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フォルクスワーゲンのベストセラーSUV「ティグアン」はどう進化を遂げたのか?

2025.05.08

ガソリンエンジン車と変わらないレベルの静粛性

 実車を初めて試乗した場所は某ホテルのクルマ寄せ。周囲の音も静かだったが、「ティグアン」のディーゼルエンジンの音はほとんど耳に入ってこない低いレベルでアイドリングした。ガソリンエンジン車と変わらないレベルの静粛性が特徴だ。さすがにVWのディーゼルは歴史もあるので改良を重ねているなぁ、と感心しながら、運転席に座ってスタートする。

 スタートしてからの2.0Lディーゼルだが、意外と室内ではディーゼル音が大きい。とくにアイドリングから2000回転あたりでの唸り音が気になった。この音の侵入は、遮音材の使い方に問題があるのか、それともエンジン本体が低回転領域で改善の余地があるということを気にしている。いずれにしても要改良事項だ。時速100km、Dレンジでのエンジン回転数が1600回転なので、うなり音は気になった。

 しかし、動力性能はDレンジでの0→100km/hの加速は7秒台で、ミドルクラスSUVとしては速く、アクティブシャーシコントロールによる乗り心地のメリハリの良さは印象に残った。4輪駆動(4MOTION)は、ディーゼルとだけの組み合わせだが、電制のデフロックを協調制御するVehicle Dynamic Managerとの組み合わせが、4輪独立で可変制御するので、乗り手は安心感が高かった。この4輪駆動に合わせるように、手元の「Drive Mode」はエコ/コンフォート/スポーツ/カスタムに加えて、オフロード/スノーの6つのモードから選べ、4MOTIONの性能を拡げている。

 もう1車種は、今回初めてラインナップに加わった4気筒1.5Lのガソリンターボ。これは、新世代エンジン。出力、トルクはディーゼルターボ比較すれば、低いが150kgも軽い車両重量が強味。アクティブシリンダーマネージメント機構(ACT)が強化され、気筒のうち2気筒をアクセルの状態により、休止させるほか、走行中のアクセルオフでのコースティングや回生ブレーキによる電力を蓄える48Vリチウムイオン電池とオルタネーター/スターターの役割を果たす48V水冷式ベルトスタータージェネレーターを組み合わせた、48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載した。48Vベルトスターターはモーターとしても機能し、スタート時にトルクをアシストしている。

 この効果もあるのか1.5Lガソリンターボの「eTSI」のスタートはトルクフルで、力強く素早いスタートができるようになった。燃費も良く、実走行で14km/L台を達成。ディーゼルが15km/L台だったので、その差の少なさに驚き、カタログを調べてみるとWLTCモードではガソリン車が15.6km/L、ディーゼル車では15.1km/Lと、ガソリン車のほうが燃費が良いことが判明した。

 Drive MODEはエコ/コンフォート/スポーツ/カスタムの4ポジション。カスタムモードはさらにドライビングダイナミクスを5項目選べるなど、選択の余地は広いが、これをインパネセンターのコントロールパネルで操作するのも簡単になっていた。このあたりの操作系の進化も新型車の特徴のひとつだ。

 居住空間や乗り心地も変化した。室内は1.5LのガソリンFF車は前席の調整は手動式。後席もわずかに余裕は出たように感じた。足元は広く、頭上の空間も十分に確保されていた。座席ヒーターも装備されていた。

タイヤは4WD車はピレリ「スコーピオン」の20インチを装着。FF車はハンコック「フェンタス」の18インチを装着していた。どちらもやや硬めの乗り心地。アブソーバーはコンフォートモードでもSUVのためか、硬めのセッティングだった。

試乗した2台の「ティグアン」は2.0Lディーゼルターボ+4WDのTDI R-Lineが653万2000円。1.5Lガソリンターボ+FF+マイルドハイブリッドのeTSIエレガンスは547万円。4WDが欲しければ、ディーゼルターボを選ぶしか選択肢はないが、そこまで4WDが必要ないという人にはガソリン車をすすめたい。ただ、あくまで理想は、ないものねだりの1.5Lガソリンターボ+マイルドハイブリッド+4WDだ。

■関連情報
https://www.volkswagen.co.jp/ja/models/tiguan.html

文/石川真禧照 撮影/萩原文博

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