
今回のお酒はコレだ!!
↑『THE PEEL(ザ ピール)』(サントリー)350ml。ウチの近所のスーパーで、税込み152円でした。
サントリーの『THE PEEL(ザ ピール)』! テレビのCMで見て気になって買って呑んだんだけど、かなり好きなタイプのお酒ですよ。
CMでもレモンの皮を薄削りするような映像が流れてたんだけど、レモンの皮……ピールがこの製品のキモというか売りなんすね。
いわゆる普通のレモンサワーっていうのは、蒸留酒(缶のレモンサワーはウォッカを使ってるのが多い)を炭酸水で割ってそこにレモンの風味を加味してるんですが、『ザ ピール』は、蒸留酒にレモンの果皮を浸漬(ようするに漬け込んで)させてレモンスピリッツを作り、それを炭酸で割ってる。
なんでレモンの香りとかホロ苦さが、大人っぽくコアの部分から効いている。でもって甘みがなくって、酸味がシュッと分かりやすく感じる。
そんなお酒には、エッジが効いた酸味。そしてお酒にはない甘み。そしてお酒のレモン感に負けないコッテリした味のツマミを合わせたい。
ホロ苦レモンサワー×パンチ効いた大根のポリポリ=悦楽の巻
ってことで開発しました今回の料理は『旨パンチ切干大根』です。
切干大根って、ズ~ッと煮て食べるモノだと思われてたけど、10年くらい前から、煮ることなく水で戻しただけの切干大根に酢醤油だったりマヨネーズだったりを和えて、サラダ感覚で食べる料理が出てきたんですよね。
でも酢醤油やマヨネーズで和えるだけだと、この『ザ ピール』と合わせた時、ちょっとアテとしてのパンチが足りないんで、パンチとコクをグッと際立たせることを重視した味わいにして、今回も料理をやったことのない幼稚園児でも調理可能な簡単な調理過程を実現いたしました。
ということで前書きは以上で材料紹介。
↑○焼肉のタレ(なんでも好きなのを使ってください)。使用量は後述。
○お酢。一番休めの穀物酢で充分。使用量は後述。
○切干大根。写真は近所のスーパーで一袋188円で買ったヤツ。使用量は後述。
○砂糖。写真は三温糖ですが、グラニュー糖でもなんでもよし。使用量は後述。
↑あと、こういうビニールの密閉袋の一番小さなサイズをひとつ使います。ブランドモノもございますが、百円ショップで10枚位が百円で売ってるヤツで充分。
さ、ここから作り方……つっても簡単すぎて笑うぞ。
↑一人前を作る量で説明します。切干大根を大人のコブシ大くらいの量を使います。この写真、横にあるのがオレのスマホなんですが、まぁだいたいこのくらいの量で、厳密に考えることはない。
↑その切干大根をビニールの密閉袋に入れて、そこに水道の水を入れて、上のジッパーを締める。でもって30分ほど放置することで、乾燥していた切干大根を戻す。マゾの人間が放置されてウハウハするように、切干大根も水の中で放置されるとウハウハ美味しくなっていくのだ。
↑30分放置したら、ビニール袋の中の水を捨てる。チャックをちょっとだけ開けて、その隙間に指を突っ込んで、中の切干大根が水と一緒に出ていかないようにブロックして水だけ捨ててください。この写真を撮る時は、左手でカメラのシャッター押しながら、右手だけで水を捨てる作業をするという困難な状況での水捨てだったけど、特に問題なくできたんで、両手使えば簡単な作業ですよ。
↑水があらかた捨てられたら、袋ごと切干大根を絞るようにして、よく水を切る。で、一回水を切ったら、そこにまた水を入れて、切干大根を水の中で袋ごと揉んでから、放置しないですぐに水をさっきと同じように捨ててから絞る。この『水入れて揉んで水を捨てて絞る』という作業を3回ほど繰り返す。すると切干大根特有の大根の臭みがほとんど消えてくれる。
ここで注意事項! 切干大根も商品によっては、一本一本の切り身というか繊維が長いヤツがあるんですよね。そういうヤツは食べる時に食べ辛いんで、もしも最初に切干大根をビニール袋の中に入れる時に「これ、一本一本がそのまま食べるにしては長すぎるぞ」と思ったら、3回水を入れて絞った後に、キッチンバサミを袋の中に突っ込んでチョキチョキと切干大根を切ってやるといい。ただ、この時にビニール袋に穴を開けないように気をつけてください。
↑ビニール袋の中には、絞って水の切れた切干大根が入ってる状況だと思いますか、そこにまず砂糖をカレーを食べる大きなスプーンならば軽い山盛り1杯入れる。コーヒーとか呑むときに使うティースプーンならば山盛り2杯入れる。ま、量は目分量の大体でいいです。続いて、焼肉のタレを切干大根がヒタヒタになる寸前くらいの量をトプトプと注ぎ込む。さらに続いて、お酢を、先ほど入れた焼肉のタレの半量くらい、これまた注ぎ入れる。これらの量もそれほど気をつかわないで、まぁ雰囲気で注げばいいっス。
↑ビニール袋の中に水で戻して絞った切干大根、砂糖、焼肉のタレ、お酢が入った状態。これを袋の上から軽く揉んでから5分放置。これだけですでに完成!!
↑皿に盛るとこんな感じですが、皿を使うことで洗い物がひとつ増えるのが面倒だったら、ビニール袋の中に箸突っ込んで、直接喰うがいい! 他人が作った料理がビニール袋のまんまとかで出てきたら、これは間違いなく『不味いバイアス』が入って、
「なんだよ、これ~!」
と文句のひとつも言いたくなるが、自分が作った料理だと、そういう負のバイアスはまったく入らないもんなんですよ。←これはけっこうイイこと言ってると我ながら思う。
↑ってことで、『THE PEEL(ザ ピール)』と『旨パンチ切干大根』でございます。せっかくなんで、『旨パンチ切干大根』が、作ってない他人にも『美味いバイアス』がかかるよう、パプリカを少々振りかけ、ゴマもかけ、クレソンを彩ってみました。
『旨パンチ切干大根』をポリポリと食べ、その風味がまだ口の中に残ってる段階で、『THE PEEL(ザ ピール)』をグイッといく。
こんな簡単に酒のツマミって作れるんだなァ~としみじみ思いつつ、『THE PEEL(ザ ピール)』をどんどん飲み干している自分で気付くこと確実。
文/カーツさとう
コラムニスト。グルメ、旅、エアライン、サブカル、サウナ、ネコ、釣りなど幅広いジャンルに精通しており、新聞、雑誌、ラジオなどで活躍中。独特の文体でファンも多い。