
ホンダは、は、中国・上海で開催中の2025年上海モーターショーにおいて、中国市場向けEV「烨(yè:イエ)」シリーズの第2弾となる「広汽Honda GT・東風Honda GT」を世界初公開した。
この広汽Honda GT、東風Honda GTは、烨シリーズのフラッグシップモデルとして新たなドライビングプレジャーの提供を目指した。そのデザインにおいては、ロー&ワイドなシルエットとし、広汽Honda GTはシームレスで洗練された未来感、東風Honda GTは見る人に刺激を与えるエモーショナルな未来感という、それぞれのモデルが目指す世界観を表現している。
一方インテリアは、運転席と助手席に座る乗員が、それぞれに移動体験を楽しめるような空間づくりをしている。運転席は、ドライバーがレーシングマシンのようなコックピットに身を沈め、操る喜びに没入できる空間となっている。また助手席には、大画面を見ているような視聴体験ができる遠焦点ディスプレイを採用し、特別な移動体験の提供を目指している。
智能化・電動化技術における他社との共同開発内容を発表
また、智能化・電動化領域における技術進化が速い中国で、ユーザーの期待に応える製品をスピーディーに届けるため、中国の技術を活用したホンダの今後の開発方向性が上海モーターショーで発表された。
■Momenta(モメンタ)との先進運転支援技術の共同開発
高精度地図を用いずAIを活用し、カーナビで目的地を設定すればシステムが運転・操縦を行う先進運転支援技術に強みを持つMomentaと先進運転支援技術の共同開発を行い、今後の機種へと展開していく。ホンダが培ってきたクルマづくりの技術と、Momentaの技術を融合させることで、安心・安全な移動の実現を目指す。
■DeepSeek(ディープシーク)のAI技術活用
車内でのサポートなどを行うAI技術にはDeepSeekを新たに採用し、より快適で楽しい車内空間の実現を目指す。今後、烨シリーズにはDeepSeekのAI技術を全適用し、すでに販売している烨シリーズ第1弾の「烨P7・烨S7」にもOTA(Over the Air)で対応する。
■寧德時代新能源科技股份有限公司(CATL)との電動化技術の共同開発
次世代EVへの進化を目指し、バッテリーセルを直接車体にレイアウトした高効率プラットフォームをCATLと共同開発するとともに、リン酸鉄リチウムイオン(LFP)バッテリーをホンダとして初採用し、烨シリーズ第3弾モデルへ搭載する。
ホンダは、「2050年にHondaが関わる全ての製品と企業活動を通じたカーボンニュートラルの実現」というグローバルの目標を掲げている。その実現に向け、中国においては先進技術を搭載した新製品を迅速に届けるために、中国のリソースを積極的に活用し、電動化をより加速させていくとしている。
構成/土屋嘉久