようなコメントが寄せられた。
・お酒の選択肢が増えた。(40代・女性)
・以前より強制的な人がいない。(40代・男性)
・周りに合わせず自分の意思を伝える人が増えたから、ビール以外の人も多くなったのではと。(40代・女性)
・みんな飲みたいものを頼むし、最近は酒自体飲まない人が多い。(40代・男性)
・ハイボールや焼酎炭酸割り、ジンソーダなど、以前はあまりやらなかった飲み方が増え、ビール以外にもとりあえずスカッと喉越し良く飲めるものが増えたと思います。(40代・女性)
・スマートフォン、SNSの普及によりハラスメント行為に厳しい時代になったので、お酒が苦手な人も「アルハラ」を理由に意見が出来るようになった。(50代・女性)
・若い社員は最初から酎ハイやサワーを飲んでいるから。(60代・男性)
3割が「部下や年下の人などもいる飲み会の席で昔よりも気を付けている」と回答
部下や年下の人などもいる飲み会の席で、昔と比べて気を付けていることはあるかと尋ねたところ、30.0%が「ある」と回答した。
どのようなことに気を付けているかについて自由回答形式で尋ねたところ、以下のようなコメントが寄せられた。
・酒に弱い人、嫌いな人がいるから気をつかう。(40代・男性)
・あまりプライベートについて詮索しないようにする。(40代・女性)
・お酒を無理に勧めない。自分達の好きな物を好きなペースで飲み食いしてもらう。(40代・男性)
・ハラスメントにならないように。(40代・男性)
・アルコールを過度に勧めない、もちろん一気飲みや悪酒はさせないし、強要もしない。(50代・男性)
・通常の会話でも当たり障りのない事を話し詮索等はしない…良かれと思った事でも全てハラスメント扱いされて騒ぐ人が稀にいて怖いため。(50代・女性)
・酒を飲む事を強要しない。特に”俺の酒は飲めないのか”は絶対に言わないようにしている。(60代・男性)
・自慢をしない。人の自慢話などほとんどの人は聞きたくないし、場がしらけることに年を取って気付いた。(60代・男性)
<調査概要>
調査期間:2025年3月3日 ~ 3月10日
調査機関:株式会社NEXER(自社調査)
調査対象:40代以上の男女
有効回答数:630サンプル
調査方法:インターネット調査
構成/こじへい