
小学館といえば〝教育〟のイメージが強い人も多いはず。その代表的なキャラクターとなったコナンは、通信教育や学習参考書、さらには新聞でも活躍! 子供たちの成長にどう関わっているのか、担当者に話を聞いた。
コナンを〝伴走者〟にしてから通信教育の継続率95%に!!
小学館集英社プロダクション
事業開発本部
教育コンテンツ開発室 室長
奥野亮太さん
「教育」をキーワードに、幼児から小学生向けの書籍編集やドリル、ナゾトキコンテンツや、通信教育教材の制作など、様々な教育コンテンツに取り組んでいる。
小学館集英社プロダクション『名探偵コナンゼミ』
2025年で30年を迎える小学館の通信教育は、一貫して「考えること」「表現すること」を大切にしている。長く子供たちと伴走し、2021年から『名探偵コナン』とコラボしたことで、さらに注目を集めている。
デジタルコンテンツも活用し学びをサポート
教科書ベースの基礎学力養成に加え、思考力の育成や複合的な学習といった内容にもアプローチするのが『名探偵コナンゼミ』だ。
「発展的な内容では主に4つのページを設けています。『複合教科問題』『思考の達人ツール』『作文』『図形』というページです。このうち『複合教科問題』では、普段の生活に生かせる身近なテーマを扱い、教科で学んだ基礎的な知識を活用して解くという、総合力を養えます」(奥野さん)
紙の教材だけではなく、コナンのアニメを見ながら問題を解くナゾトキ教材サービスもある。
「コナンの世界観を特に味わえる教材です。アニメに出てくる映像に合わせて、学習内容に紐づくようなナゾトキがいくつか出題されます。1~3年生、4~6年生用2つのコースがあります」
コナンと一緒に学ぶことで、勉強が楽しいと感じられそうだ。
「教材の中に、考えることが楽しくなるきっかけや、毎日机に向かいたくなるような仕掛けをたくさんちりばめています。コナンも仕掛けのひとつ。それが評価され、継続率の高さに繋がっていると思います」
自宅学習を頑張りたい子供にとって、コナンは最強の〝先生〟であり〝パートナー〟のようだ。
高学年では、図形問題、読解問題、「思考の達⼈ツール」、「複合教科問題」の解説が視聴できる。
問題を解いてポイントをゲット! ポイントでくじを引いたり、プレゼントと交換できたりする。
2018年発刊『名探偵コナンと学ぶシリーズ』は累計34万部に成長!
小学館 学芸編集室 編集長
西堀 靖さん
算数と理科の面白さをキャラクターと組み合わせて伝えられないかと企画を立案。ほか、担当書籍は『理数センスが育つ算数王パズル』『細菌ラボ』など多数。
小学館『名探偵コナンと学ぶシリーズ』
辞書の編集部が中心に「ことば」や「心」、「お金」など様々なテーマで2025年3月現在13巻まで発刊。「本棚に並べて取っておくというより、書き込んで使ってほしい。そこで算数と理科は、捨てられる前提のもと、紙もあえて安価なものを選びました」(西堀さん)
「物語×ナゾトキ」で大人も楽しめる学術参考書
単なる算数や理科の問題も、物語にしてナゾトキ要素を加えることで、ぐっと面白くなる。
「推理小説を読んでいるかのように、解決(正解)まで導いてくれるのが、コナンたちの役割です。〝ひらめき〟に繋がるヒントなどを提示し、『こんな解き方があるんだ』『こう考えればいいんだ!』と気づけることに重点を置いています。導入部の漫画も含め、ページの中で、細部までナゾトキの流れにこだわって作っています」(西堀さん)
算数と理科に関しては、翻訳版も出ているという。これもコナンが世界中で愛されているがゆえだ。
『名探偵コナン クロス時事ワードパズル』は約1500通も回答が!
小学館
小学8年生 編集部
竹内佑騎さん
美術専門の部署や『サライ』編集部を経て、2024年より現編集部に。『読売KODOMO新聞』のほか、『小学8年生』の『灰原哀の科学事件ファイル』の編集も担当。
読売新聞社『読売KODOMO新聞』
小学生向けの週刊新聞。約20万部発行される、14年の歴史を持つ媒体。「政治や経済、世界のことなど幅広く扱います。多くのページを小学館が協力する体制です」(竹内さん)
難しい時事ワードをわかりやすく解説している。掲載された内容は「こども家庭庁」のHPで見ることもできる。
コナンと一緒に時事ワードを覚えて、楽しい受験勉強に
「面白いな、楽しいなと読んでいたら、気づけば知識になっていたとなるのが理想の形かなと思います」と語るのは竹内さん。
「〝パズル探偵コナン〟では、算数や理科の力など、小学生で身に着ける学習内容をストーリーの中に落とし込んでいます」(竹内さん)
『おしえて!コナン時事ワード』では、中学受験に出そうなテーマを押さえている。ここに出てきたワードが、写真上のクロスワードパズルにも出題。
「親子のコミュニケーションツールや、受験前の息抜きとして、このパズルを活用していただいているようです。反響も大きく、嬉しく感じています」(竹内さん)
取材・文/田村菜津季 イラスト/正田えり子 編集/寺田剛治 ©青山剛昌/小学館
DIME最新号は「名探偵コナン」の大特集、スペシャルコラボ付録は〝長野県警トリオ〟のトリプルジッパーバッグセット
2024年、連載開始から30周年を迎えた「名探偵コナン」。
TVアニメや劇場版も人気を博し、今や国民的な作品となっています。関連イベントや商品も充実し、物語の舞台やUSJでのイベントなど、コラボ企業は多岐にわたり、その集客力はとどまるところを知りません。今回の特集では、そんな広がり続ける〝コナンワールド〟について徹底取材、コナン人気の〝真実〟に迫ります!
※表紙以外は通常版と同じです。
※特別付録「名探偵コナン トリプルジッパーバッグセット」はDIME2025年6・7月合併号通常版・スペシャル版共通です。
【特別付録】
「名探偵コナン」トリプルジッパーバッグセット
劇場版最新作でも大活躍する〝長野県警トリオ〟をあしらったスペシャルコラボ付録を制作!充電ケーブルや筆記具など持ち物の仕分けに便利なサイズ違いの3点セットです。
※通常版・スペシャル版ともに付録は同じです。
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■DIME SPECIAL1
編集者、声優、地方自治体、コラボ企業に聞くコナン人気の深層とは!?
『名探偵コナン』熱狂の舞台裏
長野県警全面協力!劇場版最新作の舞台、長野の新聖地とは?見学のポイント、撮影にベストなスポットなどマップ付きで詳しく紹介!青山先生が取材時に食べたカツ定食も!?
- 青山先生の故郷「鳥取砂丘コナン空港」全フロア撮影スポットガイド
- 函館、八丈島、シンガポール、劇場版作品が生んだ驚異の集客力
- 約10年続くユニバーサル・スタジオ・ジャパンとコナンの熱い関係
- JR西日本の「名探偵コナンミステリーツアー」の謎を解く!
- 商品コラボ企業に取材したコナン消費の深層
- サンデー編集部担当編集に聞く、青山先生のファンサービス精神
- 名探偵コナンカードゲームが出荷枚数2000万枚を実現できた理由
など全40ページで大特集!