
緊急地震速報が13秒遅れることがあるってご存じでしょうか? その実態を確認するとともに、緊急地震速報をスマホに設定する方法などをご紹介します。
目次
過去に、〝緊急地震速報が最大13秒遅れる〟可能性があったのですが知っていましたか?
現在は大丈夫なのでしょうか。
「南海トラフ海底地震津波観測網(N-net)」の工事で緊急地震速報が13秒遅れる
「南海トラフ海底地震津波観測網(N-net)」とは、国立研究開発法人防災科学技術研究所が整備を進めているシステムのこと。
気象庁は同研究所が運用管理している地震・津波観測監視システム(DONET)の観測データを、緊急地震速報や津波警報などの発表に活用しています。
2023年10月25日から11月20日に、DONETの計画作業が実施されました。
DONETの観測点の1つ、潮岬沖から室戸岬沖に設置されたDONET2の観測点の周辺を震源とする地震が発生した場合、緊急地震速報の発表が最大で13秒ほど遅くなる可能性があると、2023年10月25日に気象庁の発表がありました。
【参考】気象庁 地震・津波観測監視システム(DONET)の計画作業に伴う緊急地震速報等への影響について
また、2025年3月5日から12日にかけても、DONETの計画作業が実施されました。
実施期間中はDONETの観測点のデータを緊急地震速報の発表や津波警報の更新などに活用できなくなり、緊急地震速報の発表、津波警報の切り替え、津波観測情報の発表の迅速化や精度向上の効果が低減、緊急地震速報の発表が最大で13秒程度遅くなる可能性がありました。
【参考】地震・津波観測監視システム(DONET)の計画作業に伴う緊急地震速報等への影響について
メンテナンスは今後も行われると思われますが、これにより、津波警報等(第1報)や地震情報の発表までにかかる時間や内容に影響はありません。
緊急地震速報の〝音〟にはどのような意味がある?
テレビやラジオ、携帯電話などでは、緊急地震速報と一緒に専用の音(報知音)が流れます。
緊急地震速報の情報を見聞きしてから、地震の強い揺れが来るまでの時間は数秒から数十秒しかありません。短い間に身を守るための行動を取る必要があります。緊急地震速報の報知音を覚えておくと良いでしょう。
■緊急地震速報の音には種類がある?
主に報知音には、
1.テレビやラジオ、防災行政無線、受信端末などで使われている「チャイム音」
2.携帯電話会社(NTTドコモ、au(KDDI)、ソフトバンク、ワイモバイル)共通の「ブザー音」
があります。さらに、受信端末では「サイン音」も使用されています。
ちなみに、「チャイム音」はNHKが、「ブザー音」はNTTドコモが、「サイン音」は特定非営利活動法人REICが開発しました。
【参考】緊急地震速報を見聞きしたときは
緊急地震速報の設定方法
ここからは、緊急地震速報の設定方法を、iPhoneとAndroidスマホそれぞれご説明します。
また、緊急地震速報その音の調整についてもご紹介します。
■緊急地震速報の音設定のやり方【iPhone編】
まずはiPhoneを使ってご説明します。
[①]iPhone本体の「設定」を開いて、「通知」を選びます。
[②]画面の下までスクロールし、「緊急速報」をタップ。オンまたはオフを切り替えます。
「常に警報音を鳴らす」をチェックしてオンにすると、iPhoneが消音モードになっていても、警報音が鳴ります。
■緊急地震速報の設定のやり方【Androidスマホ編】
Androidスマホは「緊急速報メール」の設定が可能。回線が混雑しても影響を受けにくくなっています。
以下はPixelでの操作です。他モデルやAndroid OSのバージョンによっては異なる画面の場合がありますのでご注意ください。
[①]まず「設定」を開いて、「安全性と緊急情報」をタップ。「緊急速報メール」を選びます。
[②]「緊急速報メールの許可」をオンにすると通知が届きます。通知音の大きさが気になる場合、「常に最大音量で通知音を鳴らす」をオフにする方法もあります。